NEWS加藤シゲアキ「葛藤はあった」「全て僕のエゴなのでは」チャリティー小説への思い 企画に込めた願いとは【あえのがたり】
モデルプレス / 2025年1月21日 15時11分
【モデルプレス=2025/01/21】NEWSの加藤シゲアキが21日、都内で行われたチャリティー小説『あえのがたり』発売記念会見に、作家の小川哲氏とともに出席。本企画への思いや、企画中の葛藤を明かした。
◆加藤シゲアキ、チャリティー小説への思い語る
2024年1月、直木賞選考会の夜から始まった『あえのがたり』は、物語で能登半島地震の被災地と寄り添おう、という企画。加藤、小川氏、今村翔吾氏の3人の呼びかけと企画主旨に賛同した7人の作家による「おもてなし」をテーマにしたチャリティー小説となっている。会見にはリモートで今村氏も参加した。
企画の経緯を聞かれた加藤は「昨年、『直木賞の候補になった』と聞いたのが一昨年の12月で、それから選考まで1ヶ月の間に能登の地震があった」と回顧。「自分の選考の緊張感もありつつ、このタイミングで地震が起きたことで、自分の中で何か作家として力になれることはないのだろうかと思うようになりまして」と続けた。
◆加藤シゲアキ「すごく葛藤はあった」
さらに、加藤は「チャリティー小説という構想があったわけではないんですけど、小説で被災地を何か盛り上げたり、支えになることはできないのだろうかと。僕自身が30年前に阪神淡路大震災を経験したということもありまして、何かできないのかなと思っていた」と思いを口に。「直木賞の待ち会に今村先生が来てくださって『一緒に何かやりませんか』というお話をさせてもらいました」と明かし、「その後、夜に残念会という形で食事していたところに小川さんが来てくださって。『こんな構想があるんですけど』ということで、『チャリティー小説を一緒にやりませんか』という風にお誘いしたのが事の始まりでした」と説明した。
被災地については「僕は実際に被災地に行きましたので、この現状をどれほど直接描いていいのかというのは、『描くことで傷つく人もいるかもしれない』というところですごく葛藤はあった」と吐露。「けど、それでも自分自身が言い出したこともあるし、チャリティーの覚悟を持って作品に臨みたいということで、僕は『おもてなし』というテーマとはまた違くて、能登の震災から、ある種、祈りみたいなものを書くというので挑戦させてもらいました」と作品に込めた思いを伝えた。
◆加藤シゲアキ、“小説”で企画した理由「書店という産業を含めて…」
また加藤は、チャリティー小説を書くことに関して「僕自身が寄付をすれば済む話かもしれなかった」としつつ、「けど、そうではなくて、産業とかそういった部分、企業の方とか、働く仕事という部分で何か力になりたいと思ったんですよね」と語る。「それは自分にしかできないものという部分で、僕はまずはチャリティー小説という形で、日本中にこの本が並んで、買ってくださり、読んでくだされば能登に寄付されるということが、僕自身の中で、書店という産業を含めて盛り上げることができるのかなという、実験的な部分も含めて相談させてもらったのが始まりです」と口にした。
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