ふるさと納税法改正で、寄附者と自治体よりよい関係に ふるさとチョイスセミナーで示された「新しい形」

もぐもぐニュース / 2019年6月11日 21時45分

ふるさと納税のルールが大きく変わることに先駆けて、2019年5月30日、「ふるさとチョイス」を運営する株式会社トラストバンクが、ふるさと納税法改正直前の寄附者セミナーを行った。これは法改正で何が変わるのか、寄附者の疑問を解決することを目的としたセミナーで、多くの一般参加者やメディア取材がつめかけた。

ふるさと納税はどう変わる?

今回の法改正の背景はいったいどのようなものなのか。

そもそも、ふるさと納税は「応援したい」と思う自治体に寄附ができるというもの。寄附を行うことで、自治体から特産品・名産品などを「お礼の品」として受け取ることができる、寄附金額に応じて所得税還付と翌年度の個人住民税の控除が受けられる。この魅力的な返礼品や税制度によって、一般に広く浸透していった。

一方でその自治体の特産品・名産品とは関係のないような返礼品や、寄附額における返礼品の割合が高すぎるといった問題が噴出。一部自治体による、本来の応援とはかけ離れたあり方に、総務省が「地域の経済に寄与する地場産品」を返礼品にするよう、また「返礼品の割合は3割以下」などの通知を行ってきた。

だが、強制力のない通知だったため、強制力のある「法律」でふるさと納税のルールを制定。今後は総務省の事前審査が必要となり、「返礼品は地場産品で、かつ寄附額の3割以下」などの基準が設けられた。またこれを守らない自治体は、ふるさと納税制度の対象外となり、その自治体に寄附を行っても税金の控除は受けられなくなった。

ふるさと納税の今後のトレンド

そんな背景のなか、ふるさと納税はよりよい形を迎えるのではないか、というのがセミナーのポイントの一つ。

ふるさと納税の本来の意義や、ふるさとチョイスが目指すものは、地域の経済格差や過疎などによる税収の格差の是正。セミナーで語られていたように、今回の法改正を通じて、そういった自治体からリソースが流出するのではなく、その中で経済が回るようになり、地域経済の循環ならびに自治体の持続可能性がより高まる。今後、寄附額における返礼品の割合が3割以下になり、実質の税収が増えることで、地域住民への還元も増加するのだ。

また、今回のセミナーで注目を集めたのは、今後のふるさと納税のトレンドだ。法改正後、自治体の持続可能性を高めていくような返礼品の興味深い例が紹介された。ふるさとチョイスによれば、

①創意工夫をした、その土地ならではのお礼の品
②地域に足を運ぶ体験型のお礼の品
③ガバメントクラウドファンディング
④災害支援

などが増えていくのではないかという。たとえば1の事例では、鹿児島県南さつま市の高校生がつくった「常潤カレー」や、三重県玉城町の「伊勢神宮 代行参拝」などユニークな例が紹介された。いずれも地域の名産や特性をいかしただけではなく、耳目をひくユニークなものばかり。

北海道栗山町、福岡県うきは市などでは自治体職員などにより、寄附者に対するお礼状にも一工夫されており、ただ返礼品を届けるにとどまらない、自治体と寄附者の絆をふかめるような事例も紹介。

上記のガバメントクラウドファンディングや災害支援、またふるさとチョイスが提供する、返礼品が自分のためではなく誰かのために届く思いやり型返礼品プロジェクト「きふと、」など、個人と個人が思いいれのある自治体は、ふるさと納税を通じて、これまでになかった新しい関わり方が増えていくと見られている。

当日セミナーに訪れていた男性も、「法改正と聞いて不安だったが、新しい形の返礼品も面白そうだし期待したい」と、明るい表情を見せた。

返礼品バブルと言われた状態を抜け出し、新しくよりよい形を迎えそうなふるさと納税の形が続々と出る見込み。今後ふるさと納税サイトをみれば、これまでになかった返礼品を見つけられると思われるので、ぜひともチェックを。

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