一色萌のアイドル、色々。第 29回 「アイドルとヒーロー」

もぐもぐニュース / 2020年9月28日 14時8分

こんにちは。プログレアイドル・XOXO EXTREME(キスアンドハグ エクストリーム。通称・キスエク)の一色萌(ひいろ・もえ)です。

一ヶ月が早い、と感じることが多かった最近ですが、この一ヶ月はなんだか長かったように感じます。
それはおそらく、新体制のお披露目やソロデビューの発表などの大きなお知らせやライブ、メイドカフェとのコラボや投げ飯イベント等、いつもと趣向の異なるイベントが立て続けにあったからでしょう。

活動を抑え気味だった上半期と比較して日々の濃度が急激に上がり、改めてイベントができること、私たちのステージを楽しみにしてくださる皆さんがいることのありがたみを噛みしめている今日この頃です。

さて、ここ最近の”いつもと趣向の異なるイベント”の一つとして、「特撮ヒーローについて語るトークイベント」がありました。

特撮マニアで有名な大内ライダーさんのMCのもと、特撮ヒーローが好きなアイドルが思う存分好きな作品について話す、という趣旨のイベントだったのですが、本当に楽しかった……!
これは私がアイドル活動をする中で「いつかこういうイベントに出てみたい!」と思い描いていた夢の一つでもありました。

私の名前、すなわち芸名であるところの「ひいろもえ」は、メンバーカラー
が赤色だから「緋色」、そして特撮ヒーローが好きだから「ヒーロー」、その二つの響きをこれからの決意とかけて、自分で決めたものです。
(ちなみに「もえ」の方は本名なので特別なこだわりはありません。)

しかしこれまで名前の由来をお話しすることも、特撮作品が好きなことを表立ってアピールする機会もあまりなかったため、上記のイベントの情報が解禁された際、最近私のことを知ってくださった方の中には「なんで?」と思われた方もいらっしゃったのではないかと思います。

しかしながら、テレビの前でヒーローたちの活躍に心を躍らせている時の私の気持ちの昂りは、アイドルに接している時のそれと限りなく近いものです。
すなわちヒーローへの思いを紐解くことは、アイドルへの思いを露わにすることにも繋がるように思うのです。

……そんな大義名分を掲げつつ。
よい機会なので、今回は「ヒーロー」についての私の思いを少し掘り下げてみようかなと思います。

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私は色々なものが好きです。
「好きなものは好き!」となるべく臆さずに言いたいなと常日頃思って過ごしているのですが、実は「特撮ヒーローが好き」ということに関しては、公言できるようになるまで少し時間がかかりました。

現在私が趣味として楽しんでいるものは基本的に、今まで生きてきた中で偶然に出会い、調べたり体験したりして自身に取り込んできたものが多い気がします。
そんな中、こと“特撮ヒーロー”と“アイドル”においてはほとんど親からの刷り込みでした。
物心がついて以降は自分の嗜好として楽しむようになりましたが、ヒーローもアイドルも自我が芽生える前から生活の一部として身近なものだったので、家でそれらを楽しんで見ている間、何の疑問も違和感も感じることはありませんでした。

しかし、保育園に通うようになると、“女の子なのに”ヒーローやロボットがプリントされた服ばかりを着ている私はどうやら周りの子と違うようだ、と薄々気がついてきます。
第一印象では男の子と判断されることが当たり前になり、それに対して肯定も否定もせず静かにやり過ごすようになりました。
とはいえ女の子として可愛がりたい大人たちの期待も裏切りたくないので、幼心にせめてもの忖度で、一番好きなのはピンク色の女性メンバーということにしていました。
本当は、ブルーが好きだったのに。

今でも「かわいいね」と言われた時に嬉しさよりも恥ずかしさや何とも言えない居心地の悪さが先立ってしまうのは、こうして過ごした幼少期が関わっているように思えてなりません。

そして極め付きに。
小さい頃からよく遊んでもらっていた親戚のお姉さんに女の子が生まれた時、挨拶に行った私の前でお姉さんが「○○ちゃんはかわいいお洋服を着て、女の子のおもちゃで遊んで、萌ちゃんみたいにならないようにしようねぇ」と、生まれたてのその子に語りかけました。
お姉さんからすれば軽い冗談だったのだと思うのですが、私はその言葉で「女の子なのに特撮ヒーローが好きということは、隠すべきことなのだ」と思うようになりました。

幸いもう一つの趣味であるアイドルの方は好奇の目に晒されることなく応援することができたので、話の合う友人に出会うまでの数年間、私にとって特撮ヒーローはアイドルを隠れ蓑にひっそりと楽しむものとなったのです。

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アイドル活動をしている人たちは、本人自身も何らかのジャンルに対してのヲタク気質を持っている子が多い傾向にある気がします。

楽屋で特によく耳にするのは、アイドル、アニメ、漫画、音楽の話題でしょうか(そういえば、不思議とスポーツの話題はあまり出てきません)。
中でも『美少女戦士セーラームーン』の人気は、世代を超えて根強いものを感じます。
仲間と協力して戦い、成長する少女たちの姿はどこかアイドルと重なり、勇気をもらえるからかもしれません。

ももいろクローバーZさんが「週末ヒロイン」というキャッチコピーを掲げ、そのイメージが広く浸透したことからも、アイドルとヒロインの親和性の高さをうかがえます。

『美少女戦士セーラームーン』とアイドルの共通性については、振付師としてもご活躍されている竹中夏海さんの著書『アイドル=ヒロイン: 歌って踊る戦う女の子がいる限り、世界は美しい』に詳しいので、この場でご紹介させていただきます。

そしてセーラームーンほどではないにせよ、私と同じように特撮ヒーロー作品が好きな女の子に出会う確率もまた、日常生活に比べてとても高くなりました。

前例にならってこちらも共通点を照らし合わせてみると、ソロアイドルは圧倒的な存在感とセンスで人々を助け導く、仮面ライダーやウルトラマン。
グループアイドルは一人一人の長所を生かし短所を補うようなチームが組まれるスーパー戦隊に、それぞれ重なる部分があるように思えます。

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アイドルとヒーローに類似性を見出したとして、それでは私はそれらの何にこれほどまでに惹きつけられているのでしょうか。

そのことについて考える時、私はいつも心臓のあたりがぎゅっと苦しくなります。
それは、自分に決定的に欠けているものを直視する行為と等しいからです。

私が幼い頃から現在に至るまで憧れているもの、それは彼ら・彼女らの持つ超人的な求心力です。
個性的なキャラクターやドキドキさせられるストーリー、かっこいいアクションなど、魅力的な点は作品ごとにたくさんありますが、あえて一言に集約するならば、「求心力」。これが一番しっくりきます。

ヒーローたちは誰かが困っている時、自らの危険を顧みず正義のために一生懸命戦います。
(最近ではダークな一面を持つヒーローも登場してきていますが、基本的に正義の味方であるというスタンスは崩れていないと思います)

しかし、その人を助けることができるのは他でもない自分だと、どうして迷いなく直進できるのでしょう。
そして助けられる側もまた、なぜたった今出会ったばかりの人物を信頼して命を預けることができるのでしょうか。
小さい時から、このことがずっと疑問でした。

『仮面ライダー電王』の決めゼリフでいうところの「俺、参上!」がよい例で、誰かのピンチに俺が参上しちゃうには「この問題は俺が必ず解決してやるぜ」という意識があるわけで、その圧倒的な自信と時に自己中心的に見えるほどの主観の強さは一体どこから来るんだい、と私は思ってしまうのです。
これがマンガやアニメなら特に気に留めないのですが、実写ドラマとなると現実にも起こりうるような気がして、どうも気になります。

そもそもヒーローが敵と戦わなければお話が成立しないとはいえ、幾度となく繰り返されるその場面は何度見てもたまらなく不思議で、しかしカッコ良く私の目に映るのです。
だいたい、ある日突然「今日からヒーローとして敵と戦って地球を守ってくれ」と言われたとして、「よしやってやろう!」と引き受けることができるでしょうか?
私はとてもじゃないけど無理だなと思います。
でも、彼らはそれを受け入れるのです。
理解できない!と思いつつも、いつの間にか懸命に戦う彼らの姿を追ってしまう自分に気がつくと、理屈ではなく、人を惹きつけてやまないこの力=「求心力」こそが主人公が主人公たる条件なのではないかと思い至ります。

こうしていつしか私は、こんな風に自信や信念を持って屈託なく、信じたり信じられたりできる人に憧れるようになりました。

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画面の中のヒーローに心を奪われてから随分と時が経ち、私はステージの上で歌って踊るアイドルになりました。

活動をしているうちに、フロアから向けられる眼差しの中に覚えのあるものを見つけます。
これから自分の期待しているものを見ることができるのだと、心から楽しみにしてキラキラと輝く瞳です。
それは、今週はどんな活躍を見せてくれるのだろうとテレビの前でヒーローの登場を待ち望んでいた、幼い頃の自分の姿に重なりました。

ストーリーの中で助けを求めている人にとって、ヒーローの存在は絶対的に正義で、疑いの余地なく肯定されるものです。
その構造は、どうやらライブハウスにおけるアイドルの在り方に似ています。
ステージの上でパフォーマンスをしている間、私たちの存在は、観てくれる人々によってアイドルとして肯定されるのです。

だから私は肯定してくれる人たちが目の前にいる限り、ステージの上でアイドルで在るために常に自分の最善を尽くしたいと思います。
キラキラとした期待を裏切らないために。
怪物に怯えている人々を見捨てて逃げ出すヒーローは、私も見たくないなと思うから。

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これは余談ですが、アイドルのライブ現場にいる人を観察していると、プロレス好きな人が多いな、とよく思います。

ヒーローがいて、ヒールがいて、エンターテイメント性も重視されつつ勝敗の概念もあるプロレスは、ちょうどヒーローものとアイドルの中間地点のようにも見えます。

そういえば私にとって最も身近なアイドルヲタクである父親もまた、プロレスファンでありました。
いつかこちらについても考察してみると面白そうだなぁ、と思っています。

【プロフィール】 一色 萌(ひいろ もえ)

ニックネーム:萌ちゃん、萌氏、誕生日:5月27日、出身:東京都、血液型:A型、趣味:アイドル研究、特技、アイドルについて話すこと

WALLOP放送局「キスエクのギュッと!プログレッシヴ!」レギュラー出演中(2018.4〜)

<一色公式twitter> https://twitter.com/hiiro_moe

<公式twitter> https://twitter.com/xoxo_extreme

<公式youtubeチャンネル> https://www.youtube.com/channel/UCA7fn3DZFJGDmlxZZg8WQVA

【活動情報】

11/3発売
一色萌(ひいろもえ)
デビュー7インチ・シングルレコード
「Hammer & Bikkle / TAXI」

XOXO EXTREMEの一色萌が遂にソロデビュー!20年代のパブロック/パワーポップ/モダンポップを追求するNEWアイドルの誕生!佐藤優介Proによる「Hammer & Bikkle」とデフ・スクールの名曲「TAXI」を日本語詞でカバー。何と本家デフ・スクールがバックトラックを新録した奇跡の日英コラボによる7㌅シングル

価格:1,500円+税
レーベル:なりすレコード
品番:NRSP-789

11月27日 (金) XOXO EXTREME 3rd ワンマンライブ ~Re:UNION~@渋谷クラブクアトロ

タイプの違う2バンドを擁しての3rdワンマンライブ!!!

18:00 OPEN/19:00 START 

来場4,000円(+1D)
配信2,000円
Tシャツ付配信4,500円(サイズ S,M,L,XL)
※配信視聴可能期間:11月27日(金) 19:00 〜 11月30(月) 23:59迄
※Tシャツ付は11月12日(木)23:59迄

詳細はこちら!
https://upluslive.udo.jp/schedule/20201127.html

<取材・オファー等> Email : contact@twelve-notes.com

【グループプロフィール】

XOXO EXTREME(キス・アンド・ハグ・エクストリーム 通称:キスエク)

一色 萌・小嶋 りん・浅水るりの3名からなる、プログレッシヴ・ロック(略:プログレ)※をモチーフとした楽曲をパフォーマンスしているアイドル。
※特徴として、曲調がよく変わる・曲が長い・変拍子が多い、といった点が挙げられる。

2017年に、発売したシングル「えれFunと”女子”TALK〜笑う夜には象来る〜」に対して(キング・クリムゾン「エレファント・トーク」オマージュ)元キング・クリムゾンのエイドリアン・ブリューがその動画に「I like it!」とコメントで絶賛。

ライブ活動の他、ディスクユニオン新宿プログレ館で一日店員を務めたり、プログレファンの聖地である吉祥寺シルバーエレファントに、アイドルとして初出演。

2019年にフランスを代表するプログレバンドMAGMA公認カヴァー曲の「The Last Seven Minutes」を初披露。その動画がyoutubeにアップされると、カヴァーを公認したMAGMAが、公式Facebookで紹介したこともあり、一日で2000以上の再生数を得て話題になる。
翌2019年には、日本のプログレバンドの雄、金属恵比須とのコラボレーションで、90年代プログレを代表するスウェーデンのバンド、ANEKDOTENの「Nucleus」を公認カヴァー。

同年7月25日には2バンドを擁してのセカンドワンマンライヴを渋谷WWWにて行った。

都内を中心にライヴ活動を行なっており、プログレッシヴ・ロックを知っている人も知らない人も楽しめる、と好評を得ている。

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