引っ越し時の不要家電、フリマアプリで高値で売れるのは?

MONEYPLUS / 2019年3月30日 8時30分

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引っ越し時の不要家電、フリマアプリで高値で売れるのは?

4月からの新年度を目前に控え、世間は引っ越しシーズン真っ只中。新生活を機に、家電を買い替えようという人は多いかもしれません。

これまでは不要な家電は廃棄したり、業者に引き取ってもらう、逆に家電が欲しい場合は店頭で購入するというのが一般的でした。しかし最近は、フリーマーケットアプリで不要になった家電を出品したり、欲しかった家電を店頭よりも安い価格で購入する人が増えてきているようです。

では、実際にフリマアプリで取引した場合、どの種類の家電が高値で、あるいは手頃な価格で売買されているのでしょうか。楽天が運営するフリマアプリ「ラクマ」とアート引越センターの共同調査の内容を深掘りしてみます。


平均単価のトップは「テレビ」

アート引越センターによると、2017年10月~2018年9月の1年間に引き取りを行った家電の台数は、トップが「洗濯機・乾燥機」の2万3,696台。これに「冷蔵庫」が2万3,299台、「エアコン」が2万3,140台、「テレビ」が4,913台で続きます。

同じ期間に同社が引っ越しを担当した顧客数は49.5万件なので、全体の5%程度で引き取りを実施した計算になります。ただし、家電の引き取りは顧客から要望があった時に行っている“裏メニュー”的なサービス。潜在ニーズは5%以上あると考えられます。

一方、引っ越しシーズンである3~4月にラクマで取引された家電の平均単価は、「テレビ」が2万5,199円でトップ(2018年、以下同)。「冷蔵庫」が2万2,669円、「洗濯機」が2万1,718円、「エアコン」が1万8,612円、「乾燥機」が1万1,351円となっています。

乾燥機は新品を店頭で買うのに比べると、かなり手頃な価格で取引されています。また、エアコンについては、別途送料や設置作業料が発生するため、取引価格は若干低めの水準で成立しているようです。

引き取り品目ランキング
(注)アート引越センター:2017年10月1日~2018年9月30日(家電リサイクル対象4品目についての調査)、ラクマ:2018年3月1日~4月31日 (出所)楽天

これら、引き取り台数と平均取引単価のデータを掛け合わせると、アートの引っ越しにおいて処分される不要品の市場規模は約15億円に上るとみられます。ただ、引っ越し業者はアートだけではありませんし、前述のように引き取りの潜在ニーズは実績以上にあると考えられるため、市場規模は15億円からさらに膨らみそうです。

「テレビ」が人気の理由

こうした家電の2次流通マーケットですが、1年の中で最も活発に取引されるのが4月だといいます。より正確に書くと、3月に出品数が増え、その取引が成立するのが4月、というケースが多いそうです。

フリマアプリの草創期は衣類が取引の中心でしたが、ラクマの広報担当者によると、普及が進んだ近年は「とりあえず何でも出品してみよう」という流れが強まっているとのこと。その中で、家電は特に勢いが強いのだそうです。

実際、主要な家電のラクマでの取引額を2017年4月と2018年4月で比較してみると、いずれも大きく伸びています。特に急伸したのが「テレビ」です。

取引額
(出所)楽天

前出の広報担当者によると、5年ほど前からテレビのバックパネルがLEDに変わり、消費電力が抑えられたほか、4Kや3Dなど新たな機能が付いた機種が出ていることが人気の背景にあるとみられます。

「“テレビ離れ”と言われていますが、実際にはテレビ局の放送を見ていないだけで、テレビでネット配信を見たり、ゲーム機で遊ぶという人は増えているのかもしれません」(同)


(注)2018年3月1日~2019年2月20日のラクマでの取引(出所)楽天

取引の成立率(2018年3月~2019年2月)でも、「テレビ」が71.4%でトップ。「エアコン」は48.2%と他の家電に比べて低めに出ていますが、季節性が強く、夏場には成立率もハネ上がるといいます。

メーカー別では「シャープ」が3冠

家電メーカー別の人気度(2018年3月~2019年2月)では、シャープが「洗濯機」「冷蔵庫」「テレビ」で3冠を獲得。大手メーカーで安心感がある割には価格が手頃、という点が人気の背景にあるとみられます。

【家電別の人気メーカーランキング】

(注)2018年3月1日~2019年2月20日のラクマでの取引(出所)楽天

「エアコン」で1位になったのはダイキン。新品では他のメーカーに比べて価格が高めの印象がありますが、その分、2次流通では割安に映ることから高い需要があると考えられます。

「乾燥機」では、アイリスオーヤマがトップ。もともと手頃な価格であるのが、2次流通になってさらに手頃な価格になっているのが受けているようです。雑誌などでの評価も高く、特に主婦層に人気だといいます。

パナソニックはすべての家電でトップ3に入っています。総合家電メーカーとしてのブランド力が改めて確認できる結果といえそうです。

買い替えたい家電はあるけれど、新品で買うには予算をオーバーしてしまう。あるいは、不要な家電の処分代を考えると、買い替えを躊躇してしまう。そんな悩みを抱えている人は、フリマアプリを活用すると、これまでよりも選択肢が広がるかもしれません。

<文:編集部 猪澤顕明>

(MONEY PLUS編集部)

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