頭金1000万貯めて猫と暮らせる中古マンションを購入したい

MONEYPLUS / 2019年4月3日 18時30分

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頭金1000万貯めて猫と暮らせる中古マンションを購入したい

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。

今回の相談者は、猫と一緒に暮らせるマンションを購入したいという36歳の独身女性。頭金として1000万円貯まったら購入に踏み切ろうとしていますが、現在の収入がいつまで続くかわからないといいます。相談者の悩みに、FPの三澤恭子氏がお答えします。

36歳独身、結婚の予定はありません。月収は、派遣社員(手取り月40万円)と、副業(月10〜20万円)を合わせた50~60万円です。8ヵ月前から毎月30~40万貯金しています。ただし、現状の収入はいつまで続くかわからない状態です。


数年後、猫を飼いたいのですが、都心部で猫が快適に住める賃貸物件を探すと14万円以上になってしまうため、それなら中古マンション購入した方がよいのではと考えています。頭金1000万貯まった段階で中古マンションを購入する予定ですが、どのくらいの金額の物件をねらうべきでしょうか? また、我慢をしている自覚はあまりないのですが、月の支出額や、自費で旅行に行ったことがないと友人に話したら、もう少し好きなものを買っても良いと心配されたので、お金の使い方も知りたいです。アドバイスよろしくお願いいたします。
※病気の関係で満員電車に乗れないため、都心の職場自転車圏内に住んでいます。
※病気で数年フルタイムで働けなかったため、200万の奨学金猶予申請中(4ヵ月後に猶予期間終了)です。その後、繰り上げ返済する予定です。


〈相談者プロフィール〉
・女性、36歳、未婚(結婚予定なし)
・職業:派遣社員(アートディレクター)+副業(デザイナー)
・居住形態:賃貸
・手取り世帯月収:50〜60万
(うち副業が月10〜20万)
・毎月の支出目安:13万円
・貯金:300万円(普通預金)
・負債(奨学金):200万円


<支出の内訳>
・住居費:7万円(光熱費・自宅ネット代込)
・通信費:0.2万円
・食費:2万円
・日用品:0.5万円
・趣味・娯楽費:1万円(書籍、ゲーム、音楽)
・衣服・美容費:0.9万円
・保険:0.2万円
・健康・医療費:0.2万円
・交通費:0.2万円
・交際費:0.8万円


三澤: ご相談ありがとうございます。ファイナンシャルプランナーの三澤恭子です。猫を飼うために中古マンションの購入をお考え中とのこと。お仕事をずいぶんがんばっていらっしゃいますが、お体は大丈夫ですか。生活に潤いのあるお金の使い方を考えてみましょう。

収入が不安定なうちは、購入を見送って

頭金1000万円が貯まった段階で中古マンションの購入に踏みきってよいのでしょうか? 現状の貯蓄ペースで行くと、2年半ほどで頭金1000万円は貯まります。もちろん奨学金の繰上げ返済も終わっています。

フルタイムで働けるようになったこの8ヵ月をみると、収入も貯蓄も増えたようですが、マイホーム購入は長期的な返済計画が必要になります。「無理なく返せる住宅ローン」はいくらかを試算してみましょう。

住居費を現在の手取り月収50万円の25%~30%とすると、月々12.5万円~15万円となります。マンションを購入する場合は住宅ローンのほかに管理費や修繕積立金がかかってきます。これを月額約2万円とすると、1ヵ月の住宅ローンの返済額は10万円~13万円となります。

「借りられる金額」は、金利1.5%、返済期間を40歳~65歳までの25年間とした場合、2500万円~3200万円。これに頭金1000万円を加えた、3500万円~4200万円がマイホーム購入の目安額となります(諸費用や固定資産税などは考慮していません)。現在の収入が今後も見込めるのであれば、無理のない範囲に納まります。

しかし、相談者様は「現状の収入がいつまで続くかわからない」といった不安を感じておられます。そうなると、現時点の収入を基準に購入金額を決めるのは難しいです。購入するにあたり、次の質問をご自身に投げかけてみてください。

・安定した収入は見込めそうか?(派遣期間や正社員登用の有無)
・職種や勤務地が変わる可能性はあるのか?
・病気の状況(完治なのか再発の可能性は?)
・ペット(猫)の寿命までともに生活できるか?
・ペット(猫)の飼育が困難になった時はどうする?
・家族構成の変化は?(結婚や親との同居)

いかがでしょう。大きな買い物になるマイホーム購入にGOサインは出せそうですか。

ペットと暮らすにはお金と覚悟が必要

ところで、相談者様はペットを飼った経験はおありですか。ペットを飼うと、なによりも癒されることでしょう。それと同時に孤独感が軽減され精神的安定にもつながりますよね。都心で、猫が快適に住める賃貸物件の家賃は14万円以上とのこと。猫を飼うには、他にどのようなお金がかかるでしょう。

食費(ペットフードやおやつ)をはじめ医療費(健康診断やワクチン接種)、生活日用品(猫砂、おもちゃ)などが主な支出で、2018年のペットフード協会の調べによると、1ヵ月当たりの支出総額は医療費等を含み6236円。猫の寿命は平均15.32歳、一度飼い始めたら15~16年ほど一緒に暮らすことになります。生涯必要経費は120万円ほど、他に病気やケガの治療費、不妊や去勢の費用、必要に応じてトリミングやペットホテルの利用料などもかかってきます。ともに生きていくお金と、最後まで面倒をみる覚悟が必要となります。

猫と暮らせる快適なマンションを購入してから「はじめて猫を飼ってみたもののやっぱり無理」とならないためにも、賃貸で猫とのプレ同居してみることをおすすめします。

体調が回復し満員電車に乗れる状態になれば、都心から少し離れた場所で猫と賃貸暮らしをしてから購入を検討することもできます。エリアの選択肢も広がります。経済も体調も安定した時点で賃貸か購入かを考えても遅くはありません。

「3つのしあわせ」で生活に潤いをプラスする

さて、お友達から心配されているお金の使い方ですが、まず「先取り貯蓄」をして、残ったお金を生活費等に回すといいでしょう。何のために貯めるのか? 使うのか? 目的とゴールを明確にする必要があります。相談者様の「猫を飼うために、マンションの頭金1000万円を貯める」という目的を達成させるために、「いつまでに」というゴールをもっと明確にしましょう。

また、お金を「使う・増やす・守る」という3つで考えてみます。「使う」は生活費や趣味など今のしあわせ、「増やす」は老後資金など将来のしあわせ、「守る」は病気やケガ、収入の減少といった万が一を助けてくれる一生涯のしあわせに繋がるお金です。

まずは、緊急予備費として支出の6ヵ月から1年分を確保。そして、2000万円といわれるシングルライフの老後資金の準備しましょう。iDeCoなども活用して月7万円を先取り貯蓄にまわし、次にマイホームの頭金を積立て、残りは「使う」にまわすというイメージです。この「使う」ことに、猫カフェに足を運ぶなど、今を楽しむお金をプラスしてみたら良いと思います。今のしあわせへの投資と猫を飼うための準備にもなりますよね。

収入はひとつなので、この3つをバランスよく保つことで、今も将来も楽しく生活できそうです。お金を使う経験が少ないという相談者様は、お金の使い方に慣れたところで大きな買い物のマイホーム購入を検討されたらいいと思います。お体を大切に潤いある生活を送ってください。

(三澤恭子)

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