超高級クレカ会員限定の“秘密の夜会”に潜入してみた

MONEYPLUS / 2019年6月18日 17時30分

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超高級クレカ会員限定の“秘密の夜会”に潜入してみた

年会費が数万円以上もする高級クレジットカード。日本国内でも複数のブランドが展開し、顧客の囲い込みに向けた、さまざまな独自サービスを展開しています。

その中の1つ、「ラグジュアリーカード」が実施している、ある会員限定イベントが人気を博しています。あまりの混雑ぶりから、4月以降は開催会場を拡大して、開催頻度を月次から週次に引き上げました。

高額の年会費を払った会員だけが参加できる限定イベントとは、どんなものなのでしょうか。5月某日に開かれた回に参加してみました。


会員限定イベントの知られざる内情

5つ星ホテル「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」の7階にあるレストラン&バー「MOTIF」。真下に広がる東京駅の夜景を見ながら、若い男女がシャンパングラスを傾けます。

「普段は飲めない、食べられないものが楽しめる。和牛バーガーに入っている野菜の1つ1つに味付けがされていることに感動しました」

こう興奮気味に語るのは、栄養士の資格を持つという20代の女性。ラグジュアリーカードを保有する30代男性の友人に連れて来てもらったそうです。

和牛バーガー
「MOTIF」の人気メニューである和牛バーガー

このイベントは、ラグジュアリーカードがブラックカード(年会費10万円+税)とゴールドカード(同20万円+税)の会員を対象に開催しているワインのテイスティングイベント「ソーシャル・アワー」。1杯2,500円相当のシャンパンやビンテージワインに加えて、フィンガーフードが味わえるというものです。

参加費用は1人2,000円。フォーシーズンズホテルの場合、和牛バーガー以外は毎回メニューが変わります。記者が参加したこの日は、ソーシャル・アワーで初めてパスタが提供されました。

参加者が感じているメリットとは?

前出の20代女性の友人だという30代男性のカード保有者は「コストパフォーマンスを求めたら、他にもいろいろなカードがあります。でも、時間を楽しむという観点であれば、こういうカードを持つ意味がある」と語ります。

参加者
東京駅の夜景を眺めながらグラスを傾ける参加者

ソーシャル・アワーの常連だという、ネット通販会社経営の30代男性は、もともと交流会が好きではなかったそうです。しかし、おいしいワインと食事に出合えることに加えて、高い年会費を払っているので行かないと損、ということで参加してみたのだといいます。

すると、食事のおいしさはもちろんのこと、いろいろな人と知り合えて、仕事の刺激になったそうです。「絶対に予定を空けておこう」。それ以来、1年半にわたって毎月参加しているといいます。

「皆さん、話をする前提で来ているので、1人で来るのがオススメ」と、常連の男性。知り合った会員から、ラグジュアリーカードのどのサービスが良かったか、体験談を聞けるのもメリットだと力説します。「ラグジュアリーカードを最大限利用するためにも重要なイベントです」(同)。

華やかなイベントの陰に地道な努力

2年近く前に始まったソーシャル・アワー。当初は知名度もなく、初回の参加者はわずか3人でした。しかし、現在では1開催当たり50~60人が来場。1回当たりのキャパシティが20人程度のため、10人近くが待つ事態にもなっているそうです。

人気の秘密は、ラグジュアリーカード側の地道な努力。ホテル側と毎回、議論を重ね、メニューやサービスの品質を担保しているといいます。たとえば、カツオの切り身を出そうとした時、女性も来場するので、切り身の大きさにも注文をつけたそうです。

地道な満足度向上のための取り組みが奏功し、4月からは開催場所を拡大。フォーシーズンズホテル丸の内 東京に加えて、パーク ハイアット 東京、アンダーズ 東京、ダイニングウイスキーバー「CABIN」が会場となり、毎週開催となりました。

ワイン
5月のソーシャル・アワーで提供されたビンテージワイン

ラグジュアリーカードは、なぜこんな手数のかかるイベントを開催するのでしょうか。

理由の1つは、他のクレカにない体験ができるカードであり続けたいという経営陣の考えがあるようです。同社の経営陣は、いずれも他の高級カード会社出身。前職時代には大企業ゆえに実現できなかったスピード感のあるサービス提供に重きを置いているといいます。

もう1つの理由が、ユーザーと顔見知りになることで、直接要望を聞くことができるという点。利用者の生の声をカード発行会社と共有し、新規サービスの開発につなげているそうです。

華やかなイベントとは真逆の、地道な運営によって支えられているソーシャル・アワー。それがカード保有者をして、高い年会費を払ってでも会員でいようと思わせる、1つの動機なのかもしれません。

(猪澤顕明)

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