新築6000万円時代、「中古+リノベ」の家探しで後悔しないための鉄則

MONEYPLUS / 2019年11月17日 8時0分

写真

新築6000万円時代、「中古+リノベ」の家探しで後悔しないための鉄則

「中古住宅を買ってリノベーションをやってみたいけれど、なかなか手が出せない」という声をよく聞きます。「そもそも新築が良いのか、中古が良いのかがわからない」「予算はいくらぐらいが適切かわからない」など、不安は尽きません。

それでも、新築マンションの価格上昇が続く昨今、「中古+リノベ」で家を探すことのメリットは小さくありません。買った後で後悔しないためにはどのような点に気をつければよいのか、中古マンションとリノベーション会社を選ぶ際の鉄則について考えてみます。


今や中古と新築の並行検討は当たり前

足元のマンション市況は、新築マンションの価格が上昇傾向にあります。不動産経済研究所のまとめによると、首都圏の平均価格はなんと6,000万円弱。東京23区では7,320万円と高騰しています(いずれも2018年)。

一方、中古マンションは、やはり新築マンションに追随する形で価格は上がっていますが、SUUMO掲載データをまとめると、首都圏平均では約3,800万円、東京23区では約5,300万円と、新築に比べるとまだ買いやすいといえます。

新築マンション平均価格

首都圏では長らく新築の供給戸数が圧倒的に多かったのですが、2016年に中古の成約戸数が新築の供給戸数よりも上回りました。リクルート住まいカンパニーの「住宅購入・建築検討者」調査(2018年度)でも、新築マンションを検討している人のうち、併せて中古マンションも並行検討している人が44.1%いるというデータもあり、中古マンションは昔に比べて一般的な選択肢になっています。

新築と中古、メリットで比較すると…

そもそも、新築のメリットは何でしょうか。真新しい建物、最新の設備、省エネ性能、防災性などに加え、保育園やショッピングセンター・病院の設置なども含め、広い範囲で「街と一体化した開発」が魅力、というところも大きなメリットだと思います。マンションでいうと、立地が気に入れば、どのタイプの住戸が良いか、「複数の住戸から選べること」も魅力です。

一方、中古のメリットで一番大きいものは、やはり新築と比べると価格が安いということでしょう。しかし、それと並んで注目したいのが、「物件数が豊富で選択肢が多い」という点です。

たとえば、「絶対にここに住みたい」と思うエリアがあったとします。新築だと必ずしも建築予定があるわけではありませんが、中古であればたくさんの物件の中から選べるというメリットがあります。

また、新築の場合はモデルルームを見て決めることが多いですが、中古であれば実際の建築物・部屋を見てから決めることができます。加えて、新築は契約をしてから建築されることが多いので購入してから2~3年後の入居となることもありますが、中古は基本的に契約後すぐに入居することが可能です。

リノベ会社を先に決める3つのメリット

中古物件を購入してリノベーションをするにあたって一番気を付けておきたいのは「スケジュール」と「進め方」です。大半の人が物件を買ってからリノベーションのプランを考えようとしますが、それはNG。リノベーション会社を先に決めておくことで、うまくいくことがたくさんあるのです。

その1つ目が、「思い通りのプランができる物件選び」。中古マンションは構造により、壁が抜けるか、水回りの位置が動かせるかが異なります。

たとえば、3DKの物件の部屋をつなげて広いリビングをつくりたい場合、物件購入後にそれを実現できない構造だったということが判明しても、あきらめざるを得ません。リノベーション会社に物件見学に同行してもらうことで、そのような「しまった!」を防ぐことができます。

2つ目は、「適正な金額でのローン審査」。物件を買う時は事前に住宅ローンの審査を通すことになりますが、その際、リノベプランと、リノベ費用の概算見積書を金融機関に提出する必要があります。つまり、それまでに大まかなリノベ内容を詰めておかなければいけないのです。

審査の時に500万円程度とざっくりした見積りとプランで審査を通してしまい、実際に工事をしてみたら1,000万円かかるケースも考えられます。足りない500万円を現金で用意しなければならず大焦り、となりかねません。

3つ目は、「家賃とローンのダブル支払い期間の短縮」です。住宅ローンの返済は、中古物件の場合、売買契約が完了し、物件の引き渡しが終わった時点で開始されます。そのため、引き渡しを受けてからリノベーション工事が終わるまでの数ヵ月間は、今住んでいる部屋の家賃に加えて住宅ローンの支払いも発生します。

引き渡し後にプランを検討し始めたり、工事期間が長くなればなるほど、ダブル支払いの期間が長くなります。そのため、早めにリノベーション会社とプランを詰めておくことが肝要です。

中古物件が持つ、もう1つの魅力とは?

中古物件の魅力の1つが「価格」であることは前述の通りですが、同じ価格でも広さ・築年数・駅からの距離など、さまざまな条件を調整できる点も注目です。

たとえば、予算が4,000万円で新築の物件を探す場合、「駅からの距離は徒歩10分以内」という条件で探すと、広さは50平方メートル程度で、希望の広さの家が見つからないという事態に陥ることがあります。

一方、同じ予算で中古物件+リノベーションで探してみると、たとえば、「駅からの距離は10分以内」という条件で探した場合、築年数を妥協したら駅距離がより近い物件が射程距離内に入ってきたり、より広い70平米などの物件を見つけることができるかもしれません。

また、広さは同じでも、物件価格が安いものが見つかれば、リノベーションに予算を回すことができ、より自分好みの家に仕上げられることもあります。

このように、「何を重視するか」で予算と条件の調整ができ、選べる物件の幅が広がるのが、リノベーションの最大の魅力であると考えます。自分が大切にしたいことにこだわって、賢くお得に住める可能性のある中古+リノベーション。選択肢の1つとして検討してみる価値はあるのではないでしょうか。

(福澤佳恵)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング