専業主婦になるかもしれないけど、iDeCoはやるべき?

MONEYPLUS / 2017年10月4日 8時30分

写真

専業主婦になるかもしれないけど、iDeCoはやるべき?

専業主婦がiDeCo(個人型確定拠出年金)をやるべきかどうかは、マネー相談にいらっしゃるお客様や講演に来てくださるお客様からもよく質問があります。

今回は、会社員・公務員の方が、これから結婚・出産を経て専業主婦になったとしてもiDeCoを始めるべきか、考えていきたいと思います。

とってもお得なiDeCo(イデコ)

iDeCoを簡単に説明すると、老後のために節税しながら貯蓄できる制度のことで、自分自身で運用するので人によって将来もらえる年金額が変わります。

ちなみに、「個人型確定拠出年金」とiDeCoは同じものを指しており、iDeCoは英語の「individual-type Defined Contribution pension plan」の略、読みは「イデコ」です。なお、iDeCoの「i」には「私」という意味が込められており、自分で運用する年金の特徴を捉えているそうです。

iDeCoの最大のメリットは節税効果ですが、3つの節税ポイントがあります。

1つめは、毎月の掛け金が全額所得控除になります。例えば、毎月2万円、年間24万円積み立てると、所得税率5%なら、所得税1万2000円、住民税2万4000円、合計3万6000円の節税ができます。これは、年利15%の利回りで運用できたのと同じ効果が得られます。

2つめは、運用中の利益が非課税である点です。通常、株や投資信託などで売却益、配当金、分配金など利益が出た場合、その利益に対して20.315%の税金かかるのですが、iDeCoは、運用中は非課税となります。

3つめは、年金を受け取るときに「退職所得控除」または「公的年金等控除」が適用される点です。通常、退職金をもらう際に適用される、税負担を軽減される措置がiDeCoでも適用されます。

専業主婦がiDeCoで得られる4つのメリット

第3号被保険者である専業主婦(夫)の人がiDeCoに加入できる金額は、毎月5000円から2万3000円までの範囲です。なお、掛け金は1000円単位で変更できます。

収入が100万円以下である専業主婦(夫)の人は、所得税・住民税を支払っていないので、所得控除のメリットがなく、前述の年利15%の節税効果は実現できません。

ですが、筆者としては、所得控除以外のiDeCoのメリットに注目して欲しいと思います。専業主婦がiDeCoで得られるメリットは次の4つです。

運用益が非課税

1つ目は、iDeCoに加入すると70歳まで長期に渡って運用益非課税で運用することができます。仮に30歳でiDeCoに加入した場合、60歳まで積み立てられ、年金の受け取りは60歳からできますが、実はこの受け取りを70歳まで繰り下げることができます。

繰り下げている間、運用益非課税は継続できるので、この場合、40年間も非課税で長期投資ができます。2018年1月から始まる「つみたてNISA」は非課税投資期間が20年間なので、かなり長いことがわかります。

主婦でも退職金がもらえる

2つ目は、主婦業でも退職金がもらえ、それも非課税でもらえる可能性が高いことです。iDeCoでは「掛け金を払っていた期間」に応じて、退職所得控除が適用されます。

20年をはさんで計算方法が変わるのですが、例えば、18年間掛け金を払い続けた場合は40万円 × 18年 = 720万円が退職所得控除になり、この金額までの一時金は非課税で受け取れます。

30年間掛け金を払い続けた場合は、800万円 + 70万円 × (30年 − 20年) = 1500万円が退職所得控除になり、この金額までの一時金は非課税になります。

投資信託のコストが安い

3つ目は、投資信託のコストが一般で購入するよりも安いことです。

投資信託は主に、「購入時手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」の3つのコストがかかります。iDeCoでは「購入時手数料」と「信託財産留保額」のかからない商品がほとんど。

「信託報酬」は、投資信託を持っている間、毎日かかるコストですが、iDeCoでは若干低く設定されています。

よって、投信積立(投資信託自動積立)をするならば、iDeCoで始めた方がお得です。

職場復帰したときには所得控除あり

4つめは、職場復帰した際に所得控除の効果が得られることです。

今、注目を集めているキーワードに「人生100年時代」があります。働き方も多様化し、会社員・公務員の働き方が全てではありません。フリーランスという働き方もあります。

働きたくても働けない場合は仕方ないですが、働けるうちは働いた方が良いと個人的には思います。また、人生100年もあれば何が起こるかわかりませんし、その時に自分自身の資産をしっかりと築いていることは大切になってきます。

掛け金上限額での加入がおすすめ

専業主婦(夫)になると収入がなくなるので、iDeCoを始めるとなった場合、最低加入金額の5000円からスタートしたいという人は少なくありません。

少額から始めたいという気持ちはわかりますが、iDeCoでは、毎月口座管理手数料がかかりますし、運用する商品に投資信託を選んだ場合には、信託報酬が毎日かかります。それを考慮すると、少ない掛け金だと、コスト負担が大きいため、積極運用にしなければメリットが得にくいかもしれません。

家計状況にもよりますが、専業主婦(夫)がiDeCoに加入する場合には、掛け金は最低でも1万円、可能ならば上限の2万3000円で設定できるとよいでしょう。

ずっと専業主婦になる場合の掛け金は?

iDeCoのメリットもわかったし、掛け金も多く支払った方がよいのはわかったけれど、収入がない専業主婦の場合、掛け金自体の捻出が難しいというケースもあることでしょう。

その場合には、夫からiDeCoの掛け金相当の額を贈与してもらう方法があります。贈与税は1人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。つまり、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません。

この贈与税の非課税枠を使い、夫から掛け金分を贈与してもらい、妻がiDeCoに加入し、妻自身で掛け金を積み立てるという方法です。

ただし、注意してほしいことは、毎年、一定額の贈与を受け続けると、基礎控除額を上回る金額を分割でもらっていたとみなされ(連年贈与といいます)、贈与税が課される恐れがあるため、3年に1回や4年に1回、110万円の範囲でまとめてもらうのがいいでしょう。

その場合、夫からもらったことが証明できるように、夫の銀行口座から妻の銀行口座へ振り込んでもらうようにします。

これから結婚・出産を経て専業主婦になったとしてもiDeCoに加入するべきだと思います。100年時代を生き抜くには、お金自身に働いてもらうことは必須です。

何事もそうですが、最初の一歩が肝心です。始めてみることで見える世界が変わります。iDeCoで投資を始めることは、金銭的なメリットだけでなく、投資をすることは楽しいものであると気付きも与えてくれますよ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング