鉄道ファン殺到、わずか30秒で完売も。JR東海の新設サイト

MONEYPLUS / 2017年10月24日 11時30分

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鉄道ファン殺到、わずか30秒で完売も。JR東海の新設サイト

JR東海が今月12日に開設した鉄道アイテムの販売サイト『JR東海鉄道倶楽部』。オープンから、わずか1日で全アイテムが完売しました。

鉄道ファンにとって、いかに価値ある機会だったのか。国内屈指の鉄道コレクター内藤博敏さんの後を引き継ぎ、現在1,000点以上の鉄道アイテムをコレクションしている章喜さんにその魅力を聞きました。

わずか30秒で完売するアイテムも

グリーン車の座席の座布団、テーブル、非常灯、乗務員の使用するハンドメガホン……。

JR東海が会社発足30周年の「鉄道の日(10月14日)」を迎えるにあたり、今月12日に開設した鉄道用品販売サイト『JR東海鉄道倶楽部』に出品されたアイテムです。

ほかにも新幹線700系で使用されていた運転台のイス(8万円)、座席(5万5千円~8万円)といった車両部品や、新幹線乗務員用の腕時計(1万5千円)などが出品され、鉄道の日を迎える前に全24アイテムが完売しました。

同社・事業推進本部の宍戸さんは、その反響の大きさについて喜びの声を上げます。

「想像以上の反響でした。初日から多くの方にご利用いただき、発売翌日の13日17時には完売となりました」

販売開始からわずか30秒で売り切れた懐中時計

なかでも乗務員用の懐中時計(2万3千円)4つは、サイトオープン直後30秒で完売する人気ぶりだったと宍戸さんは話します。

ファンにとってはたまらない喜び

鉄道会社が鉄道アイテムを販売するサイト。鉄道ファンにとって、どれほど魅力のあるものなのでしょうか。

鉄道模型がカレーを運ぶ、目黒区にあるカレー専門店『ナイアガラ』の名物駅長の後を引き継いだ内藤章喜さんに聞きました。

「魅力は、やはり、鉄道会社から直接手に入れられるということに尽きるでしょう」

内藤さんのお父さん、博敏さんは国内屈指の鉄道アイテムのコレクター。

内藤さんは小学生の頃からお父さんに連れられて、北海道、東北、山陰などの駅・機関区に部品の収集や撮影に行っていたそう。ときには即売会に並ぶために学校を休んだことも。高校生になると、お父さんの代わりに寝袋で即売会に並び、関東で行われる大抵の即売会は一番乗りを果たしたといいます。

「国鉄末期は機関区や車両工場にレンタカーで直接交渉し、部品の買い付けに行きました。私の若いころには交通博物館や民鉄系デパートなどで鉄道記念日や夏休みに即売会が全国で行われ、首都圏ではJR発足当初まで主要駅で販売コーナーがありました。しかし、現在はそうした即売会も中止され、個人買い付けなどは一切できなくなりました」

さらに、鉄道ファンにとって、出品されている部品には唯一無二の魅力があると内藤さん。

「車両の解体部品、故障や耐年数経過によって不要になり取り外された部品、駅施設や乗務員に使用されて時代遅れとなり更新された部品、使用に耐えなくなった用品などを手に入れられる。これは『部品鉄』といわれるコレクターの方にはたまらない喜びです。コレクターの皆さんが感じていることですが、部品の価値とは、そのモノが持ち得る時間の産物なんです」

出品商品の値づけはどう決めた?

鉄道会社から直接買い付けするのが難しくなった今、JR東海の販売サイトはファンにとって願ってもない機会になったようです。それでは、ファンは通常どこで鉄道アイテムを手に入れているのでしょうか。

「現在はネットオークションや鉄道部品専門業者より、一度人手に渡ったものを高値で購入するしかありません。特に、SLナンバープレートや電気機関車のヘッドマークなどは求める方が多く、オークションでも非常に高価になります。どこの鉄道会社も販売会は不定期で、抽選やオークション形式になり、破棄されても問題にならないような部品しか手に入りません」(内藤さん)

ファン心理に付け込んで値段を吊り上げる人もいるなか、今回の出品アイテムはどのように値づけしたのでしょうか。JR東海の宍戸さんは次のように話します。

「ほかの鉄道用品の販売サイトの価格を調査したり、社内の“特に鉄道に詳しい”有識者にヒアリングを行い、その意見などを参考に決定しました」

かさばる鉄道アイテム、購入後どうしてる?

今回出品されたなかには新幹線の3列シートなど、家に置くと結構スペースを取る大きさのものもあります。そうしたものを購入したファンは、いったいどのように保管しているのでしょうか。

「楽しみ方や保管方法はコレクターによって、人それぞれだと思いますが、買ってきた状態のまま箱や梱包も解かずに、部屋や倉庫にしまったままの方もいますし、ガラスケースや設置棚を特注し、博物館並みの陳列をする方、部品を組み合わせて本物そっくりの車内や車体を自室に再現する方もいますね」と内藤さん。

内藤さんご自身は、国鉄時代を中心とした1,000点以上もの部品をお父さんから受け継ぎ、現在は定期的な手入れや清掃などの維持管理で手いっぱいだそう。それでも、SL時代の部品がオークションなどに出ると、ついウォッチリストに載せて落札金額をチェックしてしまうといいます。

廃車スケジュールに合わせて今後も販売

気になる次回の出品はどうなるのでしょうか。今後も700系の廃車スケジュールなどに合わせて順次販売していく予定だと、JR東海の宍戸さんは話します。

「今回は新幹線に関連する商品でしたが、今後は東海道新幹線と、在来線12線区を運営するJR東海ならではのさまざまな商品を用意して、鉄道の魅力を幅広くお伝えしていきたいと思っております」

第2弾の出品がいつになるのか、ファンは定期的なチェックが欠かせなくなりそうです。

(文:編集部 土屋舞)

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