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盛況のカプセルトイ市場「ハピネット」の株価は上昇トレンド、関連銘柄の状況は?

MONEYPLUS / 2024年6月13日 7時30分

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盛況のカプセルトイ市場「ハピネット」の株価は上昇トレンド、関連銘柄の状況は?

YOSAKOIソーラン祭りの見学を目的に、北海道へ1週間ほど滞在しました。おもに札幌市内におりましたが、海外旅行者が非常に多かったです。わたしが宿泊していたホテルも70%くらいが海外の方。タクシーの運転手さん曰く、5月末から急激に増えたとのことです。

わたしが入った海鮮丼のお店では、日本人はわたしだけで、お店のおかみさんらしき女性は、英語、韓国語、日本語を使い分けて対応しておりました。繁華街も、インバウンド需要を見越したお店が多く、目立ったのは、ドラッグストア、ラーメン屋など。またお菓子や化粧品がメインのキラキラドンキも一等地にありました。

そんな中でも、非常に目についたのは、カプセルトイ(がちゃがちゃ)がたくさん置いてあるスペースです。2キロメートル程度のアーケードで、4,5箇所あったと思います。以前から、カプセルトイが人気なのはなんとなく知っていたものの、これほどたくさんあるとはびっくりです。

カプセルトイ市場が拡大している理由のひとつに、大人需要があるようです。実際、カプセルトイの購入経験者の3割が、20代、30代の大人です。たしかに、わたしの娘も20代ですが、よくカプセルトイを購入しています。自分の欲しいキャラクターが出るまで、大人買いをするといった消費行動も、市場の拡大に寄与していそうです。

そこで、気になるカプセルトイ関連銘柄をピックアップしてみました。


業界トップ「ハピネット」の株価は?

まずは一丁目一番地のハピネット(7552)。玩具市場の卸では業界最大手で、国内シェア30%を占めています。カプセルトイ市場では、業界トップで、全国にカプセルトイの自動販売機を設置。最近は、ライブイベント会場や、駅のコンコースなどでもよく見かけます。また、「こころがおどる、がココにある」をコンセプトにしたカブセルトイ専門店「gashacoco(ガシャココ)」を全国に100店舗以上出店しています。

画像:ハピネット「2024年3月期決算説明会資料

当社は玩具、ビデオゲーム、映像音楽、アミューズメントの4つの事業部を持ち、カプセルトイはアミューズメント事業に属します。24年3月期のアミューズメント事業の業績は、売上高構成比11.9%とまだまだ主軸とは言えませんが、売上の伸びは、前年比①+30.8%、営業利益は、前年比②22.7%と大幅増収増益です。利益率は5.37%で、4つの事業部の中ではもっとも高く、今後売上げが伸びれば、営業利益の寄与度もますます高まると期待できます。2024月6月には、池袋に最大級の大型店舗「gashacoco(ガシャココ)」を出店、さらに北九州の大型商業施設内にもオープンし、今期も出店スピードは緩めないようです。

画像:TradingViewより

株価は、非常に堅調で、きれいな上昇トレンドを描いています。ただし、今期の業績予想は、売上げ3,300億円(前年比-5.8%)、営業利益78億円(-10.1%)と減収減益です。5月13日の決算発表と同時に自社株買いを発表したことや、証券会社のレーティングの引き上げなどの後押しもありましたので、今後の利益確定売りには注意が必要です。

イオンファンタジーの株価は?

二つ目は、イオンモール内にアミューズメント施設を展開するイオンファンタジー(4343)。わたしもお正月に実家の愛媛に帰省したときは、いつも娘たちとお世話になっています。

イオンファンタジーも、カプセルトイには力を入れており、2024年2月期には、カプセルトイ専門店「TOYS SPOT PALO」の新規出店は76店舗、累計で209店舗と積極出店しています。

画像:イオンファンタジー「2024年2月期 決算補足資料

2024年2月期の部門別売上げでは、カプセルトイが前年比+30.8%と、ほか部門を圧倒しています。ただし、売上比率でみると全体の6.7%とまだまだ小さく、当社のドライバーとはまだなっていません。

画像:TradingViewより

株価は、ハピネットとは対照的で、きれいな下降トレンドを描いています。おそらく中国事業の不調が嫌気されてのことでしょう。とはいえ、今期2025年2月期は、売上867億円(+6%)、営業利益56億円(+59%)と増収増益予想なので、どこかで見直し買いが入るかもしれません。

共和コーポレーションの株価は?

最後は、これからカプセルトイ業界へ殴り込みをかけようとしているアミューズメント運営会社、共和コーポレーション(6570)です。2023年12月に新規出店した名古屋店に、初のカプセルトイエリア「Capsule Pit」を併設しました。こちらの売上寄与は未知数ですが、積極的な出店とM&Aで、売上規模は拡大中なので、期待がもてます。

画像:TradingViewより

2025年3月期は、売上156億円(+7.4%)、営業利益11.3億円(+4.4%)で、過去最高売上、最高利益を更新予想。株価は、若干、デコボコしながらも、右肩上がりとなっています。

ただし、出来高が非常に少なく、直近では1日の出来高が1,000株に満たないこともあります。こういった銘柄は、流動性が低いため、値動きが荒くなったり、売りたいときに売れなかったりといったデメリットがあります。その点はくれぐれもご注意ください。

一般社団法人日本カプセルトイ協会によると、カプセルトイの出荷ベースの2023年度市場規模は、約1,150億円で、前年の720億円から159.7%もアップしています。原材料高の影響で、単価は400~500円と高めのものが主流となっていますが、外国人観光客にとっては、リーズナブルにうつるでしょう。日本のミニチュア文化がギュッとつまったカプセルトイは、インバウンド需要の拡大にともなって、まだまだ伸びると思います。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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(藤川 里絵)

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