医療保険は優先度が低い? 必要な人とそうでない人の違いとは
MONEYPLUS / 2024年6月21日 11時30分
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医療保険は優先度が低い? 必要な人とそうでない人の違いとは
「日ごろの生活や将来に向けて、最も不安な項目はなんでしょうか」。
生命保険文化センターのアンケート調査によると「自分が病気や事故にあうこと」がトップで18.6%という結果がでています。
それを反映しているのかも知れませんが、生命保険のなかで、新規契約件数が最も多いのが医療保険です。同じく生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によると、18~79歳の加入率は、65.7%というデータがあります。
もっとも売れているジャンルのため、生命保険会社は商品開発に力を入れていて、価格競争・開発競争を繰り返しています。そして医学の進歩や入院の短期化などの変化にともない、ここ10年で大きく変化してきました。
今回は医療保険の選び方、そしてかしこい入り方について考えていきましょう。
医療保険とは、入院や手術を保障する保険
そもそも医療保険とは、入院や手術などに備える保険です。ですので、通常は入院や手術をしない場合には、保険金を受け取ることはできません。通院給付金もありますが、やはり入院を条件にしています。
つまり、多くの人が加入しているものの、じつは優先度の低い保険であり、言い換えれば必要性は低い保険ともいえます。その理由は、日本の健康保険制度が充実しているのでもともと自己負担額は、それほど多くないからです。
病院の窓口で支払うお金は、健康保険があるので一般的にかかった医療費の3割です。さらに高額になったときでも、高額療養費制度があるので、自己負担額の上限が決まっています。一般的な所得の人ならば、入院や手術をして100万円以上かかったとしても自己負担額は約9万円前後になります。つまり、入院や手術の負担は大きくないので、本来は保険ではなく貯蓄で対応する方が合理的です。
よく入院したときに、「医療保険に入っていて良かった」という声を聞きます。しかし、受け取った給付金の額と、それまでに支払った保険料とを比べてみれば、その考え方は変わるのではと思います。
ある程度の貯蓄がある人にとっては、入る必要性の低い保険なのです。
医療保険が必要な人とは
では、医療保険が必要な人は、どんな人かというと、それは「貯蓄が少ない人」ということになります。
もし、病気で入院をして、家計に大きな影響を与えすぐに困る場合には、医療保険は必要です。以前、私の知り合いで、独身かつ貯蓄が少なかった人が、病気で半年間入院をしてしまい困窮に陥ってしまったケースがありました。医療保険、就業不能保険などに入っていれば、そんなことにはならなかったと思います。
ですので、入院が長引いた場合に、生活が苦しくなると予想される人は、医療保険で備えるのもいいと思います。
だたし、医療保険といっても、入院限度日数が決まっています。一般的に1入院は60日型が多いです。つまり60日以上は保障がなく、長期の入院には対応できていません。入院が長くなりがちな特定疾病に対応するには、「特定疾病入院延長特約」をつけると入院限度日数は延びます。
また入院だけではなく、働けない状態になったときの保障を考えるのであれば、「就業不能保険」を検討してみてはいかがでしょうか?
医療保険の選び方のポイント
医療保険の選び方のポイントは、やはり保険料が重要です。医療保険はネットでシミュレーションをすることができる商品が多いので、同じ条件で比較検討をしてみてください。
医療保険には、特約の種類が多いのも特徴です。ただし、多すぎて、いったい何を付ければいいのかわからなくなる方もいるでしょう。心配になって特約を付けすぎると保険料も高くなるので注意しましょう。
各保険会社で、特約の内容は異なりますが、先進医療特約は、保険料が安いので入っておく方がいいでしょう。がんの特約もありますが、がん保険は単独で入った方が保障は充実します。特定疾病入院延長も付けておくといいでしょう。
かしこい医療保険の利用法
医療保険は、優先度の低い保険です。そこで、ピンポイントな医療保険の使い方法を教えします。
たとえば、貯蓄が少ないときは、医療保険に入って、貯蓄が増えて少し余裕が出てきたら医療保険を解約する。女性の場合には、出産時に体調を崩すことが多いので、結婚をしたときに加入をして、子どもができた後には、医療保険を解約するという使い方もあります。
保険は、リスクを回避するための商品です。かしこい使い方を考えてみてはいかがでしょうか。
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( 長尾義弘)
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