オルカンより“上”を狙える?6月リリースの注目のETFと投資信託3選
MONEYPLUS / 2024年6月29日 7時30分
オルカンより“上”を狙える?6月リリースの注目のETFと投資信託3選
新NISA制度は従来に比べより多様な投資戦略を実現することが可能になっており、オールカントリー(オルカン)やS&P 500といった人気の高い投資信託やETFは引き続き注目されていますが、特に成長投資枠を活用した新たな投資信託やETFに目を向ける動きが広がっています。
成長投資枠の導入で、特定のテーマやセクター、地域にフォーカスした商品にも投資しやすくなりました。例えば、半導体、再生可能エネルギー、AI、フィンテックなど、今後の成長が期待される分野に投資することが可能です。これにより、よりリターンを追求しつつ、リスク分散を図ることができます。
さらに、非課税枠が拡大されたことで、長期的な資産形成を目指す投資家にとっても、大きなメリットがあります。
成長投資枠での新たな投資信託やETFに挑戦してみたいと考えている方に向けて、今回は今月リリースされた具体的な商品をご紹介します。これらの商品を通じて、より多様な投資機会を掴み、資産形成の新しい可能性を探ってみましょう。
【1】NEXT FUNDS 日経半導体株指数連動型上場投信(200A)
運用会社は野村アセットマネジメントで設定日は2024年6月3日。日経半導体株指数に連動する投資成果を目指すETFです。日経半導体株指数は東京証券取引所に上場する半導体関連銘柄から構成される時価総額ウエート方式の指数です。時価総額が大きい30銘柄で構成し、日本の半導体関連株の値動きを表します。4月、10月の年2回分配で、銘柄組み替えは年一回となっています。
上位組入れ銘柄である前工程に強い世界3大メーカーのひとつでロジック半導体、メモリ半導体、両方に強い東京エレクトロン(8035)。半導体製造工程の専門的な切削・研磨装置の世界最大手であるディスコ(6146)。マイコンが世界トップクラスのシェアを誇り、自動車、産業、インフラ、IoTの4つの成長分野へ製品を提供するルネサスエレクトロニクス(6723)。
政府が後押しする半導体産業
半導体関連銘柄は、値動きの影響が大きいことは好みの別れるところだと考えます。半導体産業は現代のテクノロジーの基盤を支える重要な産業であり、その進化は止まることなく続いています。1980年代、日本の企業は半導体市場で世界をリードしていましたが、その後の市場変動や競争環境の変化により、多くの日本企業は半導体事業から撤退しました。
しかし、近年、日本の半導体産業は再び注目を集めています。特に、台湾のTSMCが熊本に新工場を設立し、日本の再生を支援するプロジェクトが進行していることが大きな話題となっています。また、ラピダスをはじめとする日本企業が合同で最先端半導体の製造を目指す動きも見られます。
21日に経済・財政政策の方針となる骨太の方針が閣議決定されましたが、2つの柱のうちのひとつとして産業競争力の強化のためのAIや半導体分野に対する国内投資拡大の必要性が強調されていますので、政策関連としても注目できるのではないでしょうか。
【2】 アムンディ・インデックスシリーズ オールカントリー・高配当株
新NISAなど投信市場で人気が高い「MSCI ACWI」に連動する、いわゆるオルカンのインデックスファンドにプラスαの付加価値を付けたアムンディ・インデックスシリーズのオールカントリー・高配当株が6月28日に設定される予定です。
世界株のベンチマークであるMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスをベースに、高配当な銘柄に投資するMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス 高配当利回りインデックス(税引後配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指す投資信託で、分配重視の投資を想定しているとのことで資料によると2024 時点での予想配当利回りベースは3.84%とのこと。信託報酬は年率0.165%(税込み)以内です。
【3】SBI岡三 NASDAQ AIアクティブファンド
SBI岡三アセットマネジメント株式会社による2024年6月28日設定のファンド。AIを活用して銘柄を選定し、NASDAQ総合指数を凌駕するリターンの獲得を目指すことを特徴とするアクティブ型の投資信託です。
NASDAQ市場上場銘柄の中から流動性や信用リスクを勘案のうえ選定された投資候補銘柄を抽出し、AI投資で実績がある株式会社FOLIOがAIによる各投資候補銘柄のリターンのランキング予測を活用して投資配分等の助言を行います。その助言を参考にしてSBI岡三アセットマネジメントがリスクコントロールとポートフォリオ構築を行う、というステップで運用されるとのこと。投資候補銘柄の予測リターン順位、投資銘柄および投資比率の見直しは、原則として月次で行うとのことです。
シミュレーションでは、S&P500種指数やNASDAQ総合指数と比較して運用期間が長期になるほどリターンに大きな差が出るということが、AIアクティブ運用の優位性とされており、過去10年間ではS&P 500 (配当込み)のパフォーマンスが398%、ナスダック(配当込み)のパフォーマンスが534%なのに対し、ファンドのシミュレーションでは807%のパフォーマンスとのことです。また過去20年間だとS&P 500が891%、ナスダックが1326%、こちらのファンドは2981%であると公表されています。
AIを活用することで優れた投資効果を追求すると同時に、従来のアクティブ運用よりは低コストでの運用を実現していて信託報酬は年率0.9966%となっています。
今回ご紹介したETF、投資信託は、今月新規に設定されると言うことで注目・紹介しました。新NISAの成長投資枠に対応しているETFや投資信託は他にも魅力的なものがたくさんありますので、ご自身の投資戦略や目的に合わせて調べたり、選んだりしていただく一助としていただければと思います。この記事が皆様の投資の少しでも参考になれば幸いです。
投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward] ※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
(三井 智映子)
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