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「NISAの次はゴールド投資が気になる…」メリットやデメリットは?選ぶなら何を選べばいい?

MONEYPLUS / 2024年7月10日 11時30分

「NISAの次はゴールド投資が気になる…」メリットやデメリットは?選ぶなら何を選べばいい?

「NISAの次はゴールド投資が気になる…」メリットやデメリットは?選ぶなら何を選べばいい?

近年の「貯蓄から投資へ」の流れやNISA制度の拡充などを受け、株式やファンド(投資信託)を中心に資産形成をしている方が増えています。そのなかで投資の「次のステップ」として、ゴールド(金)投資に関心を持つ方もいるのではないでしょうか。

本記事ではゴールド投資の経験者であり、ファイナンシャルプランナーでもある筆者がゴールド投資のメリットやデメリットをはじめ、種類や注意点などについて解説します。


ゴールド(金)をポートフォリオに組み入れるメリット

ゴールドをポートフォリオに組み入れるメリットは主に3つあると筆者は考えます。

1.リスク分散になる
リスクを減らす上で資産をいくつかに分散させることは大切です。その理由は、異なる値動きをする資産を持つことで、下落する資産があったとしても他の資産が上がっていれば損失をある程度カバーすることができるからです。

一般的にリスクが好まれる投資環境下では株式の価格が上がりやすく、リスクが取りづらく投資家心理が不安定な場面ではゴールドの価格が上がりやすいと言われています。現在株式のファンドなどで運用している方は、株式と違う値動きをするゴールドを持つことでリスクを分散させることができます。

2.インフレ時に強い
インフレとは物に対する需要が高くなり、物の値段が上がることを言います。ゴールドは現物資産としてはもちろん、宝飾品や工業用としても需要があるのでインフレ下では価格があがる傾向にあります。また、ゴールドは限られた量しかないため、需要が高まるとその分値段が上がりやすくなります。つまりゴールドを持つことでインフレ対策になります。

一方で、現金は物の値段が上がると相対的に価値が下がってしまうため、インフレ時には弱い資産となります。現金の比率が多い方は一部をゴールドで持っておくのも良いでしょう。

3.有事に強い
世界では予期せぬタイミングで定期的に経済危機が訪れます。ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショック…など。経済危機は世界中の景気を悪化させ、株価が大暴落することもあります。株式とは違い、ゴールドは現物がある分、無価値にはならないため「有事に強い資産」と言われています。

ゴールド投資のデメリットと注意点

魅力あるゴールド投資ですが、デメリットや注意点も抑えておく必要があります。

1.リスクがある
当然ではありますが、ゴールドも日々の値動きがあります。「有事の金」と言われていることもあり、最近ではウクライナ情勢やパレスチナ・イスラエル情勢などによる需要の高まりを受け、ゴールドの価格は上昇しています。2024年4月22日には日本円の小売価格の最高値である13,105円/gまで到達しました。今後も上昇が続くとは限らないため、始める場合は少額からや、一括投資ではなく積立投資にするなど、無理のない範囲でスタートしましょう。

2.為替の影響を受ける
ゴールドは世界各国で購入することができますが、基本的には基軸通貨であるドル建てがベースになっています。そのため、ゴールドの値動きだけではなく、ドルの影響も受けます。円安になれば日本円でのゴールドの価格は上がり、円高になれば価格は下がることになります。ドル預金などですでにドルを保有している方は、ドル建てのETF(GLDなど)を購入すれば為替の動きはさほど気にする必要がないので始めやすいかもしれません。

3.配当がない
ゴールド投資は基本的には利息や配当は得られません。価格が上がって売却した時に、初めて恩恵を受けることができます。定期的に配当が欲しい場合は、株式や債券などで運用しましょう。

4.コスト(手数料)
ゴールド投資は購入や保有・保管などにコストが発生する可能性があります。月々積み立てていく場合は、購入コストがかからず、信託報酬が低いファンドやETFがコスト面では適しています。一方で金地金(いわゆる「金の延べ棒」)やコインなどの現物を購入する場合、銀行の貸し金庫などを利用する場合は保管料がかかります。もちろん、自宅で保管する場合は、保管時の手数料がかからないので、長期保有を考えている場合は保管場所を確保した上で現物を購入するのも良いでしょう。

5.課税関係に注意する必要がある
購入方法で利益に対する課税関係が大きく変わってきます。ファンドやETFは分離課税となります。そのため、証券会社で特定口座を開設の上、「源泉徴収あり」を選択している場合は確定申告の必要はありません。一方で、金地金や金貨など現物を売却した場合は原則、譲渡所得として給与など他の所得と合わせて総合課税の対象となります。

確定申告を考えると、ファンドやETFのほうが手間もかからず始めるハードルは低いかもしれません。しかし、譲渡所得の場合は特別控除や総合課税の長期譲渡所得など、税制的に有利に働く可能性もあります。ご自身にとって税制面ではどちらが有利に働くかについても検討してみましょう。

いろいろな買い方があるゴールド投資

ゴールド投資と言っても様々な方法で投資することができます。大きく3つに分けた上でそれぞれの特徴を見ていきましょう。

1.現物
ゴールド投資というと現物をイメージする方が多いかもしれません。金地金や金貨(コイン)、金のアクセサリーなどの現物を購入することで、金に投資をすることができます。現物を購入する場合、まずは厳格な審査に通過した「適合品」と言われるGDB(グッドデリバリーバー)を選ぶのが、安全性が高くおすすめです。日本国内であれば田中貴金属工業や三菱マテリアルなど、GDBを作ることができるメーカーから購入することができます。

また、初心者の方はいきなり一括で購入するのではなく、純金積立から始めるのも良いでしょう。月々最低3,000円程度から積み立てることができます。ある程度積み立てれば、実際に現物と交換することも可能です。

現物で保有できることは何よりもゴールド投資の魅力ではありますが、一方で盗難や紛失の可能性もあるため保管には注意が必要です。また場合によっては購入時、保管時、引き出し時に手数料がかかることもあるためコストがどれくらいかかるかは確認しましょう。

2.ファンド(投資信託)を購入する
ゴールドに連動したファンドを購入することもできます。購入時のコストがかからないファンドや、NISAで購入することができるファンドもあるため手軽に始めることができます。代表的なファンドは「三菱UFJ 純金ファンド」や「ピクテ・ゴールド」などです。あくまで金と連動するファンドなので、現物と交換することはできません。

また、購入時にコストがかからなくても、運用時にはファンドの運用管理費用がかかる点は押さえておきましょう。証券口座のみで運用資産を管理したい方や、NISA口座の非課税メリットを享受したい方はファンドで購入するのがおすすめです。また、ファンドは非上場のためリアルタイムでの売買はできず1日に1回価格が決まります。リアルタイムでの売買がしたい場合は次のETFを選ぶのもいいでしょう。

3.ETF(上場投資信託)を購入する
ファンド同様、証券会社を通じてゴールドに連動するETFを購入することができます。ファンドとは違い、上場しているためリアルタイムでの売買ができます。また、円建てだけではなくドル建てのETFもあるため、ご自身の投資スタンスに応じて臨機応変に選ぶことができます。

ETFもファンド同様にNISAを利用できる銘柄が多く存在します。また、一部については所定の手続きを踏めば現物と交換することができるのも特徴的です。

ゴールド投資も「長期」「積立」「分散」が大事

資産形成において大切なのは投資の三原則と言われる「長期」「積立」「分散」です。ゴールド投資も同じように当てはめて考えることができます。基本的には長期投資を前提に、コツコツと積み立て、他の資産とのバランスを考えて分散をしましょう。

ポートフォリオに組み入れる場合の目安は5%~10%くらいが理想ではないかと筆者は考えます。ゴールドは性質上、有事の際に威力を発揮する資産です。株式やファンドなどを中心に資産形成をしつつ、有事に備えてポートフォリオの一部をゴールドにしておくのが良いと考えます。ただし、資産形成において正解はありません。ご自身の理解の及ぶ範囲内で、無理のない資産形成を心がけましょう。

【監修】伊達有希子/ファイナンシャルプランナー(CFP、1級FP技能士)

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(内田優帆)

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