1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

グミ人気で好調な「カンロ」、進化を続けるコンビニおやつの「不二家」 決算翌日の株価はどうだった?

MONEYPLUS / 2024年8月1日 7時30分

グミ人気で好調な「カンロ」、進化を続けるコンビニおやつの「不二家」 決算翌日の株価はどうだった?

グミ人気で好調な「カンロ」、進化を続けるコンビニおやつの「不二家」 決算翌日の株価はどうだった?

連日の猛暑が続いております。こうも暑いと、ついつい涼を求めて用もないのにコンビニに入ってしまいます。そのたび市場調査をかねて、お菓子の棚を物色するのですが、最近は、箱ものが減って、パウチタイプのものが主流となっています。原材料高の影響による値上げをさけて、少量で価格据え置きといった作戦を取っているのかもしれません。

以前、グミ人気で業績が好調なカンロをこの連載で取り上げましたが、相変わらずグミの人気は堅調で、どこのコンビニに行ってもグミ売り場は一等地にあります。

参考:高まるグミ人気で予想を超え好調の「カンロ」決算で注目した2つの数字とは?

ちょうど先日7月29日に、カンロの決算発表がありましたので、数字を確認してみましょう。


上方修正の期待も高まるカンロの決算

画像:カンロ「2024年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)

2023年12月期第2四半期の①売上高は15,563(百万円)、②前年比8.9%、③営業利益2,343(百万円)、④前年比32.2%と今期も堅調です。じつは6月24日に、上期と通期予想の上方修正を行なっています。修正後の通期営業利益予想3,810(百万円)に対する進捗率は、61.4%で前期の進捗率52.3%と比べても高いことが分かります。この調子なら、もう一度、上方修正の期待も高まります。

決算短信の定性的情報によると、主力ブランドの「ピュレグミ」シリーズの「ピュレグミプレミアム」の伸長やTVCMによるプロモーション効果と3月からの価格改定があいまって大きく販売増になったとのこと。

それに加えて、直営店舗「ヒトツブカンロ」、デジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」で販売されている高付加価値商品の「グミッツェル」も依然好評を博しています。直営店舗「ヒトツブカンロ」は、4月にオープンした原宿の商業施設「ハラカド」に入っています。わたしは、よくあの界隈に出かけるのですが、外から見ても賑わっており、外国人旅行客もたくさんいます。近々「ヒトツブカンロ」の店舗を偵察しなくてはと思っています。

画像:カンロ「2024年12月期 第2四半期(中間期)決算補足説明資料

それにしてもグミ人気は止まるところを知りません。決算説明資料によると、ついに四半期ベースで、①飴の売上3,510(百万円)を②グミの売上4,235(百万円)が上回りました。もともとわたしがグミを意識するようになったのは、高校生の娘が毎日のように食べていたためですが、最近は、わたしと同世代の大人も手に取っているのをよくみかけます。味も食感もバラエティに富んでいるため、幅広い嗜好に対応しているのでしょう。

不二家の決算は?

じつはコンビニ偵察で、もうひとつ気になったことがあります。ファミリーおやつの代表ともいえるカントリーマアムの進化です。以前は、ファミリーサイズの大袋のほうが目につきましたが、今はパウチタイプが主役で、とくに目立つのはチョコまみれです。さらに最近発売された食物繊維入りのモーニングマアムも気になるところ。

そして同じくファミリーおやつの一丁目一番地、ホームパイも見逃せません。こちらは1968年誕生ですから、大人も子供もたいていの人が一度は口にしたことがあるのではないでしょうか? 最近の進化としては、ホームパイミニとしてパウチタイプが販売されていることと、もうひとつは、ホームパイチョコだらけの登場です。

お気づきかと思いますが、カントリーマアムもホームパイも不二家の製品です。カントリーマアムのチョコチップくんが、まみれさんのようにホームパイもちょこだらけにしてあげたいと思ったことが、商品誕生のきっかけだそうです(ホームページより)。”チョコまみれ”にしろ”チョコだらけ”にしろネーミングが最高です。チョコ好きのわたしは放っておけません。

偶然にも不二家の決算も、カンロと同日7月29日に行われました。

画像:不二家「2024年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)

2023年12月期第2四半期の①売上高は53,181(百万円)、②前年比4.3%、③営業利益1,088(百万円)、④前年比429.4%と営業利益の前年比は驚くべき数字です。前年は、原材料高や光熱費高に値上げが追いついておらず、利益が大きく凹んでいたので、それと比べての大幅ジャンプは考慮しないといけないですが、それでも通期予想に対する進捗率は30.2%で、前期の14.9%と比べると好調なことが分かります。

ちなみに不二家の営業利益は、季節の影響をかなり受けます。稼ぎ時は、10-12月の第4四半期でお察しのとおりクリスマスケーキ需要です。そのため、上期の進捗率が50%に満たないのは想定内で、むしろ今期の30%というのは、高進捗率と判断できます。

不二家といえば、2007年に賞味期限切れの原材料を使用して製品を製造・販売したことが発覚し、その後の信頼回復には長く時間がかかりました。現在は売上の70%をホームパイなど製菓部門が占めており、当社のブランドイメージを支えています。

カンロと不二家、決算翌日の株価は?

そういえばカンロも不二家も当初の主力製品は飴でした。そこから時代のニーズに合わせて変化し、ふたたび株式市場でも注目を集めています。年初来の株価は、カンロ+45%、不二家+10%程度とどちらも上昇傾向にあります。

画像:TradingViewより

決算翌日の株価は、カンロ2,973円(前日比+9.7%)、不二家2,683円(前日比-3.04%)で、明暗を分けました。不二家は、季節性が強いため、進捗率が悪く見えることや、単四半期で見ると減益していることが嫌気されたのかもしれません。一方のカンロは、営業利益率が10%超と食料品セクターにしては非常に高く、決算の見栄えがよいのが好感されています。とくに、為替が不安定で景気の先行きが見通しにくい環境では、こういった安定した内需株が好まれるようです。

今後、日米の金利差が縮まれば、円高が進行することが予想されます。そうなれば、原材料高で利益が圧迫されていた食品株には逆に追い風となります。カンロは、通期予想の修正時に、今後の円安進行を加味しておりましたので、逆に円高となると数字の上方修正がありそうです。

いずれにしろ、猛暑で家に引きこもり傾向で、お菓子需要は高まっています。7-9月の業績も期待できるのではないでしょうか?

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward]

(藤川 里絵)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください