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70歳から「減らない財布」を手に入れる方法

MONEYPLUS / 2024年8月25日 7時30分

70歳から「減らない財布」を手に入れる方法

70歳から「減らない財布」を手に入れる方法

お金を使っても、お金がなくならない財布があるといいと思いませんか? それが「減らない財布」です。

もし老後生活で、その「減らない財布」を持てるとしたら、老後は、もうお金の心配をする必要がありません。お金の心配をしなくてもよいというだけでも、老後生活の幸福感が増すとは思いませんか?

そんなおとぎ話のようなことを実現できる方法があります。この「減らない財布」を手に入れ方を紹介します。


「減らない財布」の正体は公的年金?

「減らない財布」の正体は、公的年金です。公的年金は、年6回、偶数月の15日に指定した口座に振り込まれます。

もし公的年金で生活ができれば、お金が減っていくとか、生活費が足りなくなるなどという心配をしなくてもいいのです。毎月の生活費を使って、そろそろお金がなくなってきたな、と思うころに年金が振り込まれるのです。年金というのは、ある意味、不労所得みたいなものです。

私がここで提案したいのは、70歳から「減らない財布」を手に入れる方法です。「えっ、なぜ70歳から? 年金は65歳から受け取れるのでは?」という疑問が湧くと思います。

しかし、65歳からでは、「減らない財布」ではなく、まだ「足りない財布」なのです。残念ながら「減らない財布」にするためには、70歳まで待つ必要があるのです。

65歳ではまだ「足りない財布」?

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和4年度)」によると、平均的な年金受給額は、夫が厚生年金に加入し、妻が国民年金だった場合、夫が16万3875円、妻が5万4426円で、夫婦2人の年金収入は月額約22万円になります。

夫と妻が両方とも厚生年金に加入している場合は、夫が16万3875円、妻が10万4878円で、夫婦2人の年金収入は月額約27万円になります。

では、一般的にどのくらいのお金があれば1ヵ月暮らすことができるのかをみていきます。総務省の家計調査「65歳以上の夫婦のみの無職世帯(2023年)」のデータでは、1ヵ月の消費支出の平均は28万2494円です。

つまり、夫が厚生年金に加入し、妻が国民年金に加入している世帯では、約6万円が不足します。夫と妻の両方が厚生年金に加入している家庭でも、約1万円の不足です。このままでは、老後は節約をしながら生活しなくてはならず、あまり楽しくはないかも知れません。年金生活になると、死ぬまで年金を受け取ることができます。しかし、年金額がキツキツだと生活に苦しく「減らない財布」ではなく、つねに「足りない財布」になってしまいます。

「足りない財布」を「減らない財布」に変える方法

年金は、原則的に65歳から受け取れますが、60歳から75歳の間ならばいつでも受け取ることができます。

60歳から64歳の間に受け取るのを繰上げ受給といいます。繰上げ受給をすると、1年間に年4.8%の減額になり、60歳まで繰り上げると24%の減額になります。

一方、66歳から75歳までの間に受け取ることを繰下げ受給と言います。年金を繰り下げすると1年間に8.4%の増額になります。70歳まで繰り下げると42%の増額になります。75歳まで繰り下げると84%の増額です。

さて、先ほど説明しました、夫が厚生年金に加入し、妻が国民年金だった場合の65歳からの年金額は、夫が月額16万3875円で、妻が月額5万4426円でした。夫と妻の両方が厚生年金に加入している場合は、65歳からの年金額は、夫が月額16万3875円、女性は月額10万4878円でした。

では、70歳まで年金を繰り下げると年金額がどう変わるのかを考えてみましょう。

夫が厚生年金に加入し、妻が国民年金の家庭では、夫の年金は月額約22.7万円に増額、妻は月額7.1万円に増額になります。夫婦の年金合計は、29.8万円になります。

夫と妻の両方が厚生年金に加入している家庭は、夫の年金は月額約22.7万円に増額、妻は月額14.2万円の増額になります。夫婦の年金合計は、36.9万円になります。

先ほどの家計調査の平均生活費と比べてみると、夫が厚生年金に加入し、妻が国民年金の家庭は、約1.6万円のプラスです。夫と妻の両方が厚生年金に加入している家庭は、プラス8.7万円です。

70歳まで我慢をすると一生お金に困らない?

65歳で、年金を受け取ってしまうとその後の老後生活では、マイナスになります。つまりある程度の節約をしながら生活することを求められます。

しかし、年金の受け取りを70歳まで我慢することで、42%の増額になります。結果、夫が厚生年金に加入し、妻が国民年金に加入している家庭では、「収支のバランス」が合うことになりますし、夫と妻の両方が厚生年金に加入している家庭では、月9万円弱の余裕がある暮らしが可能になるのです。

つまり、「足りない財布」を「減らない財布」にすることができたのです。そこで問題なのは、65歳から70歳まで繰り下げる期間の生活費です。この期間のお金は、老後資金を使えばよいと言うのが、私の提案です。なぜなら老後資金を運用したとしても、年2〜4%での運用でしょう。しかし年金の繰り下げは、年8.2%の増額です。しかも確定です。年金の繰り下げの方が圧倒的に有利です。

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( 長尾義弘)

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