1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

扶養に入りながら働くなら年収いくらがお得? 「年収の壁」で損したくない人向けのポイントをQ&A形式で解説

MONEYPLUS / 2024年8月29日 11時30分

扶養に入りながら働くなら年収いくらがお得? 「年収の壁」で損したくない人向けのポイントをQ&A形式で解説

扶養に入りながら働くなら年収いくらがお得? 「年収の壁」で損したくない人向けのポイントをQ&A形式で解説

年収の壁で気になるポイント・疑問に思いがちなポイントをQ&A形式でご紹介。悩みを解決して、年収の壁をどうするか考えていきましょう。


Q. 扶養に入りながら働くなら年収いくらがお得なの?
A. 老後の年金を考えず、現在の手取り最大化を目指すなら、年収105万円または129万円!

【解説】
扶養から外れないようにして、できるだけ手取りを減らしたくないのであれば、年収を100万円以内に収めれば、税金も社会保険料も発生しません。ただ、税制上の壁(100万円の壁・103万円の壁)を超えても生じる税金はそれほど多くありません。

むしろ気にすべきは社会保険上の「106万円の壁」「130万円の壁」。これらを超えると多額の社会保険料が発生するため、扶養に入る前提ならば年収は105万円または129万円までに抑えておくのがよいでしょう。

106万円の壁に該当するのは下記のすべての条件を満たす人。それ以外の人は基本的に130万円の壁が該当します。

「パート・アルバイトで働く人のための「年収の壁」で損しない本」(宝島社)より

Q. 「106万円」「130万円」の壁を超えて稼ぎたい人は、いくら稼げば社会保険加入前の手取りになる?年金はいくら増える?
A. 106万円の壁に当てはまる人は125万円、130万円の壁に当てはまる人は153万円が目安! 年収153万円で20年働くと、厚生年金は年約16万円増える!

【解説】
年収が106万円(または130万円)を超えると、社会保険料の支払いが発生するため、手取りが減ります。106万円の壁に当てはまる人は年収約125万円、130万円の壁に当てはまる人は年収約153万円まで働くと年収129万円のときの手取りを回復します。

年収125万円(または153万円)以上働くと、税金や社会保険料も増えますが、その分手取りも増えるので「働き損」のような事態は起こりません。

仮に、年収153万円(月収12万7500円)で20年間厚生年金に加入していた場合、厚生年金は年16万5700円(月約1万3800円)増える計算ですので、老後の年金額は国民年金81万6000円+厚生年金16万5700円=年98万1700円に増えます。65歳から30年間年金をもらうとすると、厚生年金の総額は16万5700円×30年=497万1000円となります。

Q. 扶養者の税金が上がるから、150万円の壁は超えないほうがいい?
A. 150万円の壁を超えたとしても、世帯の収入は増やせます!

【解説】
被扶養者の年収が150万円から202万円に52万円増えたとしても、扶養者(年収450万円)の所得税は約2.3万円、住民税は約3.3万円しか増えていません。この場合、被扶養者の年収の増えるスピードのほうが速いので、世帯の収入は増やせます。さらに、被扶養者の老後の年金が増えることなども考えると、扶養者の税金を気にして150万円の壁を超えないのはもったいないでしょう。

Q. 年収の壁の「年収」の計算に交通費は含まれない?
A. 106万円の壁と130万円の壁で扱いが違う!

【解説】
106万円の壁の「106万円」は交通費を含まないで計算します。106万円は、毎月支払われる給与(所定内給与)だけで計算します。

それに対して、130万円の壁の「130万円」は交通費も含めて計算します。さらに、残業代やボーナス、失業給付・傷病手当金・出産手当金・年金なども含めて計算しますので、130万円の壁を超えたくないという場合には計算に注意が必要です。

「パート・アルバイトで働く人のための「年収の壁」で損しない本」(宝島社)より

Q. 「130万円の壁」を超えたことを内緒にしているのですがバレないですよね?
A. バレます!

【解説】
130万円の壁を超えないつもりで働いていたものの、実際には130万円を恒常的に超えていたとします。この場合、扶養から外れてしまいますが、扶養者に年収が130万円を超えたことを伝えなければバレないのでは?と思われるかもしれません。しかし、そんなことは
ありません。

健康保険の扶養は、扶養に加入する際に収入等を確認されます。その後、通常は1年ごとに状況が変わっていないかを調査する「扶養の再認定」が行われます。扶養の再認定の調査方法はさまざまですが、被扶養者の源泉徴収票や直近3か月の給与明細など、収入のわかる書類を提出しなければならない場合はバレてしまいます。

扶養から外れていたことがわかると、被扶養者の扶養が解除され、扶養の条件を満たさなくなった期間をさかのぼって社会保険料などを支払う必要があります。

Q. 年収120万円、扶養内で働いている場合、iDeCoは意味ある?
A. 税金を減らす効果が得られます!

【解説】
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、自分で出した掛金を運用して、その成果を原則60歳以降に受け取る制度です。運用で得られた利益が非課税にできるうえ、毎月の掛金が全額所得控除できるので、所得税や住民税を減らすことができます。

国民年金の第3号被保険者(被扶養者)の場合、月額2.3万円(年27.6万円)まで掛金を出すことが可能。

被扶養者であっても、100万円の壁を超えると住民税、103万円の壁を超えると所得税が発生しますが、iDeCoの所得控除によって所得が減らせれば、その分住民税や所得税を減らす効果が得られます(なお、納める税額以上には節税できません)。

年収120万円、控除は給与所得控除と基礎控除のみだとした場合、所得税は8500円(課税所得17万円×5%、復興特別所得税は考慮せず)、住民税は2万7000円(課税所得22万円×10%+5000円)です。

仮にiDeCoの掛金を月1万円(年12万円)出していたら、所得税は12万円×5%=6000円安くでき、住民税は12万円×10%=1万2000円安くできます。

『パート・アルバイトで働く人のための「年収の壁」で損しない本』

監修:頼藤太希・高山一恵
『パート・アルバイトで働く人のための「年収の壁」で損しない本』※画像をクリックすると、Amazonの商品ページにリンクします
パート・アルバイトで働く人必読!損しないために知っておきたい、複雑すぎる「年収の壁」が、この一冊でサクッと早わかり!
「○万の壁」のうち自分の壁はいったいどれで、損しない年収はいくらなのか、さらに「年収の壁」にとらわれず、自分自身を再評価するヒント、働き方そのものを見直すヒントもお伝えします。

「私、同年代より貯蓄が上手にできていないかも…」お金の悩みを無料でFPに相談しませんか?[by MoneyForward]

(頼藤太希)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください