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都内で暮らす50代独身女性の平均年収や貯蓄額、生活費はいくら?【2024年版】

MONEYPLUS / 2024年9月17日 7時30分

都内で暮らす50代独身女性の平均年収や貯蓄額、生活費はいくら?【2024年版】

都内で暮らす50代独身女性の平均年収や貯蓄額、生活費はいくら?【2024年版】

50代は、身体の変化を感じ始めるとともに、自身の老後を考え始めるタイミングでもあります。また、親の介護問題が現実的になる人もいて、これからの暮らしを見直す必要に迫られる人もいるでしょう。

会社員の場合は50代半ばが収入のピークになる場合が多いのですが、60歳以降のことを考えて、暮らしをコンパクトにしていく方向での見直しを意識する人が増えていきます。

そんな50代の都内で暮らす独身女性の、平均年収や貯蓄額はどれくらいで、生活費はいくらかかるのでしょうか。データをもとに見ていきたいと思います。


東京都の50代女性の年収は約392~398万円

厚生労働省の「2023年賃金構造基本統計調査」によれば、50~54歳までの女性の平均賃金は28万5900円、55~59歳では28万1700円です。

ただし、企業の規模によって平均賃金に差があり、大企業のほうが、中小企業よりも高額になっています。

ここで注目したいのは、50代前半までは年齢を重ねるごとにアップしていきますが、以降は逆にダウンしていくことです。

一方で支出のダウンサイジングは、自動的には難しく、意識していかないとできません。
ですから、50代は支出全般に見直しをする時期と考えていく必要があります。

同調査では、都道府県別の平均賃金も出しています。全国平均よりも高い水準なのは、5都府県(東京都、神奈川県、大阪府、栃木県、愛知県)でした。東京都は全国平均の1.16倍と最も高かったことがわかります。

東京都の50~54歳女性の平均年収は、全国平均の1.16倍とすると、約398万円。55~59歳では、約392万円です。月の手取りにすると、26万円程度ですが、60代になると20~23万円弱になる計算ですから、早めに対策はとっておきたいところです。

独身50代の平均貯蓄額は1391万円

では、独身50代はどのくらい貯蓄があるのでしょうか。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)2023年」によれば、1391万円です。この数字だけを見ると、多くの人が1000万円くらいの貯蓄は持っている、と思いがちですが、実態はそうではありません。

最も多いのは金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロが38.3%と最も多いのです。続いて貯蓄100万円未満が11.2%。平均値が含まれる、貯蓄1000~1500万円は4.9%しかありません。また、1000万円以上の貯蓄がある人は、22.7%です。

平均値は必ずしも実態を表すものではないことに注意が必要です。貯蓄額のデータでは、少数の高額資産保有者によって平均値が大きく引き上げられることがあるので、実態を知るには、単純に合計を人数で割った平均値よりも、中央値を見ることが適切です。

中央値とは、数値の小さい人から大きな人まで並べた時、真ん中の人の値のことです。独身50代の平均貯蓄額は1391万円ですが、中央値は80万円です。また、貯蓄がある人だけで見てみると、貯蓄額の平均は2288万円、中央値は555万円です。貯蓄のある人は、しっかり貯めていますね。

つまり、独身50代の38.3%は貯蓄ゼロ、61.7%は貯蓄をしていてその金額は5000万円前後の人が多い、という二極分化の状況になっているということです。

老後のことを具体的に考え始める時期に、貯蓄がないのは不安材料になってくるでしょう。
公的年金に加えて、iDeCoなどの自分で準備できる私的年金、シニア世代になっても続けられる仕事など、現実的な対策が必要になります。

東京都の独身女性の1カ月の支出額は平均17万1074円

続いて、1カ月の支出額を見ていきましょう。総務省の「2019年全国家計構造調査(旧全国消費実態調査 )」によると、東京都の女性単身者の1カ月の平均支出は17万1074円 です。

そのうち、東京等の首都圏では家賃が大きなウエイトをしめる傾向にあります。公益財団法人不動産流通推進センターがまとめた「2023不動産統計集」 によれば、東京の賃貸マンションの家賃相場は上昇傾向で、2023年3月のデータでは、ワンルームの家賃平均は7万6765円(6万5754円~8万7269円)、1LDK~2DKの家賃平均は8万8171円(7万6069円~10万2194円)となっています。

月の手取りが26万円で、ワンルームマンションの家賃が7万7000円とすると、3分の1以内ですが4分の1を超えます。収入を維持できることを前提にすれば、無理なく支出できる範囲かもしれません。しかし、将来のことを考えると、収入源の確保や支出の削減など、何か対策をとったほうがいい時期でしょう。

1カ月の消費支出の内訳は、両調査をもとに考えると次のようになります。

<50代女性単身者の1カ月の平均支出額(首都圏)>

各データを元に筆者作成

計算通りの支出であれば、手取り収入26万円から差し引いて8万9000円の黒字です。すべて貯蓄にすれば1年間で106万8000円になります。

貯蓄からは、月々の支出には含まれない支出に使います。たとえば、テレビや洗濯機などの大型家電の買換えや、転居費用や賃貸住宅の更新料、冠婚葬祭の費用、旅行などのレジャー費用などです。

そう考えると、1年で100万円以上の黒字があっても、決して大きなゆとりではありません。
計画的に収入と支出のバランスを考えていくことが大切になります。

50代女性が抱える、今後の生活の不安

50代は、収入が減っていくターニングポイントになります。20代からずっと右肩上がりで収入が増えてきた人も、50代半ばを境に減っていく場合が多いので、それを踏まえた生活スタイルに切り替えていく必要があるのです。

東京都が行った、「都民生活に関する世論調査」(2024年1月)によれば、50代女性が抱える、今後の生活の不安で最も多かったのは、「老後の生活」でした。

<都内の女性が抱える、今後の生活の不安>

東京都「都民生活に関する世論調査」より筆者作成

女性全体の平均では、「自分の健康・病気」が73.7%と最多、同様に60代以上の女性でも最多です。また、40代女性では、「家族の健康・病気」が66.7%と最多でした。

50代女性にとっても、「自分の健康・病気」、「家族の健康・病気」もまた、「老後の生活」についで多くなっています。都内の女性にとって、老後と健康が切実な問題になっていることがわかります。

不安の軽減には、老後資金の準備と健康管理です。計画的な貯蓄と資産運用は、少しずつでも増やしていきたいですね。そして、長く働き続けることで収入を確保できるよう、リスキングにも積極的に取り組んではいかがでしょうか。

健康管理は、食事と運動、そして健康診断など、予防や早期治療によって暮らしへの影響を小さくする工夫ができます。

老後にあっても自分らしい暮らしを続けられるよう、早めの準備をしていきましょう。

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(タケイ啓子)

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