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自動車保険の人身傷害保険特約、保険金額はいくらが妥当?

MONEYPLUS / 2024年9月15日 7時30分

自動車保険の人身傷害保険特約、保険金額はいくらが妥当?

自動車保険の人身傷害保険特約、保険金額はいくらが妥当?

最近の自動車保険では、対人対物補償と並び、人身傷害保険付帯が必須項目となっている商品が多いですが、保険金額の設定はいくらが妥当なのか、目安をつけづらいと思っているひとが多いのかもしれません。加入していても内容を知らずに入っていることが多い人身傷害保険を詳しく説明します。


人身傷害保険とは?

民間の自動車保険は、大きくわけて、3つの項目から構成されています。

1. 相手のケガやものに対する補償
2. 自身のケガに対する補償
3. 自身の車両損害に対する補償

このうちの、2に該当するのが人身傷害保険と呼ばれています。

自動車事故等により、死亡またはケガを負った場合に補償する特約です。補償の付け方により、契約の自動車に乗車中だけ補償する場合もありますが、補償範囲を広くすることもできます。

1. 契約の車以外の車に乗車中の事故
2. 歩行中・自転車乗車中の自動車事故
3. 自動車事故以外の交通乗用具に関連する事故

など、さまざまな場面でケガの補償をすることができます。

支払の対象となるのはケガの治療費だけではありません。ケガの治療で仕事を休まなければならなくなった場合の休業損害、慰謝料と呼ばれる精神的損害、救助捜索が必要な場合は捜索費用も支払いの対象となります。大きな事故になると、死亡・後遺障害に対する支払いも発生しますので、支払保険金が高額になることもあります。

人身傷害保険で支払える人の範囲は?

契約の車に乗車中の事故の場合は、乗車中の人が補償の対象です。

歩行中や自転車乗車中の事故、他の交通乗用具に関連する事故など、契約の車以外で起こった事故の場合は、契約に明示されている記名被保険者(主に車を運転するひと)が対象です。ほかに、記名被保険者の配偶者、記名被保険者またはその配偶者の同居の親族・別居の未婚の子までが対象となります。

契約の車以外も対象となるように範囲を広げる特約を付けていれば、ご家族の事故のリスクを広範囲に守ることができます。特に、別居の未婚の子までが対象ですから、進学や就職で遠くに暮らすお子さんがいる場合は、特約をセットすると安心です。

安心できる設定金額はいくら?

人身傷害保険の設定金額は、2,000万円~無制限まで1,000万円きざみで設定できる会社が多くなっています。設定金額はいくらにすればいいのでしょうか?

人身傷害保険で支払われる保険金は、下記のように決められます。

1. 入院・通院などの場合
治療費などの実費 + 休業損害 + 精神的損害

2. 後遺障害が生じた場合
逸失利益 + 精神的損害 + 将来の介護料 + その他の損害

3. 死亡の場合
逸失利益 + 精神的損害 + 葬祭費 + その他の損害

後遺障害や死亡の場合の逸失利益は、後遺障害や死亡したことにより将来得られたであろう経済的利益の額のことをいい、保険会社の規定により計算されます。

補償を受ける人の年齢や収入、扶養しているひとがいるかなどにより違ってきます。保険会社が目安として提示する額を参考にすると、25歳被扶養者ありで死亡した場合の損害額は1億円、同条件で45歳は9,000万円、65歳は5,000万円です。

若年では、これから得られる収入が多いため損害額は多く、高齢になるにつれ損害額は減っていきます。目安を参考に被保険者の年齢や家族構成で人身傷害保険の保険金額を設定するのもひとつの方法です。

もうひとつの考え方として、被保険者の年齢にかかわらず、無制限補償を設定する方法もあります。先に述べた通り、人身傷害保険の対象は契約の車に乗車中の人です。主に運転するひとだけが乗車しているとも限りません。事故はいつ、誰が乗っている時に起こるかわかりませんから、無制限補償の設定が安心といえます。保険料がとても高くなるのでは?と思うかもしれませんが、保険料はそれほど高くはなりません。少しの負担で大きな安心を準備しましょう。

万一に備えて、事故後の生活を支える特約も

ケガを負ってしまい長期に入院しなければならない場合、治療費の他に様々な心配事が起きてきます。

入院時の個室利用の差額ベッド代、小さいお子さんがいる場合は入院中のベビーシッター雇入費用、ペットをお持ちの方は入院中のペット預入費用、留守宅の家事をお願いするホームヘルパー費用などを支払ってくれる特約があります。限度額はありますが、頼れるひとがいない場合、間違いなく経済的な支えとなるでしょう。

後遺障害を負ってしまった場合は、リハビリのための訓練費用を支払う特約、また、車いすや車いす専用車両などの福祉機器の取得費用の補助を支払う特約もあります。

保険会社により、自動セットされている場合もあれば、オプションとして有料でセット可能な場合もあります。ネット商品では、特約の設定がない場合もあり、まちまちです。

大きな損害を負った時ほど、保険は役に立つものです。保険料が多少かかったとしても、万一に備えられるよう、加入の際には担当者に詳しく説明してもらいましょう。

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(寺田 紀代子)

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