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NISA、iDeCoよりも先にやるべきこととは? お金を増やすための初期設定の方法

MONEYPLUS / 2024年10月8日 7時30分

NISA、iDeCoよりも先にやるべきこととは? お金を増やすための初期設定の方法

NISA、iDeCoよりも先にやるべきこととは? お金を増やすための初期設定の方法

キャッシュレス化が進み、日常生活でも現金を扱うことが少なくなりました。利便性が高まる反面、いくら使ったのか分らない、お金の管理が不安との声もあります。今回はお金を増やすための初期設定の仕方と定期チェックについて解説します。


デジタル給与の支払がスタート

最近はお財布を持たなくても生活が可能です。様々なキャッシュレスサービスが充実し、電車に乗るのも、買い物をするのも、現金以外の決済手段が複数あるので問題はありません。

2024年7月3日に新札が発行されましたが、筆者は未だに新しいお札を手にしたことがありません。それだけ現金以外の方法での決済が一般的になったのでしょう。

キャッシュレスは便利ですが、お財布の中身が減っていく現象を目で見ることができないので、いくら使ったのかわかりづらいこともあります。生活に支障はないけれど、このままで良いのか不安だという声もよく聞くようになりました。

先月9月25日に、PAYPAYがデジタル給与の支払を開始しました。給与日の朝に社員のPAYPAY口座に給与が振り込まれ、出勤前のコンビニで買うコーヒーの支払からすぐに使える画期的な仕組みと話題になりました。

PAYPAYに給与が振り込まれると、お昼休みの貴重な時間にATMに並ぶ必要はありませんし、チャージに手間取ることもありません。最近では友人との食事の際にPAYPAYで割り勘にする方も増えていますから、PAYAPAYによる給与のデジタル払いを希望される方が今後増えるかも知れません。

現在このサービスは解禁されたばかりなので、ソフトバンクグループが取り入れたばかりですが、企業側もメリットが大きいとのことで今後の拡大が期待されているようです。

もちろん会社がPAYPAYでの給与振り込みをしている方はまだまだ少数なのですが、今回のPAYPAYの仕組みにはお金を増やすためのとても重要なポイントが隠されているのでご紹介したいと思います。

使っても良いお金、使ってはいけないお金を分ける

それは、ズバリPAYPAYで受け取る給与額の上限が20万円でかつその金額を自分で指定できるということです。ここでのキーポイントは、「使える金額を予め決めてしまう」ことです。

例えばPAYPAYでの支払を、日常の基本的な生活に必要な費用とざっくり決めたとしましょう。その場合、給与として毎月PAYPAYに振り込んでもらう金額を10万円に設定します。

例えばPAYPAYでの支払は、友人との交際費とお小遣いと決めたとしましょう。その場合、給与として毎月PAYPAYに振り込んでもらう金額は5万円と設定します。

つまり、予め使うお金、使える予算を決めて、用途に合わせて振り込み先を指定するのです。これはPAYPAY決済を採用していない会社でも可能です。

もし、会社で給与払いの口座を2つ指定できるようにしている場合は、ひとつを日常の生活費に使う口座として決まった金額を振り替えてしまうのです。そこに水道光熱費の引落しや、クレジットカード・その他キャッシュレスサービスの支払を紐付けてしまうと気づかないうちにお金を使いすぎてしまったという事態を牽制することができます。

そしてもうひとつの口座は、お金を貯める口座として指定します。仮に先ほどの使う口座に毎月10万円、差額をもうひとつの口座に振り込んでもらうように設定し、変動があるとはいえ、毎月だいたい18万円くらい入ってくることにしましょう。

この口座からは家賃や住宅ローンの支払を紐付けます。仮にこれが10万円だとすると8万円が残ります。さらにこの口座からNISAに2.7万円、iDeCoに2.3万円合計5万円の積立が自動で行えるように設定します。

恐らく2~3万円くらいはこの口座に毎月残っていくでしょう。このお金は旅行などのお楽しみの予算としても良いでしょうし、まとまった金額をさらにネット銀行などの定期預金に振り替えても良いでしょう。

つまり、使っても良いお金と使ってはいけないお金を給与振り込みの時点で決めてしまうとあとあと楽になる仕組みです。もし給与の口座指定が1つしかできないのであれば、振り込みされる銀行で「自動送金サービス」を利用し、給与日に自動的に別の口座に指定した金額が振り込まれる仕組みを作ってしまいます。

仕組み化ができたら、あとは定点チェックです。できれば半年に1回、それぞれの残高をエクセル表あるいはノートでも良いので書き込んでいきます。普段使っている口座に想定以上に残高があるのであれば、NISAの積立額を増やしていこうかなど、半年に1度ご自身でお金を増やすための「作戦会議」を行います。

これまでたくさんの方のライフプラン相談を承ってきましたが、この初期設定でつまづく方が意外と多いのです。

NISA、iDeCoよりも先にやるべきこと

「将来に向けてお金を増やしていきたい、NISAはした方がいいですか?」
「税金が得するiDeCoをやってみたいのですが、どの投資信託を選ぶといいですか?」

こういうご質問も多いのですが、お金の流れを先に決めてしまわないと、NISAやらなきゃ、iDeCoやらなきゃと思うばかりでなにも始められずに結局終わってしまうのです。

増えるお金の仕組み化、これは何よりも重要なことです。株式投資なのか、投資信託なのか、はたまた金や不動産といった話は、仕組み化が健全にワークしたあとの話です。

仕組み化が大事と分っていても、日々の暮らしの中でじっくり取り組むのが難しいことも理解できます。いざ給与振り込みの口座を変更するといっても、会社によっては書類を取り寄せたりしなければならなかったり、NISAやiDeCoの口座開設も結構時間がかかったりします。

そこでオススメは、「思い切って有給を使う」ことです。どこか平日に1日お休みをとって、お金と向き合う日を作るのです。有給取得が難しい場合、年末年始で会社が休みで金融機関が開いている日を探してみてください。金融機関はカレンダー通りに休むので、ちょうどよい日が見つかるかも知れません。「お金のために一日を使う」をぜひ検討してみてください。

その日は、会社の指定書類を完成させたり、銀行に行って送金サービスを申し込んだり、iDeCoやNISAのコールセンターに電話して口座開設の仕方を教えてもらったりします。面倒くさいことをその一日に集中すれば夕方までには終了するでしょう。そしたらぜひお友達をさそって、これからの明るい未来に乾杯してください。

お金の日を成功させるためには、事前にお金の流れの見える化をしっかりさせておくことが重要です。手帳でも構いません、実際にお金の流れを図式化し、無理なくお金が貯まる仕組みを作ります。この設計図ができていれば、初期設定後に多少の不具合が出たときに調整するのも楽になるのでぜひ時間をとって取り組まれることをオススメします。

私たちの暮らしはどんどん便利になります。いちいちお金のことなんて考えずに、スマートに決済するのがかっこいいという人も多くなるでしょう。しかし何も工夫せずにお金を使ってしまえば、お金を増やすことは難しいでしょう。お金は流すだけではなく、支流を作り、その水を利用して田畑を作り作物を植え、収穫をするといった長期的に俯瞰した計画が重要なのではないかと考えます。

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(山中 伸枝)

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