あなたはどのタイプ? NISAを始めたいけれど「始められない理由」5つ
MONEYPLUS / 2024年11月5日 7時30分
あなたはどのタイプ? NISAを始めたいけれど「始められない理由」5つ
「NISA」が話題だけれど、なかなか始められない…という方はいませんか? 筆者は、日々そのような方にたくさんお会いしていて、決して始められないのは少数派ではないと感じます。
そんな、NISAを始めたいけれど始められない人は、大まかに「5つのタイプ」に分かれると感じます。今回はそれらのタイプと、始めるためのアドバイスについてお伝えしたいと思います。
タイプ1.「お金が減ることが怖い」
「NISAって投資ですよね? 投資って、お金が減りますよね?」と、投資をしてお金が減ることが怖いタイプです。
投資が初めてであれば、誰でもそう思うのは当然でしょう。これまでお金をすべて元本保証の預貯金に預けていれば、最初から金利がわかっていますし、お金が減ることはありませんよね。
一方で、NISAでは、株式や投資信託を買うことになり、いずれも元本保証はありません。増えたり減ったりする可能性があるのは確かです。しかし、お金をしっかり増やそうと思ったら、増える可能性だけでなく、減るリスクも同時に受け入れなければなりません。今の超低金利時代で、元本保証で、大きく増える金融商品は存在しないからです。
「でも、お金が減るのは怖いから、投資はやめておこうかな」と思うのは、ちょっと待ってください。
最近の物価上昇も、実は大きなリスクの一つなのです。自分の資産を、すべて低金利の預貯金だけに預けておくと、10年、20年たって物価がさらに上昇した場合、資産が実質的に目減りしてしまいかねません。
そのため、投資をして減るリスクを受け入れながら、増やすことを目指すことも、物価上昇中の今の時代では大切なことなのです。
まずは少額から、毎月の積み立てで投資を始めてみてはいかがでしょうか。増えたり減ったりしてお金を育てることを経験してみることで、投資をすることの大切さも実感できるかもしれません。
タイプ2.「投資するほどお金がない」
「投資をする人って、お金持ちですよね。投資をしたいけれど、お金が全然なくて…」という声もよく聞きます。
実際にお金持ちで投資をしている人は多いですが、一般的な人でも、投資がしやすい仕組みができて、実はお金持ちかどうかは、あまり関係ない時代となりました。
というのも、幅広く投資先を分散できる「投資信託」なら、月100円や1000円などの小さな金額でも、気軽に投資ができるようになったからです。月100円くらいであれば、どんな方でも捻出できるのではないでしょうか。
これを機に、自分の支出を見直してみて、無駄があればカットしましょう。意外と、貯蓄や投資にまわすお金が捻出できるかもしれません。
タイプ3.「忙しくて申し込みに行けない」
「投資を始めるのは、手間がかかって大変。金融機関の窓口があいている平日の昼間に、申し込みになんていけません」という声も聞きます。
実はNISAの口座開設は、ネット証券やネット銀行なら、PCやスマホで申し込みが完了しす。わざわざ店舗に行かなくても、NISAが始められるのです。
以前は、金融機関の口座開設には長い時間がかかりましたが、最近は、ネット証券を中心に、かなりスピーディーになっています。昔の経験者からは「時間がかかるよ~」と言われるかもしれませんが、意外とそうでもないのです。ネット証券などの口座開設ページを確認してみてください。
タイプ4.「金融機関が決められない」
「NISA口座を作る金融機関は、どこがいいのだろう…」と、何か月も何年も迷っていて、決められない方もいます。NISAは、ネット証券、店舗型の証券会社、店舗型の銀行、ネット銀行で始められます。それゆえ、迷ってしまうかもしれません。
一つ注意したいのが、株式を買いたい場合は、基本的には証券会社(ネット証券、店舗型証券会社)のみということ。銀行でNISA口座を開設した場合は、株式は買えず、投資信託の購入のみとなります。
ちなみに、NISAは一人1口座で、一度口座開設をして商品を買うと、その年は違う金融機関に変更ができません。年1回変更は可能とはいえ、毎年変更するのはなかなか面倒。ある程度の期間はお付き合いすることを考えて、口座を開けるとよいですね。そのため、いつか株式を買いたいと思っていたら、ネット証券か店舗型証券会社でNISA口座を開くのがよいでしょう。
身近な人と同じ会社の口座で開くのも一つの選択肢だと思います。
タイプ5.「そもそも、NISAが複雑すぎてよくわからない」
上記のタイプに加えて、よく聞かれるのが「NISAという言葉は散々聞いてきたけれど、結局NISAって何なのかがよくわからない」という声です。
「NISA」とは、「少額投資非課税制度」の略。投資をして、利益が出たら通常は約20%の税金がかかりますが、それがかからない(=非課税)制度です。
10万円の利益が出た場合、一般的には2万円ほどの税金がさしひかれて利益は8万円になりますが、NISA口座で買えば、この税金が差し引かれず、10万円の利益をそのまま受け取れるのが大きなメリットです。
NISAでは一人あたり、年360万円まで投資ができる枠があります。「少額投資非課税制度といっても、360万円なんて“少額”ではない…」と感じてしまいそうですが、何億もの資産を投資している人も世の中にはたくさんいて、その金額に比べたら“少額”というわけですね。
ちなみに、NISAには「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2枠が自動的についてきます。「成長投資枠」は株式や投資信託などいろいろな商品を買える枠で、年240万円が上限、「つみたて投資枠」は金融庁が事前にOKを出した投資信託だけが買える枠で、年120万円が上限です(“枠”という投資上限額が決められているだけで、お金は自分で出します)。
その枠を使い切る必要はなく、例えば月100円×12か月=年間1200円の投資でもOKです。
NISAのどちらの枠を使って何を買ったらよいかと迷う方も多いので、まずは「つみたて投資枠」にある投資信託を積み立てていくのが、選びやすくてスムーズかと思います。
以上、NISAを始めたいけれど始めたい人によくある理由について5つ紹介しました。さまざまな投資を経験すると、利益が出たときに約20%の税金がかからないNISAの魅力を感じるでしょう。ただ、あくまでも投資ですので、減る場合もあることを念頭において、余裕資金で少額から始めるようにしましょう。
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(西山美紀)
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