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「預貯金」の割合は減少傾向も「投資」は増加、みんなの冬のボーナスの使い道は?

MONEYPLUS / 2024年11月11日 11時30分

「預貯金」の割合は減少傾向も「投資」は増加、みんなの冬のボーナスの使い道は?

「預貯金」の割合は減少傾向も「投資」は増加、みんなの冬のボーナスの使い道は?

今年も、そろそろ冬のボーナスシーズンがやってきます。ボーナスが出る人は、楽しみに待っていることでしょう。

この冬のボーナスが支給される人は、どんな使い道を予定しているのでしょうか。最近の世の中を反映している興味深いデータを見ながら、世の中の空気感を見ていきましょう。

さらに、ボーナスが出ない人へのアドバイスもお届けします。


今年の冬のボーナスの使い道トップ10は?

共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営するロイヤリティ マーケティングによる「Pontaリサーチ」(2024年9月24日~9月27日)にて実施した「第61回Ponta消費意識調査 2024年10月発表」を見ていきます。

<冬のボーナスの使い道 ※3つまで。「特にない・支給されない・分からない」を除く>
1位…貯金・預金(33.5%)☆昨年からややDOWN
2位…旅行(宿泊を伴うもの)(6.7%)
3位…食品(ふだん食べるもの)(6.4%)★昨年からややUP
4位…外食(食堂・レストラン、和・洋・中ほか専門店)(4.9%)☆昨年からややDOWN
5位…財形貯蓄(3.8%)★昨年からややUP
6位…投資信託(2.5%)★昨年からややUP
7位…衣服(2.3%)☆昨年からややDOWN
7位…株式(2.3%)
9位…食品(お取り寄せなど、特別なもの)(2.1%)★昨年からややUP
10位…旅行(日帰り)(1.9%)★昨年からややUP

今回、筆者が注目したのは3つ。

一つ目が、投資関係のランクインです。「投資信託」が昨年冬の7位から6位にランクアップ。「株式」が、おととし冬の10位から、昨年冬に7位にランクアップした後、今年の冬も7位をキープしています。2024年から新NISAが始まり、投資信託への投資を考えている人、投信積立を増額したい人、株式投資を考えている人、さらに株式投資をしたい人が増えているのでしょう。

二つ目が、1位の「貯金・預金」についてです。1位はキープし続けていますが、2019年からの6年間で見ると、割合はどんどん下降していて、過去最低。コロナ前の2019年は40.5%の人が「貯金・預金」を選んでいましたが、現在は33.5%まで減っています。

最近の物価高により日々の支出が増え、「本当はお金を貯めたいけれど…」と思いながら、預貯金を最優先にできない現状にある人が増えているのではないかと推測します。

三つ目が、このランキングでは除外してありますが、「支給されない・分からない」と答えた人が47.7%いたこと。この数字は、2019年からの6年間で一番多い割合でした。

「ボーナスを何に使おうか」と考えるほどの余裕がない人がいるほか、最近はフリーランスという働き方やボーナス込みで年棒制の会社も多いので、ボーナスの支給がない人も増えていると考えられます。少し前のように「ボーナスが出たら、何を買おうかな?」というようなワクワクとした明るい雰囲気が、最近は減ってきているように感じます。

ボーナスが出る会社が減っている?

では本当に、ボーナスが出る会社は減っているのでしょうか。厚生労働省が毎月公表している「毎月勤労統計調査」の「令和6年2月分結果速報等」のデータを見てみましょう。

昨年の、令和5年の冬のボーナスが出た会社は、全体で69.0%でした。過去のデータをさかのぼると、平成29年は70.5%、平成30年は71.8%、令和元年は73.2%、令和2年は69.9%、令和3年は70.2%、令和4年は70.5%という割合です。

令和2年はコロナ禍で一時的に落ち込んでいる可能性があることを除外すると、全体的には年々微減傾向にあるのではないかと感じます。

ボーナスが出ない人の注意点は?

では、ボーナスが出ない場合は、どうしたらよいのでしょうか。

まず、注意点として、何かあったときに、ボーナスでリカバリーができない点に注意が必要です。本来は避けたいところではありますが、クレジットカードを使いすぎて銀行の残高が足りなくなりそうなときに「ボーナスが入って助かった」という経験がある人もいるかもしれません。

また、スマホや洗濯機、冷蔵庫など、値が張るものが突然壊れて、買い直しが必要なケースもあります。そんなときに、ボーナスがちょうど出る時期であれば、貯蓄を取り崩すことなく支払えるかもしれません。

しかし、ボーナスが出ない場合は、まとまったお金が入金されないので、日々の家計から、または計画的に貯蓄した中から支払う必要があります。

マネープランがうまくいかず、万一クレジットカードによる引き落としが数回できないなどの事態に陥れば、いわゆる“ブラックリスト”に載り(正しくは信用情報機関にクレジットヒストリーとして登録されて)、その後、新しくクレジットカードの申し込みができなくなったり、各種ローンの審査に影響が出たりする恐れがあります。

ボーナスが出ない場合は、自分で積み立てを設定しよう

ボーナスが出ない場合は、その分、基本給が高く設定されているケースもありますので、普段から月々預貯金をしっかり積み立てていくことをおすすめします。

また、その積み立ての一部で、投資信託の積み立ても検討するとよいでしょう。物価高が続く今、持っている資産が預貯金だけでは、長期的に見ると資産が目減りしてしまう恐れがあるからです。

最近は、以前に比べて転職をするチャンスも増えてきたと思います。ボーナスが出ない今の勤務先に不満がある場合は、ボーナスが出る会社への転職を検討するのも一つの手です。

もしボーナスがなくても、年収が上がれば、それだけ家計にゆとりができます。最近は長生きの時代になり、60歳や65歳を超えても働く人が増えています。長い目で見てキャリアアップを目指したり、副業を試してみたりして、年収を上げることも同時に考えていけるといいでしょう。

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(西山美紀)

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