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米国株の「バフェット指数」が過去最大に!今買うと割高?指数の活用について解説

MONEYPLUS / 2024年11月16日 7時30分

米国株の「バフェット指数」が過去最大に!今買うと割高?指数の活用について解説

米国株の「バフェット指数」が過去最大に!今買うと割高?指数の活用について解説

「投資の神様」と称されるウォーレン・バフェット氏の名前が付けられている「バフェット指数」をご存知でしょうか。今年9月末時点で、米国株のバフェット指数がおよそ2倍と、過去最高となったことが報じられました。

このことが何を表すのか、強いアメリカ株の値動きは続いていくのかなどについて今回はお伝えします。


バフェット指数とは

バフェット指数(Buffett Indicator)は、投資家ウォーレン・バフェット氏が株式市場の割高・割安を判断するために参考にするとされる指標で、バフェット氏が重視したことからこの名前が付けられました。「市場全体の評価」と「実体経済の規模」を比較するもので、具体的な計算式は「当該国の株式時価総額÷当該国の名目GDP×100」です。

一般的にはバフェット指数の数値が100%(1倍)を超えるとその国の株価は割高だと判断され、100%を下回れば割安だと判断されていますので、2倍という今の指数から見れば、米国株価はかなりの割高だと言えます。

2000年のITバブル時にはバフェット指数が200%近くまで上昇、2008年のリーマンショック前もバフェット指数は急上昇していたことから、市場の過熱感は意識しておいた方が良いかもしれません。

ただ、足元でトランプ大統領が再選をし、政策期待からトランプラリーと言える上昇が起きていること、コロナ禍での異次元のバランスシートの拡大など市場で金余りの状況となっていること、アメリカでは利下げがスタートして金融商売入りしていることなど外部環境も重要ですので、あくまで一つの参考として見ておくと良いのではないでしょうか。

バフェット指数が高水準にあるときは、短期のリスクに備える一方、長期的な市場の成長可能性を考慮しながら、分散投資やリスクヘッジの戦略を検討することが重要です。

GDPとの関係

長期投資を検討する際に「過去30年以上の超長期で見てもアメリカの株式市場は成長し続けている」という話を聞いたことがある方も多いと思います。実際に機関投資家が運用指標とすると言われるS&P500のチャートは上下動しながらも右肩上がりに上昇しています。

足元でも“トランプラリー”を受けてS&P500が初の6000ポイントに乗せてくるなど、米主要3指数は過去最高値を更新しており、米国株の時価総額が拡大し続けています。

では「名目GDP」はどうでしょうか。GDPは日本語では「国内総生産」と呼ばれ、国内で生産されたモノやサービスの付加価値を表します。名目GDPはその生産数量に市場価格をかけて生産されたものの価値を算出するもの。物価変動を考慮せずにその時の市場価格でGDPを評価したものといえます。一方、「実質GDP」は、名目GDPから物価の変動による影響を除いたものです。

2023年の米国の名目GDPは27兆ドルと世界最大で、米国経済は基本的に堅調な成長で推移しているといえます。一方、バフェット指数で見れば、名目GDPの堅調な成長より株式市場の上昇の力が強く時価総額が大きくなるほど指数も大きくなる(株価が割高になる)ということになります。

他にもある、株価の割高・割安を見る指数

他にも、株価の割高・割安を測る指標、市場の加熱感などを知る一助となる指標はあります。

【シラーPER】

2013年のノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラー氏が考案した指数で、 CAPEレシオとも呼ばれます。過去10年間の1株あたり純利益の平均値をインフレ率で調整した実質純利益でPER(株価収益率)を計算します。シラーPERが高ければ割高、低ければ割安です。またシラー氏が開発した指数としては、住宅バブルかどうかをはかることができるとされるS&Pケース・シラー住宅価格指数もありますので、気になる方はチェックしてみてください。

【AAIIベア指数(AAII投資家センチメント調査)】

1987年以来、今後6か月で市場がどこに向かっているかについての考えを個人投資家に尋ねることで、個人投資家が強気なのか弱気なのか、どちらに傾いているのかを知る指数となります。この市場センチメントデータは、強気に傾きすぎていると、その後下落する傾向にあり、暴落が来る予兆を知る上で有用なデータだと考えます。

【ゴールド・シルバーレシオ】

ゴールド・シルバーレシオは金価格を銀価格で割ったもので、金と銀の相対的な価値を示します。一般的に、この比率が高い場合は銀が割安、低い場合は金が割安とされます。金は「安全資産」としての価値が高いため、比率が変化する背景には、リスク回避の意識やインフレ予測などが反映されることもあります。ちなみに足元では金も銀も最高値圏となっています。

指数を過信しすぎず活用する

市場の割安・割高感を把握することは、リスク管理や戦略において重要です。たとえば、割高な時期に購入すればリスクが高まるため、分散投資や現金保有率の見直しなどの対策が有効です。株価が割高な場合は、利益確定や防御的な投資を行い、割安な市場局面では積極的に買い増すなど、市場のサイクルに応じた対応が資産の保全に繋がります。指数やデータ等は過信しすぎず、ご自身の相場観の役に立てるような気持ちで活用するのが良いのではないかと個人的には思います。この記事が皆様の投資の参考になれば幸いです。

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(三井 智映子)

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