フリーランスだけじゃない! 傷病手当金制度があっても就業不能保険に加入したほうがいい人とは
MONEYPLUS / 2024年12月13日 11時30分
フリーランスだけじゃない! 傷病手当金制度があっても就業不能保険に加入したほうがいい人とは
死亡保険の場合は、死亡したときや高度障害になったときに保障があります。ただし、一命をとりとめた場合には、死亡保障はありません。また、医療保険は入院や手術の保障です。入院が長期化して、入院限度日数を越えた場合や自宅療養には保障がありません。助かって、自宅療養している人には、死亡保険も医療保険も対象外です。要介護状態でなければ介護保険も対象外です。
「病気やケガで働くことができなくなって収入減で困っている」というケースに対応する保険は、「就業不能保険」しかありません。とくにフリーランスで働いている人は、働けなくなると収入がなくなるので必須といえます。今回は、就業不能保険の選び方について解説します。
就業不能保険が向いている人とは?
就業不能保険は働けなくなったときに、収入を補うための保険です。毎月、契約した金額の保険金を給与のように受け取ることができます。
会社員や公務員は、傷病手当金制度があります。連続3日以上休んだあと、4日目から傷病手当金を受け取ることができます。受け取る金額は、給与の3分の2で、最長1年6ヵ月にわたって支給されます。会社員などは、働けなくなったからと言って、突然収入がゼロになってしまうことはありません。
しかし、住宅ローンの支払いや家計の収支に余裕がない家庭では、収入が3分の2になってしまうことは、大きな痛手になります。そのような状況の方は、就業不能保険の利用を検討してはいかがでしょうか。また就業不能保険には、ハーフタイプという商品もあります。ハーフタイプとは、傷病手当金がある1年半の期間は、給付金が半額になります。金額は減りますが、その分保険料は安くなります。このハーフタイプは会社員向きといえます。
フリーランスや自営業の人は、傷病手当金がありませんので「働けない=収入減」になります。そのため就業不能保険で備える必要があります。この場合はハーフタイプではなく、最初から全額を受け取るタイプがいいでしょう。
就業不能保険の選び方ポイント
就業不能保険を選ぶ際は、保険料が安いことと支払事由を見ることがポイントです。
支払事由は、各保険会社で異なります。大きく分類すると2つに分けることができます。ひとつが国民年金の障害等級を採用している保険。もうひとつが病気やケガで60日以上、治療のための入院、医師の指示に基づいた自宅療養があります。
国民年金の障害等級に該当する条件には、「原則として初診日から1年6ヵ月以上その状態が続いている」ことが条件になります。ということは、国民年金の障害等級の支払い要件は、かなり時間がかかるためハードルが高いといえます。
一方、「60日以上、働けない状態が続き、医師の指示に基づいて自宅療養」という要件は、国民年金の障害等級の支払い要件と比べて緩いことがわかります。就業不能保険は、できれば支払要件が緩い方が使い勝手がよいといえます。
精神疾患に対応した商品を選ぶ
では就業不能保険を受け取るのは、どういう状況の方が多いのでしょうか? 同じくケガや病気などで働けなくなった場合の「傷病手当金」の支給状況を参考に見てみます。
全国健康保険組合「現金給付受給者状況調査報告(令和5年度)」によると、1位が「精神及び行動の障害」35.20%、2位が「悪性新生物(がん)」13.57%です。精神疾患とがんに罹患したことが理由での支給が半数にのぼります。
つまり、精神疾患やがんに罹患したときにも就業不能保険は役に立つといえます。就業不能保険には、主契約に精神疾患が入っている場合もありますが、特約で「精神疾患」を付ける保険もあります。できればこの精神疾患の特約は付けておきましょう。
長期間の働けない収入減に対応する「就業不能保険」
働けなくなった場合の保険は、就業不能保険以外に「所得補償保険」があります。この保険は、働けなくなった場合の短期的な収入減に対応するもので、長期間に渡って保障がない商品がほとんどです。働けない状態が短期間だとしたら、貯蓄で対応できることもあるでしょう。しかし、本当に困るのは、長期間に渡って仕事ができない状態になったときです。そのための保険を検討している場合は、長期の補償がある「就業不能保険」を選んだ方がいいでしょう。
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( 長尾義弘)
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