「掛け捨てはもったいない」「保険料が一生上がらないはお得」…損する保険の誤解
MONEYPLUS / 2025年1月9日 11時30分
「掛け捨てはもったいない」「保険料が一生上がらないはお得」…損する保険の誤解
保険は専門用語などもあり、複雑でわかりにくいと感じている人が多いと思います。しかし、「細かなことは、よくわからないけど入っておけば安心かな?」という安易な考えで加入すると、損をしてしまうことがあります。
保険は超長期の契約ですから、20〜30年の間、損し続けることになります。そんな保険の損する誤解について解説をしてみましょう。
本当?誤解?「掛け捨ての保険はもったいない」
「掛け捨ての保険は損!」と思っている人が多いようですが、それは誤解です。保険の大きなメリットは、「少ないお金で大きな保障を買える」ことです。
たとえば掛け捨て型の定期保険だと、大体月額保険料2000円で1000万円の保障を買うことができます(40歳男性の場合)。
もしこれが貯蓄型の終身保険ならば、月額保険料は大体3万4000円程度かかります。たしかに終身保険は解約返戻金があるのでお金は戻ってきますが、月額3万円以上の保険料ともなると家計が圧迫されます。リスク回避の観点からいうと「掛け捨て」は合理的な選択といえるでしょう。
本当?誤解?「保険は必要ない!」
若い人の保険離れが進んでいるため、加入率が減少しています。原因として「保険は一切必要ない」と考えている方が増えているようですが、これは誤解です。
たしかに独身で扶養家族がいない場合には、保険は必要ありません。しかし、子どもがいる家庭、または扶養家族がいる人には、保険が必要です。もしもの場合(死亡した場合)、残された家族が経済的に困ります。子どもの教育費は生まれてから成人するまで約1000万円はかかるといわれています。保険とはリスクコントロールの役割を担っています。大きなリスクのある人は、保険で備える必要があります。
本当?誤解?「医療保険を優先に考える」
これは誤解です。入院や手術が心配で医療保険に入っている人が多いのですが、じつは医療保険の優先度は低いのです。
健康保険があるため、入院や手術をしても自己負担は3割です。また、高額療養費制度があるので、所得によって治療費の上限が決まっています。年収約370万円〜約770万円の人は1ヵ月にかかる治療費は9万円前後です。自己負担はそれほど多くはありません。
リスクコントロールでいうと、経済的な損失は大きくないので貯蓄で備えた方が効率的です。保険で優先度が高いのは、死亡保険、就業不能保険、がん保険です。
本当?誤解?「保険の見直しで前の保険を解約してから次の保険に入るのが得」
これは間違いです。やってはいけません。
今まで入っていた保険をやめて新しい保険に入るときには、新しい保険の保障がはじまってから前の保険を解約するようにしましょう。保障が1ヵ月くらいダブってしまい保険料の二重払いになるかも知れませんが、しかたがありません。
前の保険を先に解約してしまうと、次の保険との間に保障がまったくない空白期間ができてしまいます。その期間に何があるかはわかりません。保険は、「万が一」に備えるものです。保障が途切れないようにしましょう。
また、診査や告知で次の保険を断られるケースもあります。そんなとき、前の保険を解約したあとでは、もう戻ることができません。必ず次の保障がスタートしてから、前の保険を解約しましょう。
本当?誤解?「保険料が一生上がらない保険はお得?」
これは得になるとは限りません。
よくテレビCMなどで見るキャッチコピーです。この保険は、終身払いの保険です。つまり「一生涯、保険料を払う」ということです。有期払いに比べて保険料は安いのですが、長期間払い続けるわけですから保険料の総額が多くなります。終身保険の場合、長生きをすると死亡保険金よりも支払った保険料総額の方が多くなることがままあるのです。
本当?誤解?「保険の無料相談は得?」
「なぜ無料で相談ができるのか?」を考えてみましょう。無料相談というのはボランティア活動ではありません。保険を売ることが目的なのです。
ですので、相談者は見込み客ということです。お客様ですので親切に教えてくれるかもしれません。でもこれはアドバイスではありません、営業です。営業であるということを知った上で話を聞くのであれば参考になるかと思いますが、勧められるままに保険を契約するのはリスクがあります。ご自身でもしっかりと考えてみましょう。
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