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2025年も続く食品の値上げ…世界と広がる賃金格差はどのくらいあるか

MONEYPLUS / 2025年1月27日 7時30分

2025年も続く食品の値上げ…世界と広がる賃金格差はどのくらいあるか

2025年も続く食品の値上げ…世界と広がる賃金格差はどのくらいあるか

キャベツの価格が高騰しています。農林水産省が2024年12月23日から25日までの3日間を調査したところ、平年の3.3倍、平均価格は1kgあたり453円と高値が続いています。キャベツの平均価格は2024年11月以降、7週連続で平年の2倍以上の高値が続いています。


2024年を上回る値上げが実施か

価格の高騰は、2024年の夏の猛暑や12月に東日本と西日本の太平洋側で雨が少なかったことが影響しています。2024年12月の1か月間の降水量は気象庁が統計を開始した1946年以降、東日本太平洋側では12月として1位タイ、西日本太平洋側では最も少ないというデータもあります。

また、2024年夏頃から高値が続く米ですが、コンビニ大手のセブン-イレブン・ジャパンは、おにぎりと弁当の一部の商品を1月下旬から値上げすると発表しました。 コメを使用しているおにぎりと弁当それぞれ14種類が値上げされ、おにぎりで最大28円、弁当で最大60円の値上げとなる予定です。

帝国データバンクの調べによると2025年全体の値上げの見通しとしては年間 15000~20000品目を想定していて、2024年を上回る可能性が高い状況です。2025年1月~4月までに6000品目の値上げが予定され、値上げ平均率は18%、前年比6割増のペースでラッシュが続く見通しです。

細かく見ていくと、2025年1月はパン製品の一斉値上げのため約1380品目が値上げされる見込みです。山崎製パンは食パン、菓子パン、和洋菓子の290商品で平均5.6%の値上げです。フジパンは169商品で平均4.7%の値上げ、敷島製パン(Pasco)は平均1~5%の値上げ、第一パンは平均5.4%の値上げです。

山崎製パンはパン製品および和洋菓子製品の原材料価格について包装材料やカカオ豆等の価格の高騰、また油脂、砂糖、乳製品等の価格は高止まりの状態が続き、さらに人件費、物流費、エネルギーコストが上昇していてコストアップは企業努力による吸収の範囲を超えた大変厳しいものであることから、価格改定を実施するとしています。

2月は天ぷらやお好み焼き向けの小麦粉加工品、菓子類、コーヒー類の値上げが予定されています。冷凍食品や菓子類など加工食品が相次いで値上げ予定で、約1400品目となっています。日清製粉は家庭用小麦粉、乾麺、パスタなど1~9%の値上げ、昭和産業も同内容にて2~3%の値上げ、ニップンは同内容にて2~11%の値上げを発表しています。

その他、包装米飯が値上げされます。一部のメーカーでは、2024年12月より値上げを実施しています。はごろもフーズは包装米飯の10品で15.6%~16.5%の値上げ、テーブルマークはパックごはん22品で9~18%の値上げとなっています。マルハニチロはさけの缶詰やみかんの缶詰など87品で1~15%の値上げ、シマダヤはうどんやラーメンなど177品で2~11%の値上げ、永谷園はみそ汁、ふりかけなど26品で6~16%の値上げ、森永製菓は菓子など38品で5~45%値上げ、江崎グリコは菓子など81品で2~32%の値上げです。

ネスレ日本はコーヒー製品で7~28%の値上げですが、既に昨年の秋にコーヒー製品の価格が値上げされています。約50年ぶりの高値の背景には世界的な需要の高さとコーヒー豆の不作、さらに円安の影響でコーヒー豆の価格が高騰していて非常に厳しい状況が続いています。

OECD加盟国平均を下回る日本の賃金

2024年は、33年ぶりに大企業の賃上げが5%を超えるなど明るいニュースが報道されました。2025年はさらなる賃上げが加速する見通しともいわれています。しかし物価上昇のスピードの方が明らかに速く、実質賃金はマイナスとなり消費者側が尻込みする場面の方が多いと感じています。

OECD (国際協力開発機構参加国)は1991年から2022年までに世界平均では33%も賃金が上昇したにもかかわらず、日本の平均賃金は3%しか上昇していません。OECDの調査では2022年における38加盟国の年間賃金は53,416ドル(約582万円)で、日本の平均賃金は41,509ドル(約452万円)という結果でOECD加盟国平均を130万円ほど下回っています。順位も38国中、25位と低位にランクインしています。2023年6月時点における全米平均年収は5万9,428ドル(約810万円)で日本との差は歴然です。

日本の大手企業の賃金が多少上がっても、急激な物価上昇の背景を鑑みれば、まったく生活に余裕は感じられず、厳しい現実の連続です。訪日外国人によるお金の使い方を尻目に、日本人は真面目に働きながらも、それに見合う賃金を得られていないと痛感しています。

日本の賃金状況を今一度、広い視点で眺め政府による抜本的な対策が必要と思わずにはいられません。世界から見て、格差が拡大している現実を今一度考え直す時期が来ているのではないでしょうか。

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(たけぞう)

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