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シトロエン ベルランゴは日産 セレナの代わりになるのか!? フランスからやってきたファミリーミニバンは使える? 使えない?

MōTA / 2020年5月19日 15時30分

ガイシャのススメ 日産 セレナ/シトロエン ベルランゴ

あえて選ぶ外車のススメ。この企画では「国産車、じゃなくて輸入車」をテーマに、様々なカテゴリーの車種を比較検討します。第16回のテーマは、マルチパーパスカー対決。ミドルクラスミニバンの大ヒット作「日産 セレナ」と、オシャレなMPV「シトロエン ベルランゴ」をご紹介します。

ガイシャのススメ 日産 セレナ/シトロエン ベルランゴ

サイズ感・使い勝手・先進性・デザインなど全体的に高得点な「日産 セレナ」

日産 セレナ AUTECH

かつては「ファミリーカー」といえばセダンが主流で、多人数乗車ができる1BOXカーは、選択肢の主流ではありませんでした。

しかし1990年代半ば頃から、積載力や5名以上が乗れるという「大は小を兼ねる」便利さもあって3列シートのミニバンが普及。現在ではSUVとともに、乗用車販売の多くを占めています。

中でも売れ筋は、基本的に5ナンバーサイズを堅持する「ミドルクラス(Mクラス)ミニバン」と呼ばれるカテゴリー。

ノア(左上)/ヴォクシー(左下)/エスクァイア(右上)/ステップワゴン(右下)

「トヨタ ノア/ヴォクシー/エスクァイア」、「日産 セレナ」、そして「ホンダ ステップワゴン」が三つ巴の戦いを繰り広げています。

日産 セレナは、1991年の発売以来、何度もミニバン販売台数No.1を記録した大ヒット作です。

5代目となる現行型も、2016年の発売開始以来順調に台数を伸ばしており、2017年上半期・2018年上半期・2019年の販売台数1位を達成しました。

ナンバー1の座に輝いた理由とは

セレナがナンバー1ミニバンになる理由を分析すると、5ナンバーサイズのミニバンゆえの「ちょうどよい大きさ」、クラス随一の広い室内、運転操作支援システム「プロパイロット」などの先進機能。

また、豊富なシートアレンジ、ガラス部分だけ開閉できるバックドアなどの使い勝手の良さ、そしてスタイリッシュなデザイン……などなど、いろいろな評価軸で高得点をマークする、総合力が高いクルマということがわかります。

商用車出身ゆえの積載性・収納力を誇る「シトロエン ベルランゴ」

シトロエン ベルランゴ

このクラスにぴったり競合する海外メーカーのモデルは案外少なく、日本市場では国産車の独壇場なのですが、近いモデルでは「シトロエン C4 スペースツアラー」があります。

以前、このコーナーでも「トヨタ ヴォクシー」と対決させています。

このC4 スペースツアラーも、実際にはシートがフルフラットにならないなど、国産車とは少々ベクトルが違うクルマです。

ルノー カングー

そこでさらに視点をミニバンから「いろいろな用途に使える便利なクルマ」に変えてみると、「ルノー カングー」や今回ご紹介する「シトロエン ベルランゴ」という「マルチパーパスカー(多目的車)」の存在が急に魅力を増してくるのです。

2列・5人乗りで日本に上陸!

3代目になって日本にようやく上陸したベルランゴは、フランス本国で2018年2月に発表された最新モデル。商用車ベースの乗用版というジャンルはカングーが先達として開拓しており、そこに満を辞しての投入となりました。

ベルランゴ リアシート

ベルランゴは本国には3列シートの7人乗りもありますが、日本には2列・5人乗りを導入。2列目シートは後ろに倒れることもなく、キャプテンシートのように立派ではありませんが、3つの座席はそれぞれ別々に前方に折り畳んだり外すことも可能。それでいて座り心地は良好です。

かなり大きいラゲッジスペース

ベースが商用車なので、日常生活では十分な、巨大なラゲッジスペースを確保。シートを畳むと、さらに広大なスペースが車内に現れます。リアドアがスライド式なのは、国産ミニバンと同じく便利なポイントです。運転席周辺・ダッシュボードの収納も膨大です。

ベルランゴの「快適性」とコストパフォーマンスに驚き

ベルランゴは「快適性」も魅力です。痛みを体に感じさせないシート、そして速度を出してからの乗り心地の良さは、さすが乗り心地に命をかけてきたシトロエン。

遠くに出かけても、「あれ?もうこんなに距離を走ったの?」と思うくらい、疲れにくいクルマで、正確なステアリングもそれをアシストしています。

欧州は陸続きなので、バンでも相当な長距離を走ることもあるため、伝統的に商用車でも乗り心地やハンドリングは疎かにしないのですね。「ベースは商用車だからそれなりなんでしょ?」と油断していたら、きっとビックリさせられます。

装備も考えるとそんなに高くない?

価格にも注目です。「デビューエディション」は325万円でしたが、直接のライバル・カングーは265万円なので、単純に見れば高価です。

しかし、ベルランゴは装備がぐっと増えており、プレミアムな仕様になっています。

今回競い合っているセレナと比べてみると、2リッターのハイウェイスター最上位モデル「G」が322万円、スタイリッシュな「オーテック」の最廉価版「 Vパッケージ」が323万円、「e-POWER ハイウェイスター」が329万円という設定で、価格帯は近くなっています。

標準的な先進安全運転支援システムはほぼ備わっている。, 太陽の光がたくさん入りそうな大きなガラスルーフ。

標準的な先進安全運転支援システムはほぼ備わっている。, 太陽の光がたくさん入りそうな大きなガラスルーフ。

装備の違いやパワートレーンの違いがあり、単純な比較は難しいですが、大きなガラスルーフ、アクティブセーフティブレーキやACC(アダプティブクルーズコントロール)、レーンキープアシストなどの安全装備も持つベルランゴは、輸入車ということを考えるとコストパフォーマンスに優れていることがわかります。

行きたい場所が増えて、自分自身がアクティブになれるベルランゴ

ベルランゴを買ったら、スポーツなどのアクティビティ、キャンプ、山歩き、温泉ドライブ、ガーデニングなど、趣味の幅を広げてくれ、「アクティブな自分」になれそうな気がします。

大きすぎない車体、優れた積載性などから、小さい子供がいるファミリーにもぴったり。まさにマルチパーパスカーです。買ってからの「夢」が膨らみますよね。

国産ミニバンの雄・日産 セレナ、じゃなくて欧州MPV「シトロエン ベルランゴ」という選択

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いざというときの多人数乗車が可能で車内も広いミニバンは、もちろんマルチパーパスに使えますし、あらゆるシーンで活躍することができます。

一方のベルランゴは、ミニバンほどの利便性を有していません。前述のように、ベルランゴは7人乗りではないことも、ネックと感じる人もいるでしょう。

でも、あえてオススメするなら、ベルランゴに軍配をあげます。クルマは単なる移動手段でも輸送するだけの道具ではないとすれば、ベルランゴなら相棒やパートナーとして、さらにはお気に入りの洋服や靴のような存在になれると思うからです。乗員全員が快適に移動できることも、選択する理由にあげられます。

そんなベルランゴ。昨年秋に試験的に輸入されたのですが、約5時間で完売したことで話題になりました。そのため2020年5月現在は発売されていません。でも2020年秋をめどに、正式なカタログモデルとなる予定です。

[筆者:遠藤 イヅル]

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