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商用車なのに荷室が狭かった! が、i-MiEVカーゴは超斬新な発想のクルマだった【結局売らなかったクルマたち】

MōTA / 2020年6月11日 8時30分

三菱 アイミーブカーゴ

出る出るとウワサされ、ファンが発売を心待ちにしているにも関わらず、結局市販化されなかったクルマはゴマンとある。そんな不遇なクルマたちを振り返りながら、一体どんなクルマだったのか? その技術は今のクルマに生かされているのか? といった気になることを深掘り!今回は三菱 i-MiEVカーゴだ。

三菱 i-MiEVカーゴ

商用車なのにシャレたデザインがイイ

i-MiEVにカーゴスペースを追加したような見た目。今見ても商用車なのにかなりオシャレなデザインだ

三菱 i-MiEVカーゴは2009年の東京モーターショーに登場したコンセプトカーで、いわばi-MiEVの商用車版だ。

i-MiEVカーゴのボディは、前半をi-MiEVから流用し、後方をボックス型のカーゴスペース(荷室)に替えたもの。かつてのクルマでいえば、日産 AD-MAXに似た成り立ちである。

当時の三菱も電気一色! 11年前のレポートはコチラ▼

広告収入も夢じゃない? 超画期的な使い方も

1990年に登場した日産 ADバンをベースに、リヤに巨大な荷室を確保したAD MAXは1992年にデビュー。商業的に成功とは言い難かったが、ベースのADバンよりもはるかに広い荷室は一部ユーザーから根強い支持を集めた歴史に残る一台だ

1989年にデビューした日産 エスカルゴはご覧の通りかなり奇抜なデザインで登場。カーゴスペースの鉄板部分を広告枠として考え、さまざまな業種の広告を貼ることができるなど、見た目も考えもかなり面白いクルマがあった

また面積の大きいカーゴスペースの鉄板部分を広告スペースに使えるなど、当時としてはかなり画期的な内容でもあった。かつて日産パイクカーシリーズでもエスカルゴという似たパッケージングのクルマであった。

完成度は高いが、肝心な荷室が狭い!

フロントはおしゃれなのに、リヤは軽バンのミニキャブからそのまま持ってきたような形状。開口部を広く確保するためにこうなっただろうが、リヤももう少し遊び心あるデザインにして欲しかった……

性能は160kmの航続距離などは、i-MiEVとほぼ一緒。まずまずのカーゴスペースを確保していた点、かなりの完成度であったことから、街を彩る存在として早期の市販化が期待されていたのだった。

2009年に世界初の量産型電気自動車としてデビューした三菱 i-MiEV。発売当時は軽自動車企画だったが、現在は衝突安全などの法規をクリアすべく普通車に

しかし、当時はベースのi-MiEV自体がビジネス的に成功していたとは言えなかったにのに加え(結局のところ今になってもだが)、カーゴスペースが中途半端であったことなど、姿を現したのは2009年の東京モーターショーだけだった。

まだ進化の余地あり? デビューから11年たった今でも改良し続けるi-MiEV▼

ネガを払拭! が、結局普通のカタチでデビュー

2011年デビューの三菱 ミニキャブミーブ, 1年後に三菱 ミニキャブミーブトラックを追加。i-MiEVカーゴと比べるとかなり普通のデザインに落ち着いてしまったが、弱点であった荷室を広く確保するなど使い勝手は既存の軽バン・軽トラと同じにまで改善

2011年デビューの三菱 ミニキャブミーブ, 1年後に三菱 ミニキャブミーブトラックを追加。i-MiEVカーゴと比べるとかなり普通のデザインに落ち着いてしまったが、弱点であった荷室を広く確保するなど使い勝手は既存の軽バン・軽トラと同じにまで改善

のちに似たパッケージングで登場した、1BOXバンとトラックのミニキャブシリーズが市販されたことは、i-MiEVカーゴにとって救いだったのかもしれない。

期待値&完成度が高かったのに結局市販化されなかったクルマはコチラ▼

【筆者:永田 恵一】

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