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旧車オーナー感涙! 手に入らない部品を3Dプリンターで復活させる夢のショップ【未来モビリティ総研】

MōTA / 2020年6月16日 12時30分

第69回ぺブルビーチ・コンクール・デレガンスに ランボルギーニ・ミウラ・クラスが誕生

販売終了から約10年でそのクルマの部品生産も終了するというのが自動車業界の通説だ。だから何十年も前のいわゆる“旧車”を維持するのはとにかく大変。だが、そんな悩める旧車オーナーを救う神様のようなショップが神戸に。部品がなくて困っているあなた! 必見です。

3Dプリンター ストラタシスF370 [撮影:佐藤 正勝]

廃車という結末に待った! 旧車を救うスーパードクターが神戸に

筆者・木村が部品調達ができないことを理由に手放したY32 セドリック。私と同じように部品問題に直面して愛するクルマを手放す人は多いハズ

部品がなくて仕方なく手放した、なんてのはクルマ好きではよく聞く話。かくいう筆者・木村も学生の頃所有していた日産 Y32セドリックも部品が調達できずに諦めたクチだ。と、世の中には超貴重なクルマたちが部品がないことを理由にスクラップになっていることもしばしば。

そんな不遇な旧車オーナーを救うべく、ない部品を見事再生してくれる神のようなショップが神戸にあるスタークラフトだ。主に旧車のレストアを手がけているが、その“作品”たるやすごいの一言。

もう手に入らない部品を最新鋭の機材で再生

当時のホイールを3Dスキャナーでデータ化。それを元に新車当時のホイールを作ることも可能

ない部品を作ると簡単にいっても、金型を起こして……なんていう古いものではなく、最新の3Dスキャナー&3Dプリンターで再生するというモノ。最新鋭のマシンを使用するため、0.1mm単位で精巧にスキャンし、その完成度たるや当時の新品を超えるほど。最新鋭の技術を駆使して、これまで幾多のクルマを蘇らせているのだ。

破損したインパネだって、あの頃の輝きを取り戻せる

1967年にデビューした、フェラーリ ディーノはフェラーリ史上唯一のV6エンジンを搭載した名車, 生産終了から約50年経った今では新品部品を入手することはほぼ不可能。それを最新鋭の技術で見事再生!

1967年にデビューした、フェラーリ ディーノはフェラーリ史上唯一のV6エンジンを搭載した名車, 生産終了から約50年経った今では新品部品を入手することはほぼ不可能。それを最新鋭の技術で見事再生!

コチラは、かの名車ランボルギーニ ミウラのインパネ。これをスタークラフト自慢の3Dスキャナーでスキャンし、新品同様に復元させたのだが、シボ(樹脂部分に刻む細かい柄)まで再現するほどの完成度と、新車当時を知るモノも驚くほどのデキ。

当時を知る人も唸るほどのデキ!

3Dスキャンを用いて復元できるのはインパネのような樹脂を用いたものだけでなく、ホイールやヘッドライトなども可能で、事実ランボルギーニ ミウラの新車当時のヘッドライトの復元も成功させている。

ミウラオーナーが保管しているホンモノをスキャンし、新車当時の透明度や、劣化の進行なども計算して作製するほど。ガヤルドのテストドライバーを務め、ミウラの父という異名を持つヴァレンティーノ・バルボーニ氏が、完成品を見て納得するほどのデキなのだ。

世界中のクルマ好きを助けたい!

写真のランチア ストラトスのレプリカモデル。レストアはもちろんのこと、ウィンカーレバーやワイパーレバーといった細かな部品を3Dプリンターで再生

なぜここまでして旧車を復活させるのかと言えば、スタークラフト社長の室崎さんは根っからのクルマ好き。3Dプリンターを使った事業に目をつけたのも「困っている世界中の旧車オーナーを助けたい」というアツい信念があったからだ。

ここまでの思いで旧車を復活させてくれるのだから、こだわりの強いオーナーたちがこぞってスタークラフトを頼るのも納得だ。本記事では“名車復活劇”を一部しか紹介できなかったが、その実績は多数。詳しくはをチェックしてほしい。

※今後レストアを進める車両は変更の可能性もあり

今、ボロボロの日産 フェアレディZ(Z32)を復活すべく、鋭意製作中というウワサをキャッチ。続報が入り次第、その模様をお伝えする。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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