軽にもここまで安全装備が備わった! 未然に事故防止に役立つ「標識認識機能」「誤発進抑制機能」【I LOVE 軽カー】
MōTA / 2020年6月25日 16時45分
軽自動車は広い居住空間や高い利便性だけ? やっぱり事故ったら普通車に比べて危ない? そんなこと全然ありません! 最近の軽自動車は安全性能が格段に進化しているのです。ここでは、具体的に何がどう進化しているのか、メーカーによって何が違うのかを、各安全装備ごとに分かりやすくお届け! 今回は、軽自動車の「標識認識機能」と「誤発進抑制」について解説していきます。
少し前までは想像もできなかった安全装備
軽自動車に安心して乗るために、安全性について取り上げているこの連載。ここ10年ほどで軽自動車の安全装備は驚くほど進化し、先を争うように先進装備が広く普及する状況になっている。今回紹介する「標識認識機能」と「誤発進抑制」のふたつの機能も、少し前までは想像もできなかったような安全装備。果たしてどんな機能で、どんなことを防いで安全をもたらしてくれるのかお伝えしよう。
見落としを防いで事故を防ぐことにつながる「標識認識機能」
もし、メーターパネルに制限速度や進入禁止、そして一時停止などの道路標識が表示されたらドライバーにとってメリットは大きいだろう。制限速度は場所によって変わるので、道を走っていると「この道の制限速度は何キロ?」と気になる時があるが、メーターにも表示されれば安心できる。さらに一時停止や進入禁止を知らせてくれれば見落としを防いで事故を防ぐことにもつながる。標識をしっかり把握することは、安全に道を走るための大前提だ。
実は、最新のクルマにはそんな機能の普及が進んでいる。もちろん軽自動車だって例外ではない。ここ1年の間に発売された軽乗用車のほとんどに採用されているから、今後は軽自動車でも一般的になるのは間違いなさそうだ。メーターなどに表示できる標識は「最高速度」「進入禁止」「一時停止が基本」。メーカーによっては加えて「はみ出し通行禁止」や「規制終わり」の補助標識を映すものがある。
メーターに標識が表示されることで、事故のリスクを減らしてくれる
この機能は、よく知らない道を走っている時にこそ真価を発揮するだろう。慣れていない道だと、進むべき道や曲がる場所を把握するだけでも意識が必要で、一時停止や進入禁止を見落とす可能性が高まる。いずれも見落とせば事故につながる可能性が高い。そんなときでも、メーターに標識が表示されることで、事故のリスクを減らしてくれるというわけだ。
クルマ選びにおいては、その機能が備わっているか、そしてどの標識が表示可能かをチェックしよう。
各メーカーの最新モデルの標識認識機能が対応する標識は以下の通りだ。
メーカー別、標識認識機能
ホンダ N-WGN
日産 ルークス/三菱 eKスペース
ダイハツ タント
スズキ ハスラー
アクセルとブレーキを踏み間違えても、勢いよくぶつかるのを防ぐ「誤発進抑制機能」
続いて、誤発進抑制機能について紹介しよう。
基本的な働きとしては、車両の進行方向にある障害物を検知し、障害物がある場合はアクセルを踏んでも勢いよく飛び出さないように抑制するのが基本的な仕掛けだ。障害物があるのにアクセルを踏み込んだと判断すると、表示と音による警告と同時にエンジン出力を抑えてクルマが飛び出すのを抑えてくれる。もしアクセルとブレーキを踏み間違えても、勢いよくぶつかるのを防ぐというわけだ。
たとえばホンダは、前方の障害物はミリ波レーダーで検知し、停止状態や時速約10キロ以下から障害物があるのにアクセルを踏み込んでしまった場合に作動。急加速を防いでくれる。後方は超音波センサーで障害物を検知。超音波なので、ガラスも障害物としてしっかり検知できるのがポイントだ。だから店先などでバック駐車する際、ブレーキと間違えてアクセルを踏み込んでしまっても急加速せず、衝突事故を防いでくれる。
ほかのメーカーも基本的には同じ流れだが、ホンダ以外は前方の状況把握はカメラを使うことが多い(ただしカメラ単体ではガラスを認識しにくいのがウィークポイント)。なかには加速を抑制するだけでなくブレーキを作動させるものもある。また前方の障害物把握に超音波センサーも活用するタイプもあり、システムが高度になるにつれて正確性が高まると同時に、より対応できる状況が広がるのがユーザーメリットだ。最新の軽自動車の装備状況は以下のとおりである。
メーカー別、誤発進抑制機能
ホンダ N-WGN
ブレーキ制御:なし
日産 ルークス/三菱 eKスペース
ブレーキ制御:あり
ダイハツ タント
ブレーキ制御:あり
スズキ ハスラー
ブレーキ制御:なし
エンジン出力を抑えるだけ大事故を防げる可能性は高まるが、さらにブレーキ制御まで備わっていればより安心できる。
機能や作動できる環境はメーカーや車種により違うので、しっかりとチェック!
[筆者:工藤 貴宏]
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