赤いエンブレムはスポーツモデルの証! 初代NSX、インテグラ、シビックに設定された「タイプR」
MōTA / 2020年7月11日 8時50分
はっと目を見張るような流麗なフォルムのスポーツカー。屈強なボディでどこにでも行けそうなSUV。それともオシャレで可愛らしいコンパクトなモデル。最新モデルから懐かしの名車まで。燃費や車格、維持費など現実問題は一旦置いておいて、誰しも1度は自分の憧れのクルマを思い描いたことでしょう。そしてそれを自慢したいなんてことも…。 今回はNSX、インテグラ、シビックに設定されたスポーツモデル「タイプR」を振返っていきます。あなたの好きなクルマは何ですか? 昔から憧れていた1台はありますか?
NSX タイプR(1992年-1995年)
1990年に誕生したホンダのフラッグシップスーパーカーの初代NSX。世界初のオールアルミニウムボディを採用し、全長4,430mm、全幅1,810mm、全高1,170mmの低くワイドなスタイルに、V6 3000cc DOHC VTECエンジンをミッドシップに搭載して車両重量はわずか1350kg(MT仕様)。開発には、伝説のF1ドライバー アイルトン・セナや中島悟も携わっています。
サイズだけ見ると現在のCセグメントモデルと同じですが、全高が低くボンネットの位置がタイヤハウス分ほどしかないためにサイズ以上にワイドに見えます。また、リトラクタブルヘッドライトを採用していることもデビュー当時の特徴です。
そしてデビューから2年後の1992年には、エンジンの精度を高め、約120kgの軽量化をした「タイプR」がデビュー。ホンダとして初めての「タイプR」誕生とタイプR専用の赤エンブレムが装着されました。
その後、1997年のマイナーチェンジにて「タイプR」に代わるスポーツグレード「タイプS」が登場しました。さらに2001年のマイナーチェンジでは、衝突安全性が求められ、リトラクタブルヘッドライトから固定式のヘッドライトへ変更。ヘッドライトのみならず、ボンネットやフェンダーなどの改良もあわせて実施されました。
その半年後には、赤エンブレムを装着した「NSX-R」が登場します。大型スポイラーの装着やバンパーまわりの変更、フラットボトム化することで空力性能を向上、カーボンを使用した軽量化も徹底。エンジンは、1型の「タイプR」と同様に精度の向上とバランス調整が施されています。
インテグラ タイプR(1995-2001年)
1992年に登場したNSX-Rの考え方を身近なライトウエイトスポーツで実現すべく開発されたのが初代インテグラ タイプRです。セッティングの方向としては、当時のプロダクションレーシングカーと同じで、アンダーステアをかき消し、ドライバーの意志通りにクルマが向きを変え、立ち上がりに強大なトラクションが得られるセッティングに。エンジンも究極とも言えるチューニングが施され、1.8LのDOHC4気筒自然吸気エンジンから、最高出力200PS/8,000rpmを達成しています。
ピストンスピードは当時のF1を超えるほど。従来のFFでは想像できないほどのフロントの回頭性のよさが特徴で、エンジン回転の“ツキ”のよさも痛快。まさに熱き心を刺激するホンダらしい驚きに満ちた1台です。
シビック タイプR(1997-2001年)
6代目シビックが1997年8月のマイナーチェンジの時に新たに追加設定されたのが、シビックとしては初のタイプRとなるEK9型です。ホンダがタイプRに一貫して求め続けた「レーシングカーのテイスト」「圧倒的ドライビングプレジャー」を、より多くのドライバーに体感してもらうべく登場したモデルです。
搭載されるエンジンは通常のシビックのスポーツグレードであるSiRに搭載されていたB16A型をベースに専用チューニングが施されたB16B型。1.6Lの排気量から185PSを絞り出し、レブリミットは9000回転というレーシングエンジン並みのスペックを持ち合わせています。
その他、レーシングテイストあふれる旋回フィールを実現する4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションは、ロール剛性を高めつつも、前後荷重移動による優れたフロントの接地性を確保するセッティングを実現。ボディまわりはパフォーマンスロッドの追加、テールゲートまわりの大幅強化等により高いボディ剛性を獲得し、コントローラビリティの向上にも大きく寄与しています。
EK9は、現在ではプレミア価格で取引されるほどの90年代を代表する名車です。
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