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エルグランドがなけりゃ今のアルファードはいなかった!【偉大なクルマたち】

MōTA / 2020年8月23日 13時30分

日産 初代エルグランド

いまやすっかり存在感が薄くなっているプレミアムミニバン「日産 エルグランド」だが、実は大人気の「トヨタ アルファード」が登場したのも、もとはと言えば日産のおかげだった、というのはご存知だろうか。あのトヨタをホンキにさせたエルグランドの功績について、改めて振り返る。頑張れ日産!

日産 初代エルグランド

あのトヨタを悔しがらせた! ミニバンにプレミアム要素を加えて大ヒット

かつてセンチュリーやクラウンなどのショーファーカーを使用していた成功者たちもこぞってアルファードを愛用するように

各界のVIPも愛するほどにまで成長したプレミアムミニバン。今の代表格といえばご存知の通りトヨタ アルファード/ヴェルファイアだか、実はプレミアムミニバン市場を作り出したのは1997年に投入された日産 エルグランドであった。そう、初代エルグランドがいなければ、今の超豪華なミニバンは生まれなかったのだ。

初代エルグランドの登場までは商用車をベースとしていたモデルはかなりの数存在していた。既存の部品を数多く流用できるなどのメリットはあったものの、運転席の下にエンジンを備えてるため、今や必須となっているウォークスルーなどの便利な機能は物理的に不可能であったのだ

それまでのミニバンは、トヨタで言えばハイエース、日産で言うところのキャラバンなどのいわゆる商用車をベースとしたもので、今ほどの快適性や利便性などと言うメリットはそれほどでもなく、正直片手間に作ってる感も否めなかったものがほとんど。

初代エルグランドはあくまで乗用車。そのため、インパネをはじめとする車内空間は高級セダンなみの仕立てとなった。それこそが大ウケした理由でもあるのだ

そんな時代に突如として現れた初代エルグランドは「最高級新世代1BOX」と名打つほど、これまでの常識を打ち破った内容であった。

開発初期段階から商用車をベースとするのではなく、あくまで乗用車として作った点。さらに、そこに快適性と豪華さをプラスしたのだ。乗用車と同じようにフロントにエンジンを搭載し、フラットなフロアを確保。これにより前後席のウォークスルーを可能にするなど“今”のミニバンの常識ともいえる基本を作り出したのだ。

もっと快適に! より普通車然としたトヨタ勢

エルグランドのネガ要素を見事にクリアして登場したアルファード

これまでありそうでなかったコンセプトの初代エルグランドは時代ウケし、翌98年には10万台を達成するなど、文字通り大成功。

この大ヒットを受けて、黙っていなかったのがライバルのトヨタだ。あのアルファードの登場である。そのデキは、さすがトヨタと言えるモノで、エルグランドは2代目モデルまで長らくFRを採用していたが、アルファードはスペース効率を考えてFFに。さらに、税制で有利な2.4Lエンジンモデルも追加するなど、明らかに打倒エルグランド! という内容であったほど。

エルグランド復権はあるのか!?

先にも述べた通り、プレミアムミニバン市場といえばすっかりアルファード/ヴェルファイアというイメージとなっているが、この市場を創り出したエルグランドにこそ頑張ってもらいたい。

現行型エルグランドがデビューしてから早くも丸10年経つ。それなのに元祖プレミアムミニバンはモデルチェンジのウワサすらなかなか聞こえてこないのは寂しい限り。是非とも初代の“やる気”を感じさせる1台となって復活して欲しい! 「やっちゃえ日産!」

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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