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“真っ黒に汚れたホイール”の欧州車をよく見かける!? そのワケとは

MōTA / 2020年9月11日 6時50分

ブレーキダスト

欧州車のホイールが真っ黒に汚れているのをよく見かけませんか?また欧州車ユーザーの中には、磨いても落としにくい汚れのせいで、洗車の際に苦労しているという人も多いはず。 今回は輸入車のホイールが黒く汚れやすいワケや汚れが落ちにくい理由、そもそも汚れを防ぐにはどうしたら良いのかを紹介していきましょう。

ブレーキダスト

その汚れの正体はブレーキダスト でもなぜ欧州車だけ?

欧州車のホイールが黒く汚れる原因はブレーキダストにあります。まずはブレーキダストの発生する理由から説明していきましょう。

クルマのブレーキには「ドラムブレーキ」と「ディスクブレーキ」の2種類がありますが、いま主流なのは放熱性と制動力に優れたディスクブレーキです。今回はディスクブレーキに絞って話を進めていきましょう。

ブレーキは主に「ブレーキローター」「ブレーキキャリパー」「ブレーキパッド」の3つのパーツで構成されています。

ブレーキキャリパーには通常2つのブレーキパッドが内蔵されていて、ブレーキペダルを踏むと、表側と裏側の両方からブレーキパッドが押し出されます。

その押し出された2つのブレーキパッドが、ホイールと一緒に回転しているブレーキローターを両側から挟み、摩擦が起こることで制動力が生まれ、クルマにブレーキが掛かります。

その際にブレーキパッドとブレーキローターが削れてブレーキダストが発生するというわけです。

欧州車だけ汚れやすい理由はブレーキパッドの違い

ではなぜ欧州車だけ汚れやすいのでしょうか。

輸入車用ブレーキパッドブランド「KRANZ GIGA’S(クランツ・ジガ)」を展開する東京都足立区の株式会社クランツに理由を聞いてみました。

「特にメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンなどの欧州車に多い“しつこいホイール”の汚れは、ブレーキパッドに含まれるスチール繊維やローターの削れた際に出る鉄粉が原因です」

そして国産車と欧州車の純正ブレーキパッドの違いは、鉄粉の出やすさの違いにあるとのこと。国産車によく用いられているブレーキパッドは、アラミド繊維やグラスファイバー、セラミックなどが主成分。

一方、欧州車に使用されているブレーキパッドには、制動力を高める鉄粉を含んだ素材が採用されています。それは、欧州車には200km/h以上など高い速度域でのブレーキ性能(制動力と耐熱性)が要求されているため。

その高い性能を得るために、国産車に採用されているブレーキパットに比べ、ブレーキローターへの攻撃性(摩耗度合)が高くブレーキローターが削れやすかったり、ブレーキパッド自体が消耗しやすいメタル系ブレーキパッドが純正品として採用されているそうです。

鉄粉が”落ちない汚れ”の原因となるのはなぜ? どうしたら汚れを抑えられるのか

では、その鉄粉がどう悪さをしているのでしょうか。

「ブレーキが作動する際にブレーキパッドに含まれる鉄粉が削れ、熱いままの鉄粉がホイールに付着し、ホイール表面のクリア層を溶かしてしまっているんです」

泥やホコリとは明らかに違う落ちにくいホイールの汚れは、熱を持ったブレーキパッドの鉄粉が密着し、冷えて固まってしまったことにあるとのこと。

さらにホイールにブレーキダストが付着したまま放置すると酸化によって錆びてしまい、こびりついてしまうというわけです。こうなると取り除くのにも一苦労。

走行後にブレーキダストがホイールに付着していたら、錆びてしまう前に洗うことで、汚れのこびりつきを抑えることができます。

クランツ社のクランツ・ジガも低ダストタイプ

そんなこまめに掃除していられないという人には、社外品のブレーキパッドに交換するのもオススメです。

鉄粉を発生させるスチールが含まれていなかったり、摩擦材に含まれる粒子がとても細かいことで、ホイールに到達するときには熱が冷め、塗装のクリア層を溶かすことがないような、低ダストタイプのブレーキパッドが各社から販売されています。

ブレーキローターの攻撃性が低かったり、ブレーキパッドが消耗しにくいだけでなく、国産車に慣れている人にとってはコントロールしやすいブレーキフィーリングを得られるものもあります。

ホイールを黒く汚してしまうブレーキダストや、日本の道路事情ではオーバースペックゆえに効きすぎるブレーキに悩まされていた欧州車ユーザーは、社外品のブレーキパッドも一度検討してみてはいかがでしょうか。

ディーラーによっては社外品の交換は断れれることもありますので、行きつけのディーラーがあればあらかじめ相談をしてみましょう。

ブレーキは命に係わる重要保安部品。ブレーキパッド選びはプロに相談しつつ、ブレーキパッド交換などの整備を依頼する際は、国の認証を受けた整備工場などで交換してもらってくださいね。

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