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ガソリン給油口どこ!? 場所がまちまちだった昔のクルマの給油口 3選

MōTA / 2020年9月29日 7時17分

日産 スカイライン2ドアハートトップ GT-R(KPGC110型・4代目)

ガソリンの給油口といえば、車体後方の側面左右いずれかにあるのが一般的です。でも昭和の時代では、給油も一筋縄ではいかなかった! スカイラインやクラウンなど、年代によって場所がまちまちだった給油口の位置についてご紹介します!

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クルマの給油口、昔はいろんなところについていました

乗用車のガソリン給油口といえば多くの場合、車体側面後方、右か左のどちらかについているもの…それが常識ですね。

ところが昭和の時代はそうとも限りませんでした。

ここでは代表的な例を3つほどご紹介。意外と知られていない給油口の謎に迫ります。

日本の自動車史そのもの! クラウンの歴史は給油口の歴史!?

初代クラウンの極初期モデルは、なんとトランク内に給油口が…

日本車を語る上で欠かせない2台が、トヨタ クラウン(1955年~)と日産 スカイライン(1957~)。共に60年以上の歴史を誇ります。

そしてこの2台、給油口の変遷も興味深いものでした。

初代クラウン、なんと初期モデルの給油口はトランクの中! トランク下の燃料タンクに直接注ぐ格好でした。 それではあまりに不便と、マイナーチェンジの際にテールランプの裏側に備わるように。これは当時のアメリカ車で一般的だったスタイルを模しています。

写真は3代目トヨペット クラウン。中央の四角い切り欠きの後ろに燃料の給油口が隠れていました

1962年登場の2代目クラウンからは、トランクの後方、車体真後ろの中央部(ナンバープレート裏側)に移設されました。

そして3代目クラウン(1967~1971)の場合、エンブレムの周りの四角い切り欠きを開けると給油口が現れます。このスタイルはクジラクラウンこと4代目クラウン(1971~1974)まで続きます。

ただし後部衝突への安全対策から後方の給油口がNGとなり、1974年登場の5代目クラウンからは一般的な車体側面の給油口へと代わっています。

丸テールだけじゃない! スカイラインの伝統は給油口にもあった!?

「レースに強いスカイライン」の伝説を最初に生み出した2代目スカイラインGT

いっぽうスカイラインはというと、こちらも興味深い流れです。

初代は日産ではなく富士精密工業(のちにプリンス自動車)から1957年に誕生。こちらはトランク上に給油口が備わるヨーロッパスタイルでした。

2代目(1963~1968)、そして1966年にプリンス自動車が日産に吸収合併された後に誕生したハコスカこと3代目(1968~1972)スカイラインでも、トランク上の給油口が続いていました。

4代目(C110型)の給油口。ちなみに反対側の右側面も同様の形状の飾り穴が備わっていました。

ところが1972年登場のケンメリこと4代目(C110型)からは一転、Cピラー(後方の柱側面)に備わる飾り穴が給油口を兼ねるという、洒落たデザインを採用しました。現代のガソリンスタンドでは、ちょっと店員さん泣かせかも。

そして1977年登場の5代目C210型スカイライン“ジャパン”では再び伝統を重んじて、当時既に珍しかったトランク上の給油口を復活させています。

しかしそんな伝統も、1981年登場のR30型“ニューマン”スカイラインでは、リアフェンダー周りの特徴的な形状“サーフィンライン”と共にあっさり消滅。ごくありふれたボディサイドの給油口になってしまったのでした。

3代目スカイライン(1968~1972)の給油口はトランク左側にありました。,トランク上の給油口が復活した5代目スカイライン(1977~1981)。こちらは右側に備わります。

3代目スカイライン(1968~1972)の給油口はトランク左側にありました。,トランク上の給油口が復活した5代目スカイライン(1977~1981)。こちらは右側に備わります。

初代セリカの給油口は年代やボディタイプによって異なる

ダルマセリカ(1970~1977)。中央の給油口は初期モデルだけのレアなアイテムです。

セダン派生ではない独自のクーペスタイルを持つ日本初のスペシャリティクーペ、トヨタ セリカ。1970年のデビュー時、燃料の給油口は当時のクラウンなどと同じ、後方トランクの中央部にありました。コロナやカリーナ、マークIIなどこの頃のトヨタ車の多くや、他社のモデルでも割と良く見られる位置だったのです。

のちに追加されたハッチバックスタイルのセリカLB(リフトバック)も同様の中央位置でしたが、クーペのほうはマイナーチェンジで早々にボディサイドの一般的な位置へと改められています。クーペの中央給油口は、デビューから2年ほどしかなかったレアなアイテムなんです。

[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]

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