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ただカッコいいだけじゃない! 日産の災害支援車がメチャクチャ頼もしい理由とは

MōTA / 2020年10月2日 7時50分

日産 災害復旧支援コンセプトカー「RE-LEAF(リ・リーフ)」

まるでウルトラマンを支援するウルトラ警備隊のようなコンセプトカー「日産 RE-LEAF(リ・リーフ)」が発表された。高い機動力を想起させるワイルドな姿に「これ、ホントにリーフ!?」と思わず二度見してしまうほど。しかしRE-LEAFの詳細を知ると、見た目だけじゃない真の格好良さが浮き彫りになってきた。

日産 災害復旧支援コンセプトカー「RE-LEAF(リ・リーフ)」

リーフの大容量バッテリーを活かし被災地を支援

日産は2020年9月29日、自然災害などによる停電時に電気自動車の大容量のバッテリーから非常用電力を供給できる、災害復旧支援を目的とした電気自動車のコンセプトカー「RE-LEAF(リ・リーフ)」を欧州で発表した。

大容量バッテリーを備える日産の電気自動車リーフをベースに制作され、災害対策における緊急対応(emergency REsponse)、人道支援(humanitarian REcovery)、そしてコミュニティの強靭性(REsilience)に由来する3つの「RE」から名づけられた。

災害時の悪路でも走行可能な最低地上高225mm!

専用のオーバーフェンダーによって、全幅はフロント90mm、リア130mmに拡大し、17インチのオールテレインタイヤを装着。最低地上高は225mmに引き上げられ、車の床下は専用のアンダーガードで保護し、瓦礫や障害物のある災害時の悪路走行を可能にしている。

さらに、フロントフェンダーに設けられた2つの耐候性外部コネクターに加え、トランクには3つのコンセントを装備。また、ラゲッジスペースには、大型モニターや通信機器や引き出し式デスクなども備え、動く蓄電池として被災地における復旧活動を支援する。

一般家庭約4日分の電力を賄えるリーフのすごい能力!

災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ

力強くたくましい見た目にばかり目が行ってしまいがちだが、RE-LEAFはただのコンセプトカーと言い切れない実力を持っている。その一つが、ベースである日産 リーフの高い給電能力だ。

2019年1月に発表された日産 リーフe+は、62kWhのバッテリーを搭載し458km(WLTCモード)の航続距離を誇る。さらに、1日の一般家庭の使用電力を約12kWhとした場合、停電時には一般家庭の約4日間分に相当する電力を供給することが可能。これは、災害発生時、電力の復旧におおよそ24~48時間掛かることを考えると非常に頼もしい。

世の中のエネルギーモデルを変える日産の取り組み

日産はこれまで「ニッサンエナジー・シェア」という取り組みのもと、「車と家のV2H(Vehicle to Home)」「車とビルのV2B(Vehicle to Building)」「車と次世代送電網のV2G(Vehicle to Grid)」の各分野に置いて、国内外でさまざまな活動や実証実験に参加。分散型のエネルギーモデルを目指して世の中の電力需給バランスの安定を目指してきた。

日産が企業として考える日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」

また、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震や、2019年9月に起きた台風15号による千葉県内の大規模停電といった実際の災害現場にリーフを貸し出し、動く蓄電池として被災地を支援。これは、日産が企業として考える日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」という取り組みの一貫で、2020年9月時点で全国40以上の自治体と災害連携協定を締結。災害発生時には電力や輸送の支援をはじめ、CO2削減を目指す地域のSDGs(持続可能な開発目標)達成の助けとなる。

コンセプトにとどまらず「RE-LEAF」の実用化に期待

今回発表されたコンセプトカー RE-LEAFは、オーバーフェンダーや大径タイヤなど、その見た目はシンプルにカッコいい。しかし、ベースである日産リーフの機動力を兼ね備えた給電能力や、災害や地域貢献といった日産の取り組みがあるからこそ、まるで街にやってきたヒーローのような頼もしさとカッコ良さを感じられるのではないだろうか。

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