いま見たらかなりイケてるのに…。イマイチ売れなかったスバルの迷車3選
MōTA / 2020年10月15日 5時50分
販売のタイミングや性能がいまひとつで大ヒットにならなかった車はいくつもあります。今回はスバルの迷車と題し、もう少し手を加えれば大ヒットしていたかもしれない車種をご紹介。魅力的な車ですが惜しかったモデルを見ていきましょう。
コンパクトなキャンピングカー スバル ドミンゴアラジン
モデル中期となる1996年には、キャンピングカー仕様である「ドミンゴアラジン」が設定されました。ポップアップ式のルーフや小型シンク、さらにボディ左側にサイドオーニングなどを備えています。
なお、ドミンゴアラジンはすべて受注生産で販売され、販売台数はわずか282台と非常に希少なモデルです。
今すぐに発売されれば大ヒット間違いなし!
スバル ドミンゴアラジンは、開発費がない中で開発されたため、一世代前のメカニズムを搭載しています。特に直列3気筒エンジンは、低速トルクはあったものの、振動や作動音は大きめ。同時期に販売されていたサンバーやレックスといった軽自動車が、直列4気筒エンジンを搭載しているのに対し、やや設計の古さは否めませんでした。
ですが、軽自動車とほぼ同サイズのボディに、大人2人が就寝できるポップアップルーフは、車中泊やキャンプがブームとなっている令和の時代なら大ヒット間違い無し! と言えるのではないでしょうか。
スバル ドミンゴアラジンの中古車相場
■中古車相場:価格情報収集中
※中古車掲載台数および相場は、2020年10月8日時点のデータ
最初で最後のクラシカルなインプレッサ!カサブランカ
スポーティなイメージが強いインプレッサですが、1997年の東京モーターショーにて、クラシカルなデザインが与えられた「カサブランカ」を出品。翌1998年、5000台限定で販売されると反響が大きく、1999年からはカタログモデルに昇格します。
発想は良かったがやや中途半端でアンマッチなデザイン
カサブランカが発売された背景には、サンバーディアスクラシックやヴィヴィオビストロといったレトロ調のデザインを取り入れたモデルの大ヒットがあります。ですが、もともと現代的なスタイリングのスポーツワゴンであったインプレッサのボディには、とってつけたようなクラシカルなパーツは不釣り合い。
また、ベースとなるグレードが、1.5リッターエンジンを搭載する「C'z」であったことから、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとっては、わざわざ差額を払うほどの魅力はなかったのかもしれません。
ベースモデルとの差額は、10万円程度とリーズナブル。ですが、専用ボディパネルや内装をレトロ調の本格的な革張りにするなど、価格がもっと上がってでも徹底的に作り込めば、スバルが作ったカスタマイズカーとしてヒットしていたかもしれません。
スバル インプレッサ カサブランカの中古車相場
■中古車相場:29万円
※中古車掲載台数および相場は、2020年10月8日時点のデータ
こだわりチューニングが施された7シータートラヴィック
エンジンの排気量アップや専用サスペンションなど、バッジだけを入れ替えたOEMではないにもかかわらず、本家ザフィーラよりも安い価格で販売。トルクフルなエンジンと、欧州車のように引き締まった乗り味は一定の人気を獲得しました。
オペルの信頼低下がトラヴィックの販売不振にも影響
走行性能では一定の評価を得ていたものの、販売がイマイチ振るわなかったのには、既存のスバルユーザーには欧州車の癖が受け入れられなかったということが挙げられます。ほぼクリアに受信できないAMラジオや、ブレーキダストによるフロントホイールの汚れなど、当時販売を担当していた営業マンは、国産車との相違点を説明することに苦労していました。
また、当時の欧州車は国産車に比べ故障しやすい傾向があり、信頼性とリセールバリューの低さも販売の大きな足かせになっていたということもあります。
走行性能に定評のあったモデルであるだけに、目一杯走りに振ったSTIバージョンをリリースし、トラヴィック全体のイメージアップが図れていたら、走れる7シーターというポジションをいち早く獲得できたかもしれません。
スバル トラヴィックの中古車相場
■中古車相場:35.8万円~78.3万円
※中古車掲載台数および相場は、2020年10月8日時点のデータ
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