タイヤが破裂して操作不能に!? タイヤの空気圧チェック不足が招く危険性とは
MōTA / 2020年10月15日 6時50分
ドライバーの皆さんは定期的にタイヤの空気圧をチェックしていますか? 最後にやったのはいつだろう・・・そんなクルマでお出掛けの予定がある場合は要注意。 2019年度JAFロードサービス出動理由の2番目がタイヤのトラブルで、四輪の件数は38万6056件と非常に多いのです。今回は発生件数の多いタイヤトラブルの理由と危険性について説明していきましょう。
実はとても多いタイヤのトラブル
JAFによると、一般道路における四輪のタイヤトラブルによる出動が全体の約19%に対し、高速道路では全体の約39%で1位となり、一般道路と比べて高速道路での発生割合は2倍になるようです。主なタイヤトラブルは「パンク」と「バースト」
パンクはタイヤに釘などが刺さってそこから空気が抜けてしまうことを指します。釘などがトレッド(道路に接触する面)に刺さった程度であれば、修理キットで簡単に修理可能です。しかしバーストは「破裂」という意味で、タイヤが衝撃を受けるなどして破れたような状態を意味します。緩やかに空気が抜けていくパンクに比べ、突然制御不能になるバーストは大変危険であり、その場で修理もできずレッカー必須です。
高速道路で多いのが危険なバースト
高速道路ではバーストが多く見られるのが特徴です高速道路での連続走行はタイヤへの負荷が大きく、空気圧が低下しているとタイヤのたわみ(変形)が大きくなります。連続したタイヤのたわみによりタイヤが発熱し、最後にはバーストしてしまいます。この現象を「スタンディングウェーブ現象」といいますが、バーストにいたらなくてもタイヤの内側の接合部分等が剥離してしまう「セパレーション」を起こす危険性があります。
高速走行中にタイヤがバーストすると、ハンドルが利かなくなるなど非常に危険です。スピードレンジの高い高速道路では、タイヤバーストが原因で他車を巻き込む重大事故が起こった例も多くあります。
バーストを防ぐには?
パンクは道路上に落ちていた釘などが刺さってしまったなど、不可抗力の事が多いですが、道路の端に寄りすぎないことでパンクの確率を下げることはできます。道路の構造上、道路の端にはゴミや石だけでなくガラス片、釘や針などタイヤに刺さりやすいものがたまりやすいようです。そのため、道路の端を走らないだけでもリスクを避けることはできます。
そしてバーストもパンクと同じく不可抗力の場合もありますが、タイヤの溝があまりないのに走った、サイドウォールの傷に気が付かなかった、経年劣化によってタイヤにヒビが入っていたなど、メンテナンス不足が原因となることもありますが、バーストは空気圧不足が主な原因です。
定期的な空気圧チェックでバースト対策ができる
タイヤに問題がなくても、タイヤ内の空気は自然に抜けていきます。使用しているタイヤやホイール、季節によっても異なりますが、正常なタイヤであっても1ヶ月に10%ほど空気圧が下がるのが一般的です。2~3ヶ月も空気圧チェックを怠れば徐々に燃費が悪くなり、走行性能にも影響してくるでしょう。ちなみに夏と冬では気温による空気の体積が変わるため、夏に空気を入れて放置したタイヤは、冬になると空気圧が低くなります。気温が10℃下がると空気圧が10kPa下がるというタイヤメーカーのデータがあります。
少なくとも1カ月に1回は空気圧の点検や、亀裂や損傷がないかをチェックしましょう。また高速道路に乗る前にガソリンスタンドに立ち寄る人は多いでしょうから、その際に空気圧も一緒に見てもらうようにしましょう。
タイヤの空気圧は1000円~2000円で購入できるエアゲージを使えば自分でもチェックできますが、ガソリンスタンドに行けばたいていは無料で空気圧のチェックと補充ができます。自分で作業するのが面倒、という方は有人のガソリンスタンドに行けばガソリンを入れるついでに空気圧のチェックを依頼してください。
このようにバーストに関しては、こまめなタイヤチェックや定期的なタイヤ交換によって回避は可能です。
万が一にも備えて確認を
また、クルマにスペアタイヤが積んであるかどうか確認しておくことも大切です。スペアタイヤ搭載車であれば、スペアタイヤの空気圧も定期的に点検しましょう。非搭載車であれば、パンク修理キットの説明書に使用の際の注意点や修理剤の有効期限が記載されている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。せっかくのお出かけが台無しにならないように、定期的なタイヤ・スペアタイヤのチェックを心がけてくださいね。
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