モニターだらけの車内が超楽しい! ホンダeのデザインは“ツルピカ”がキモ
MōTA / 2020年10月22日 14時30分
かつてのNコロ風の懐かしいデザインで登場したホンダe。ホンダ初のピュアEVというコトもあり、注目度はバツグン。が、日本の販売台数が少ないせいもあり、即刻受注ストップと、なんともいえない状況ではあるが完成度は新時代のホンダを思わせる内容だとか。今回は内外装デザインを中心にご紹介! 注目の電子サイドミラーや未来過ぎるインパネなどを徹底深掘り! >>
ホンダ初のEVは即刻完売! 今後はどうなる……
ホンダは「2025年までに欧州で発売する4輪商品すべてを電動車両に置き換えることを目指す」と発表した。すでに欧州ではハイブリッド中心のラインナップに変わり始めているが、電動化の象徴となるのがホンダ初の量産EV「ホンダe」である。
2019年のジュネーブショーでプロトタイプが世界初公開済み、9月のフランクフルトショーで量産モデルのお披露目が行なわれているが、日本には約1年遅れでの発売だ。
しかし、わずか10日で発売予定台数に達してしまい、現在は注文を一時停止中……。ホンダ関係者は「予想以上の反響の高さに驚く一方、非常にご迷惑をおかけしているのも事実です」と。とはいえ、時期は未定だが注文再開は確実にあるワケで、この記事を見て予習をしておいていただきたい(笑)。
オラオラ顔からほのぼのフェイスに! 派生モデルもあるかも
エクステリアは切れ目でシャープなラインが特長の最新のホンダ車とは逆で、初代シビックやN360を彷彿させるようなボクシーでほのぼのしたデザインを採用。5ドアハッチバックでは珍しいサッシュレスドアや一枚物のガラスルーフを採用。 ホンダeのチーフエンジニアを務めた一瀬 智史氏はその理由を「ツルピカ(=無駄な突起を排除する)にしたかったから(笑)」と語るが、筆者はルーフ部分をソーラーパネルへの置き換えやキャンバストップ、さらにはオープンボディと言った派生モデルも視野に入れているのではないかと予想している。 ちなみにボディサイズは全長3895×全幅1750×全高1510mmとフィットより100mm短く、50mm幅広である。ちなみに数値だけ見ると「全幅が……」と言う人もいそうだが、ホンダeは全車電子ミラー装着のため全幅が最も外側にあるものの、フィットは1695+左右のミラー分が最外側となるので、むしろ実用上はホンダeのほうが上なのだ。車内はまるで家! ソファー風のイスも座り心地バツグン
インテリアはモダンリビングがコンセプト。インパネは左右いっぱいにレイアウトされる2画面の液晶パネル(さまざまなアプリで色々活用可能)とウッドパネルの組み合わせは、自宅のテーブル上にPCモニターを並べたかのような雰囲気だ。 シートはソファーのような風合いのファブリック素材を採用。リヤシートは「ソファーに継ぎ目はないですよね(一瀬)」と言うことであえての一体可倒式(左右シート間にアームレストの設定なし)。ルームランプも一般的なクルマ用ではなくダウンライト風のデザインやカップホルダーの引出し取っ手をベルト状にするなど、細部まで徹底したこだわりっぷりだ。品質/質感に関してもクラスレスで、まさに「新時代の小さな高級車」を体現している。
ちなみに居住性やラゲッジスペースは、フィットとは違い必要十分……と言ったイメージだ。ただ、個人的にはウィークポイントではなく、デザインを含めた空間設計と言う意味では、この適度なタイト感はむしろプラスに働いていると思った。画面だらけの車内は大人でも超楽しい
1.23インチのモニターを2枚並べた「ワイドスクリーンHonda CONNECTディスプレイ」は、ナビやオーディオを含めたさまざまな情報を表示できるが、左右の入れ替えや様々な機能の有無、ショートカットなどなど……スマホのように“オレ様仕様”にカスタマイズできるのも嬉しい。 乗る前は「情報過多に感じるかも?」と思ったが、実際に体感すると気にならず、むしろ積極的に活用してみたいと感じたくらい。走行中は機能が制限されるものの助手席からの操作もラクだし、充電中ののアソビ相手(何とデジタル水槽の中を泳ぐ魚に餌も与えることも可能)としても使えるのは、デジタル世代としては嬉しい/楽しい……のひと言だ。ただ、ホンダ独自のパーソナルアシスタントは使える機能と音声能力のレベルは改善が必要かな……と感じた。現状はオーディオ操作やナビの目的地の設定程度で、メルセデスのMBUXのようにエアコンの操作は未対応。
デジタルミラーの使い勝手も申し分ないゾ
全車標準装備のデジタルミラーは解像度の良さに加えて表示用モニターのレイアウトなどは、同じ機能を持つ他社のそれよりも使いやすい。恐らく、車両外に備わるカメラユニットが運転席から見えない位置に装着され、ミラーがあるはずの車外を見る……と言う空振りがしにくいのも影響しているだろう。【筆者:山本 シンヤ/撮影:池之平 昌信】
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