大ブームのSUV、広まったきっかけは「ハイラックスサーフ」だった!? SUVの起源を探ってみる
MōTA / 2020年10月25日 7時10分
様々なジャンルが存在する乗用車の中でも、近年特に人気があるのがSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)だ。格好良さと実用性を兼ね備えたSUV、その起源とは。SUVの歴史について振り返ってみよう。
SUVの歴史を改めて紐解いてみる
SUVカテゴリーの人気がスゴイ。2019年末から2020年に登場したニューモデルを振り返るだけでも、ダイハツ ロッキー/トヨタ ライズ、トヨタ RAV4 PHV、ハリアー、ヤリスクロス、日産 キックスと、大小のSUVが目白押し。日本へ新規導入された輸入車もSUVが主体になっている。そんなSUVの起源はどこにあるのだろう。SUVの歴史を紐解いてみた。
遊びの道具をごっそり積み込めるSUV
SUVとは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の略で、もともとはアメリカからやってきた言葉だ。意訳すれば「アウトドアレジャーなどの遊びに用いられるクルマ」といったニュアンスになる。日本でも昭和の終わりから平成初期にかけて「RV:Recreational Vehicle(レクリエーショナル・ビークル)」という名が普及したが、だいたい同じ意味あいと捉えていいだろう。 ただし日本のRVの場合、旧来のセダンやハッチバック、クーペ以外で遊びの用途に使えるもの全部、例えばステーションワゴン、背の高いスペースワゴン、多人数乗りの1BOXワゴン、そしてクロスカントリー4WDなどをザックリ「RV車」とひとくくりにしていた感がある。だから「車種のカテゴリー」という面では全く意味が変わってくる。SUVの起源はアメリカから
元祖SUV、その1台は「ハイラックスサーフ」だった!?
さてそんなSUVの起源は、1980年代のこと。ピックアップトラックの荷台にキャビンスペースを設けた成り立ちのクルマのことをSUVと呼んだ。代表格は、初代のトヨタ ハイラックスサーフだ。写真を見て「あーこれこれ! あったねー」と懐かしく思う方も多いだろう。アメリカではSUVも商用ライトトラック同様の優遇税制を受けられるメリットもあって、これが大ヒット。アメリカのビッグ3(当時)や日産など、ピックアップトラックを製造するメーカーが次々にニューモデルを投入し、市場はさらに活性化していく。
「JeepこそがSUVの起源」説も
トラック同様の屈強なはしご型フレーム構造を持つという意味では、ジープ ラングラーやトヨタ ランドクルーザーなどを代表格とするクロスカントリー4WDモデル(クロカン四駆)も、同様のSUVジャンルに含まれる。その歴史をさかのぼり、第二次世界大戦で活躍した軍用の小型四輪駆動車を基に戦後の民生モデルとして支持を集めた「ウィリス ジープ」と、1963年に豪華なワゴンボディと組み合わせ登場した「ジープ ワゴニア」こそがSUVの元祖だ、という考え方もある。
乗用車ベースのSUVが普及し、イッキにSUV市場が拡大
その後1990年代中盤には、乗用車同様のモノコックボディを持つクロスオーバーSUVも登場した。トヨタ RAV4やハリアー、ホンダ CR-Vの各初代モデルが、車体の軽さや燃費の良さ、乗りやすさ、そして何より新鮮でカッコいいスタイリングなどから、新たな需要を獲得していくことになる。トラックベースではないSUVの大ブームもアメリカから始まった
その乗用車ベースのSUVが真っ先に市場規模を拡大したのは、やはり発祥の地であるアメリカだった。もともと多品種なモデルの造り分けが得意だった日本の各メーカーがいち早く反応。また、ピックアップトラックを生産しておらず、初期のブームに参入できなかった欧州の各自動車メーカーも、ここから次々と導入を開始していく。特にプレミアムブランドのBMW X5やポルシェ カイエン、ボルボ XC90の各初代モデルが、同ジャンルにおける欧州車の先陣を切った。
ちなみにBMWでは、X5などをSUVではなく「SAV:Sports Activity Vehicle(スポーツ・アクティビティ・ビークル)」と呼び、独自性をアピールしている。
欧州市場から始まったコンパクトSUVブームは今も拡大中
その後、欧州の狭い街並みでも扱いやすいコンパクトSUVのカテゴリーも創造される。市場を開拓したのは、2010年に登場した日産 ジュークの初代モデルだった。その後の10年間で、日本をはじめ欧米などの各メーカーから次々とコンパクトSUVのニューモデルが誕生。2020年の今も市場を拡大中で、SUVの中でも今最もホットなカテゴリーとなっている。
[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トヨタ「新型ハイラックスサーフ!?」世界初公開! “カクカクデザイン”×斬新「パカッと外れるルーフ」採用! 新型「4ランナー TRD“サーフ”コンセプト」米で実車を披露
くるまのニュース / 2024年11月8日 17時10分
-
トヨタが超スゴい「新2ドアSUV」実車初公開! 現代版「ハイラックスサーフ」やん! “脱着ルーフ仕様”爆誕… 「市販化を!」望む声多し、米国で展示
くるまのニュース / 2024年11月7日 14時10分
-
マジ? トヨタがスゴい「現代版ハイラックスサーフ」初公開! 2ドア×斬新ルーフ仕様に驚き!? 未発売ベース車使った「TRD Surf」 数時間後に米国SEMAに登場
くるまのニュース / 2024年11月5日 12時10分
-
トヨタが新型「ハイラックスサーフ」世界初公開!? 初代をオマージュした「2ドア&オープン化」に熱視線! 米国で「4Runner TRD Surf」お披露目へ
くるまのニュース / 2024年11月2日 10時10分
-
トヨタが「新ハイラックスサーフ」世界初公開へ 現代に蘇った!? カクカクデザイン×ブルーボディ採用の斬新仕様! まもなく米国で「4Runner TRD Surf 」披露
くるまのニュース / 2024年11月1日 10時10分
ランキング
-
1男女9000人超が答えた「好きな四字熟語」ランキング発表! 3位「明鏡止水」2位「初志貫徹」…圧倒的1位は?
オトナンサー / 2024年11月26日 21時10分
-
2ダイソーで販売「グミ」に回収命令……「深くお詫び」 使用不認可の着色料を使用、5万7000袋を回収
ねとらぼ / 2024年11月26日 18時1分
-
3ひざ痛の元凶「軟骨のすり減り」は50歳から始まる 「関節の衰え」を補うために有効な筋トレ法
東洋経済オンライン / 2024年11月27日 7時0分
-
4「知らなかった!」常温保存は「虫害」の恐れに経験者続出→開封後の七味は冷蔵庫に メーカー「スパイス全般共通です」
まいどなニュース / 2024年11月27日 7時25分
-
5ついに出た。新一万円札が「37万円」に大化け!財布の中に眠っているかもしれない“レア紙幣”の正体は
オールアバウト / 2024年11月26日 21時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください