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新型ミライの価格判明! デキはレクサス以上の予感

MōTA / 2020年11月2日 7時0分

トヨタ 新型ミライ(MIRAI)

世界初の水素自動車として鳴り物入りで2014年にデビューしたトヨタ ミライ。その新型がいよいよベールを脱いだ。ハッキリいって初代モデルよりもずっとカッコいいうえ、世界で戦える走りの良さを追求しているという。さっそく、基本的なスペック&予想価格をご紹介しよう! >>

トヨタ 新型ミライ(MIRAI)

クルマそのものが超イイ! 先代のネガも全部払拭

FFからFRに変更というのは言葉で言えば簡単だが、非常に苦労したとという。0から開発を進め、水素タンクやスタック、バッテリーなどを配置するに至るまではトライアンドエラーの繰り返しであったという

フルモデルチェンジを果たした新型ミライの大きなトピックはカローラやプリウスなどと同じMCプラットフォームから、レクサスのフラッグシップであるLSと同じプラットフォームを採用している点だ。そのためFFからFRに変更となり、走りの良さを追求しているという。

初代MIRAIは「いち早く水素自動車を世に」という側面が強く、世界初の技術をふんだんに取り入れていたもののクルマとしての性能はイマイチであった。新型ミライは初代のネガを払拭すべく、プラットフォームから見直したというワケだ。

先代ミライから引き続き責任者としてミライを開発した田中 義和氏

先代ミライから引き続きチーフエンジニアを務めることとなった田中義和氏によれば「FCVだからミライを選んだのではなく、こんなクルマが欲しかった。それがミライだった」というテーマを掲げて開発を進めたという。

エコカーらしくない! 素直にカッコいい

新型ミライの3サイズは全高4975mm×全幅1885mm×全高1470mmと、プラットフォームを共有しているレクサス LS(全長5235mm×全幅1900mm×全高1460mm)と全長以外はほぼ同サイズだ

プラットフォームの変更に伴い、ボディサイズも全長+85mm、全幅+70mm、全高に至っては-65mmとワイド&ローデザインとし、これまでのミライの面影は“ほぼない”といても過言ではないほど、走りの良さを予感する仕上がりとなっている。

先代モデルは言葉を選ばずに敢えていうならば、ボテっとした見た目でカッコいいとは決して言えなかったが、車高を下げ、全幅を広げたことでいい意味でエコカーらしくないプロポーションを実現。実車を見た筆者は「素直にカッコいい」と思えるほどであった。

航続距離は驚異の850キロ! ロングドライブも楽勝に

もっとも気になるのがフル充填で一体どれくらい走れるのか? という点だ。先代モデルはカタログ値で約650kmであったが、新型ミライは約850kmと街中を走っている下手な内燃機関モデルよりもずっと長い航続距離を実現している。

東京〜大阪間を難なく行き来できるコトを目標に開発が勧められ、水素スタック(ガソリン車で言うところのガソリンタンク)を2本から3本にパワーアップすることで、掲げていた目標を達成しているという。

これからのVIPはミライに乗れ!

それぞれ専用開発の12.3インチ超ワイドディスプレイとフル液晶メーターを採用。サイドミラーは既存の鏡式だが、ルームミラーはデジタルルームミラーとなる

さらに注目は車内のデキのよさだ。近年レクサスやメルセデス・ベンツといったプレミアムブランドの多くが採用している12.3インチの超ワイドディスプレイを中央に配し、メーターもフル液晶タイプを採用するなどミライにふさわしい先進性と高級感を両立したデザインとなっているのだ。

後席用にUSBポートがふたつ、1500wのコンセントが備わる, エグゼクティブパッケージを選べば、ご覧の通りエアコンやオーディオ操作ができる

後席用にUSBポートがふたつ、1500wのコンセントが備わる, エグゼクティブパッケージを選べば、ご覧の通りエアコンやオーディオ操作ができる

先代ミライはモノグレード展開であったが、新型は全5グレード構成に。最上級グレードZ “エグゼクティブ パッケージ”に至っては、新たにショーファー仕様を設定。可倒式ヘッドレストやリヤシート間には専用のタッチ式コントロールパネルを設けるなど、各界のVIPが十二分に満足する内容となっっているのだ。

気になる価格だが、残念ながら正式発表はまだ先。ところが、開発担当者に直撃したところ、新型ミライのベースグレードは、先代モデル(741万円)と同程度の700万円台を目指しているとのこと。

プラットフォームがレクサスLSになっただけでなく、航続距離も大幅アップしているにも関わらずだ。

以上のことから、トヨタが新型ミライにかける並々ならぬ思いが伝わってくる。先代ミライは水素自動車という市場を開拓するという役目を任されていたが、新型は一歩先の存在として開発し、クラウンやセンチュリーに変わる新たな高級車として捉えているのだ。

走り&デザイン、さらには大幅レベルアップした車内などミライが市場にどのように受け入れられるか非常に楽しみだ。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

※編集部注記:初出時の文章に補足説明を加え修正いたしました(2020年11月2日)。

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