新型MIRAIの登場でFCVの未来はどうなる!?【みんなの声を聞いてみた】
MōTA / 2020年11月8日 14時30分
トヨタの燃料電池自動車(FCV)「MIRAI(ミライ)」が、2020年12月にフルモデルチェンジに先駆け、デザインやその仕様などを公開した。内外装のデザイン変更に走行性能の向上、航続距離の拡大など、初代モデルから大幅レベルアップを遂げた新型MIRAIは果たして、一般ユーザー、購入検討者にはどう捉えられているのか? ここではSNSで挙げられているみんなの声を紹介していく。
大幅レベルアップして、2代目MIRAIが間もなくデビュー
トヨタの燃料電池自動車(FCV)「MIRAI(ミライ)」は、初代モデルが2014年12月にデビューを果たした。水素を空気中の酸素と化学反応させることで自ら発電しモーターを駆動。排出するのは水だけという次世代型エコカーだ。そんなMIRAIが2020年末、いよいよフルモデルチェンジする予定だ。 新型MIRAIはレクサス LSが採用するTNGA GA-Lプラットフォームを新採用。ボディサイズは全長4975mm×全幅1885mm×全高1470mm、ホイールベース2920mmと、Lクラスセダンのサイズに拡大した。なお新型の水素タンクはセンタートンネルと後席下部にレイアウトされる。駆動方式はTNGA GA-Lプラットフォームの採用により、前輪駆動から後輪駆動に変更され乗り心地や剛性感が向上。静粛性にも配慮したことで、初代とは大きく変化を遂げている。さらにハンドリング性能も大幅に良くなったようだ。
インテリアは、非対称形のT字基調のデザインのインパネを採用。全体的にシンプルでありながら必要なモノが機能的にレイアウトされ、より高級感が演出されている。また、メタルパーツで区切りを入れ運転席側に心地好いタイト感を、助手席側には開放感をもたせている。フロントシートには、快適温熱シート+シートベンチレーションが備わり、シート表皮は上級グレードが本革、標準グレードが合成皮革になる。リアシートは、新型MIRAIでは初代と異なり3人がけ仕様に。センタートンネルが出っ張っているため、真ん中に大人が座るのは少々厳しいものの、初代より足もと空間はそれなりに広く、快適。
また、初代はモノグレード展開だったが、新型MIRAIは全5グレード構成に。最上級グレードZ “エグゼクティブ パッケージ”にでは、新たにショーファー仕様を設定している。
気になる新型MIRAIの航続可能距離は、FCスタックなどFCシステムを全面改良し約850kmと、初代の約650km(JC08モード)を上回る。SNS上でのみんなの声は?
そんな新型MIRAIだが、SNS上ではどのような意見が飛び交っているのか確認してみた。やはり圧倒的に多かったのは、「今のガソリンスタンドみたいにどこでも充填できる様じゃないと現実的じゃない」「性能自体は上がったが、水素ステーションが普及していないので現時点では買う意味がない」「肝心の水素ステーションが整備されないと売れない」といった、インフラの普及を求める声だ。「水素ステーションが近くにあれば、本当に欲しい」といった声もあり、FCV(燃料電池自動車)の本格普及に対し水素ステーションの拡充が継続して大きな課題となっている。
そんな中、「デザインはグッとかっこよくなった」「万人に受け入れやすい意匠にしたのは正解」「すっきりとしたラインで先代より大分良くなったと感じる」「スポーティーなクーペスタイルのセダンとしてはどの方向から見ても破綻なくカッコ良くまとめてあると思う」「ショーファー仕様も設定され、社用車としても使いやすくなりそう」と、純粋にクルマの完成度の高さを称える声も多く見受けられた。
FCVはどこまで普及できるか
東京モーターショー2019でMIRAIコンセプトが先行出展された際、開発責任者は「FCVだからではなく、デザインが気に入って買ってもらえるような魅力を持つ車にしたかった」という趣旨のコメントを出している。今回の市販モデルでデザインを褒めたたえるコメントが多く見られたのは、まさに狙い通りといっていいだろう。
まだまだ課題の多いFCVだが、新型MIRAIの登場により今後市場がどのように進化していくか気になるところ。初代プリウス登場以降、爆発的に普及したハイブリッド車のようにFCVもトヨタが旗振り役となれるのか。その一挙手一投足に期待が掛かる。
[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]
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