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ホンダ N-VANがアメリカンなキャンピングカーに大変身!? 本物感を演出するためのこだわりがハンパなかった

MōTA / 2021年2月26日 11時30分

ホンダ N-VANカスタム 3rd Place VAN

コロナ禍の影響でリアルイベントの開催が見送られることとなった東京オートサロン2021。そのためオンラインで発表されたものの、やはり実車を見たい! ということでホンダが出展する予定だったN-VANベースとしたカスタムカーの取材を敢行。今すぐ欲しい! と思える仕上がりなのはもちろん、アイディア満載の一台であったのだ。

ホンダ N-VANカスタム 3rd Place VAN

カフェに! 車中泊に。贅沢すぎるカスタム

東京オートサロン2021にホンダが出展予定であったモデルの中にN-VANをベースにしたクルマがある。その名も「N-VANカスタム 3rd Place VAN」だ。

このクルマのコンセプトはN-VANの室内空間を生かして、平日は移動式のカフェに、休日は車中泊もできるというモノで仕事と趣味をシームレスに繋げる空間である。これだけ聞いてもワクワクする内容なのだが、実際に見ても唸ってしまうほどのデキなのだった。

くたびれ感&本物のエアストリームを再現する気合いがハンパなかった

N-VANの持つ魅力はそのままに、ボディカラーやライトなどで違いを表現している。ちなみに元々の色はイエロー

車内に触れる前にエクステリアから見ていこう。

今回デザインを手がけたのはオートモービルセンター デザイン室プロダクトデザインスタジオでデザイナーを勤める佐藤 友哉氏と荒木 紀充氏の2名だ。

この二人にN-VANカスタム 3rd Place VANのこだわりポイントを直撃したのだが、驚くのがお二人とも超がつくほど若いということ。聞けば荒木氏は入社2年目で、今回初めてクルマ全体のデザインを任されたのだという。

全てのやすりでテストする本気っぷり

モチーフにしたのはエアストリームだ。ご覧の通り新品は、かなり鏡のようにピカピカしている

まずはこのクルマらしくない見た目だ。デザインを担当した2名に聞くと「イメージはエアストリーム。新品のエアストリームはほぼ鏡のピカピカボディなのだが、あえて今回は使用感を出し、日常の道具として気兼ねなく使える仕上がりを目指した」といいう。表現は悪いが、確かに使用感があり、すこしくたびれた印象だ。

じつはこの“くたびれ感”を表現するのにかなりの苦労をしたという。

聞けば、このクルマは全身ラッピングを施しており、元々のボディカラーはイエロー。その上にミラーシートのようなラッピングステッカーを貼り付けているのだ。

新品のエアストリームではなく、今回目指したのはあくまで使用感を表現したかった。そのため、あえてやすりで全身を磨いているのだ

そのままだと、新品のエアストリームのように鏡っぽい仕上がりになってしまう。そこで考えうる全てのやすりを試し、行き着いたのが1500番の決めの細かいやすりであったという。フロント、リア、さらにはサイド、もっといえば天井と全身にやすりをかけ、この使用感を表現しているのだ。

本物へのこだわりがスゴい! リベットはまさかのシールだった

触ればプニプニした触感なのだが、全てをボディ同色で揃えているのはお見事

加えて、注目はボディ全体に打たれたリベットだ。これを全身に打つことでホンモノのエアストリーム感を演出しているのだがラッピングという性質上、ほんとうにビスを打つワケにはいかない。

そこで立体シールなる、小学生の女の子がシール帳でコレクションするような、空気の入ったシールを全身に貼り付けているのだ。その数で全部で800〜1000個というから驚く。この使用感満載の仕上がりはやすりとリベットあってこそで、デザインを担当した二人に脱帽してしまう。

N-VANの特性生かしまくり! 超便利な車内を作るにはかなりの苦労が………

この手のクルマの場合、もっとも気になるのが車内だ。

商用1BOX「アクティバン」の次世代モデルとしてデビューしたN-VANは、その性格上シートアレンジはかなり豊富である。例えば助手席の前後シートを完全フルフラットにする、または全席をフルフラットにするといったアレンジが手軽にできるのだ。その特性を生かして平日はカフェに、そして休日は車中泊仕様と贅沢なカスタムが可能となったのだ。

パーツは全てホームセンターで調達! 気軽に真似できるのも嬉しい

左側全てをデスクが占めている。イメージとしてはカフェのカウンター,ラゲッジには小さめのデスクを設置。こちらはカフェのレジとして、あるいは事務作業を行うスペースとして想定

左側全てをデスクが占めている。イメージとしてはカフェのカウンター,ラゲッジには小さめのデスクを設置。こちらはカフェのレジとして、あるいは事務作業を行うスペースとして想定

注目したいのは車内全域を囲ったデスクだ。先の2名に聞くと全てホームセンターで購入できるパーツで作り上げており、全部で2万円程度で収まるというから驚く。

一見簡単に設計できそうなものだが、じつはこの机を作るのにもかなりの苦労があったとか。N-VANはご存知の通り軽自動車のため車内スペースは、いくら商用モデルといってもかなり限られる。そこにカフェ用の長いデスク、さらにはラゲッジルームに設置した小さな机とかなり緻密な計算が必要となったのだ。

すべての机をラゲッジルームに集約。タイヤハウスと干渉しないために、緻密な設計を繰り返したのだとか

もっといえば、この完璧なまでの車内空間を作るに当たってもうひとつのコンセプトが存在する。それは「片付けと設置が簡単であること。そして誰もが再現しやすい」という大きな目標があったのだ。だからこそホームセンターで購入できるパーツを使用しているワケだが、もっとも難しいのが設置と片付けの簡単さだ。

どんなクルマにもラゲッジにはタイヤハウスが存在する。加えて、軽自動車のN-VANであるゆえに、そのスペースはさらに狭まってしまう。そこで全ての机を折り畳み式とすることで、横幅のあまりないN-VANのラゲッジルームに全ての机パーツを収納することに成功している。

かなりこだわりと緻密な設計をされているN-VANカスタム 3rd Place VANだが、この机を簡単に作れる方法をホームページで公開しているのだ。先述の佐藤氏、荒木氏が設計した車内のデスクの設計図を無料で公開しているので、すこしでも気になった方はダウンロードして実際に作ってみるのもアリだ。

今回はカフェに、そして車中泊仕様にカスタムされていたが、N-VANのすごいのはバイクや自転車を積むトランポ、さらにはビジネスとさまざまなシーンで活躍してくれること。今回はあくまで一例で、自分好みのN-VANにカスタマイズしてみて欲しい。こんな軽自動車はN-VANしかない!

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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