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ホンダ 新型ヴェゼルはガチで買い! その理由はもっと使いやすくなった車内とコネクテッド機能にあり

MōTA / 2021年4月22日 12時30分

ホンダ 新 型ヴェゼル e:HEV X(イーエイチイーブイ)

世界的なSUVブームの立役者であるヴェゼルの新型モデルがいよいよデビューした。初代ヴェゼルが大ヒットとなった最大の理由は超広い車内、そして使い勝手バツグンのシートアレンジ、さらにはそのデザインにあった。新型ヴェゼルは先代モデルで好評だったそれらに加え、コネクテッド機能やハイブリッドシステムを強化するなど、これまたバカ売れしそうな内容なのだ。一体新型ヴェゼルはどんな仕上がりなのか!? これ素直に買いです。

ホンダ 新 型ヴェゼル e:HEV X(イーエイチイーブイ)

初代ヴェゼルはモデル末期でも超人気! 累計45万台発売の超ヒット作

2014年1月の初代デビューから7年と少したった2021年春、いよいよ2代目となるホンダ 新型ヴェゼルが登場した。

初代ヴェゼルは3代目フィットをベースに、クーペの艶、ミニバンの合理性、SUVの価値を融合した、国産クロスオーバーSUVの先駆けとなった1台だ。

その快進撃ぶりは周知の通りで2014年〜16年、そして2019年に国産SUV販売台数NO.1を記録。2020年までに累計販売台数約45万台を達成したホンダのドル箱の1台でもあったのだ。

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新型ヴェゼルの全幅がお見事。日本の道路事情にピッタリのサイズ

さて、新型については、これまで屋内での公開はあったものの、スペックは非開示。それがついに太陽の下に現れ、2021年4月22日をもって、フルスペックが公開されたのである。

屋外で初めて見る新型ヴェゼルは、屋内での佇まいよりはるかにスタイリッシュ!! 新型ヴェゼルのデザインに関しては、その評判がSNS上などで賛否両論いろいろとささやかれていた。

だが、そのエクステリアデザインはシンプルながら、欧州のプレミアムSUVに匹敵する存在感を放っていた。正直、どの角度から眺めても、カッコいい!! と思わずにいられない。

全体的に大きくなったものの全幅1800mm以下をキープ

初代ヴェゼルはメッキパーツを多用した押し出し感の強いフロントフェイスであった, 対して新型ヴェゼルはグリルをボディ同色とするなどシンプルなデザインに

初代ヴェゼルはメッキパーツを多用した押し出し感の強いフロントフェイスであった, 対して新型ヴェゼルはグリルをボディ同色とするなどシンプルなデザインに

例によって現行フィットをベースにした新型ヴェゼルのボディサイズについてまず説明すると、全長4330mm×全幅1790mm×全高1590mm、ホイールベース2610mm。

初代ヴェゼルと比較すると全長で35mm、全幅で20mm増しに。一転して、全高は15mm低くなったことになる。

とはいえ全幅が1800mm以内に収まっていることは、日本の道での使いやすさはそのままと考えていいだろう。今やコンパクトカーでもデザインの自由度、側方衝突対策もあって、全幅1800mm前後は当たり前の時代なのである。

ハイブリッドシステムの進化で燃費大幅アップ! 4WD性能も超本格派に

大きく変わったのは、まずは1.5リッターエンジンを基本としたハイブリッドモデルである。

先代は1モーターのi-DCDから、ホンダ最新の2モーターとなるe:HEVに進化(現行フィットe:HEVハイブリッドモデルと同じ)。

とくに初代ヴェゼルと異なるのはモーター出力だ。初代モデルが29・5ps、16・3kg-mだったのを、新型ヴェゼルは131ps、25・8kg-mへと大幅に増強。

ハイブリッド感、つまりモーター走行の強い走りが期待できることは間違いないだろう。なおWLTCモード表記になったモード燃費(WLTC総合)は、e:HEVのハイブリッドが25.0km/L。ガソリン車が17.0km/Lとなっている。

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4駆性能、とくにハイブリッドモデルの走破性が凄まじかった! 小回り性能も文句なし

クロスオーバーSUVとしてチェックが欠かせないAWD性能も向上した。

初代ヴェゼルのAWDモデルの後輪の駆動力と比べて、新型ヴェゼルは大幅にパワーアップ。強力なトルクで後ろから押し出されるようなイメージで、悪路で活躍間違いなしだ

ホンダ独自のリアルタイムAWDとe:HEVの組み合わせが用意されるのは当然。だがリア側にモーターを設置するハイブリッドのAWDモデルとは違い、ヴェゼルのAWDはホンダ独創のセンタータンクレイアウトの恩恵を受けている。そう後輪にプロペラシャフトを介して大トルクをダイレクトにつなぐ構造を新採用しているのだ。

アプローチアングル、デパーチャーアングルも具体的な数値は未発表ながら初代ヴェゼルから改善されているという。片輪が浮いた状態では、もう片方のタイヤがしっかり掻くため難なくこなしてくれたのが印象的

結果、AWD性能は格段にアップ(140km/hまで対応)。実際、仮設のモーグルや滑りやすい路面を再現したアトラクションで、その実力を垣間見ることができている。

最低地上高については、先代の2WDモデルは185mm、AWD170mmだったのに対して、新型は2WDが185〜195mm、AWDが170〜180mmとなっている。

16/18インチのタイヤサイズのうち、18インチタイヤ装着車で最低地上高にさらなる余裕がもたらされているのもポイントだ(先代は16/17インチ)。

なお小回り性、扱いやすさの指標のひとつとなる最小回転半径が5.3~5.5mなのは先代同様だ。

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ホンダ 新 型ヴェゼル e:HEV X(イーエイチイーブイ)

新型ヴェゼルの内装はとにかくイイ! しかもスマホがキーになる機能も

初代ヴェゼルは運転席にオフセットされたデザインであったが、新型ヴェゼルは水平基調に。デザインを担保しながら、乗員全員がモニター、そして前方の視認性向上を目指したという

インテリアに目を向けると、新型ヴェゼルらしさはさらに実感しやすい。

SUVにして乗用車感覚の乗降姿勢でスムーズに運転席に着座すれば、横一直線基調のインパネ、横方向へと乗員を包み込むようなデザイン。そして心地よいシートの座り心地もあって、すっきりとした全方向の視界、運転のしやすさを実感できる。しかし安心感の満ちた快適感極まる居心地が得られるではないか。

前後席の頭上のほとんどの面積がガラス張りになるパノラマルーフ装着車であれば、オープンカー的な室内の明るさ、解放感さえ味わえる。前席に至っては、正面を見ていても、空が見える爽快な視界が確保されているのだからゴキゲンである。

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コネクテッド機能が超豊富! ポイントはスマホキーと車内Wi-Fi

9インチホンダコネクトディスプレイには、さらにオプションとしてハイエンドスピーカーが備わる仕様もラインアップ

しかも、インパネセンターにある9インチ大型ホンダコネクトデイスプレー(メーカーオプション/ETC機器とセットで22万円/税込み)は、新世代コネクテッド技術が盛り込まれている。画面内のアプリをタブレットのように並べ替えることが可能だ。

その機能の充実ぶりも見事で、スマホがクルマのキーになるホンダ・デジタルキー、オンラインによる自動地図更新サービス(月/550円。通信料はホンダ持ち)などが用意される。

スマホに電波があることが前提だが、スマホでエアコンやドアのアンロックの遠隔操作などが行えるリモート操作、さらにはスマホやタブレットなどのデバイスを車内で快適に使用できる車内Wi-Fiは嬉しい装備だ。

ボタンひとつでオペレーターが対応してくれる緊急サポートセンター機能、ホンダ・アプリセンター、ホンダALSOK駆けつけサービスなどが利用できるのだ。

まさに時代の先端を行くコネクテッドカーと呼べる、常時”つながる”ヴェゼルに進化したというわけだ。

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積載性とシートアレンジの手軽さが凄まじかった! 後席の快適性も大幅向上

後席のフロアは完全フラット! 後席用のカップホルダーは左右のドアとアームレストに備わり、後席だけで4本収納が可能

後席に乗り移れば、新型ヴェゼルの広さ、快適性に感動である。

身長172cmの筆者がドライビングポジションを決めた背後に着座すれば、さすがに先代より全高を低めたため、やや空間が狭まっているものの(実測比較で-20mm程度/パノラマルーフ装着車は同等)、膝周り空間はなんと先代+35mmもの290mm!! ちなみにワンサイズ大きなSUVのCR-Vは280mmである。

AWDの後輪駆動用のプロペラシャフトが通っているにもかかわらず、ホンダ得意の魔法のパッケージング!? でほぼフラットなフロアもあって、足元は広々もいいところなのである。

後席エアコン吹き出し口の用意もあり、1年中、快適なドライブが後席でも堪能できるに違いない。

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開口部はわずかに高くなるも、積載性は大幅アップ

続いてラゲッジルームのチェックである。こうしたクロスオーバーSUVはアウトドア、キャンプ、SURF & SNOWスポーツなどでも大活躍してくれるオールラウンダーゆえ、その使い勝手の良し悪しはユーザーの満足度に大きく影響する。

結論から言えば、使いやすさは大幅に向上した。

先代ユーザーにしてみれば、ラゲッジの開口部地上高が筆者の実測で先代の約650mmから約690mmに高まっている点を残念がる人もいるはず。

だが、よーく見れば先代にあった開口部の約50mmの段差がなくなり、重い荷物の出し入れや大型犬などの乗降がより快適に行える、いわゆる掃き出しフロアになっているのである。

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数値よりも実際の積載性を重視! 車中泊も超余裕の広さ

また、センタータンクレイアウトを生かした自在のシートアレンジは健在で、後席にはチップアップ&ダイブダウン機能を採用。

ダイブダウンアレンジを施すと、身長172cmのボクが真っすぐに横になれるほど。車中泊も可能なフラットスペースが出現するのだからすごい。

容量の数値より実際の積載性を重視しているのも特筆すべき点で、スーツケースやゴルフバッグ、自転車の積載性もしっかりと考えられている。

付け加えれば、従来のハンズフリーパワーテールゲート機能に、新たに予約クローズ機能を追加。クルマから離れると、自動的にテールゲートが閉まる芸当も見せてくれるのだから便利である。

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新型ヴェゼルも売れること間違いなし! 乗り心地と静粛性がさらに改善

写真はベースグレードのe:HEV X。他のグレードとの違いはホイールにあり、Xのみ16インチとなる

まだ、試乗はできていない段階だが、公開された資料によれば、走行性能も飛躍的に向上していると推測できる。

ボディ周りやフロアはもちろん、ステアリング系の高剛性化、フロントサスペンションのフリクションを低減している。しかもバネレート低減、リヤサスペンションのダンパーストロークアップ、コンプライアンスブッシュの改良などによって、ダイナミクス性能の向上に成功している。

しかも先代ノーマルグレードの数少ないウィークポイント(欧州仕様の足回りを奢ったRSを除く)でもあった乗り心地の硬さが、大きく改善されていると期待できるのだ。

さらにノイズと振動の低減を追求したというNV性能の向上にも注目だ。

EVモードからエンジン始動時の音圧変化の低減、エンジンルームと室内の間にあるダッシュロアーパネルの肉厚アップ、ボディのスプレーフォームによる充填剤の進化。防音材の最適配置、さらには路面の切り替わりによる低周波ロードノイズの低減策など、徹底した静粛性向上に力が注がれている。

乗り心地の向上とともに、このクラスのクロスオーバーSUVをリードする快適性が確保されていると考えていいだろう。

11コの充実先進装備! 進化が嬉しい点と要改善ポイントとは!?

最後に先進運転支援システム=ホンダセンシング(11種類)の進化についても説明したい。

新型ヴェゼルには、最新鋭の広角カメラと高速画像処理チップを新採用。検知機能が向上し、アダプティブクルーズコントロール(以下ACC)の作動性能もレベルアップしているはずだ。

唯一のネガはパーキングブレーキの操作。作動させるには操作は必要

新型ヴェゼルのパーキングブレーキは全車電気式を採用。設置位置はシフト近くで、運転しながらでも使いやすい位置にある

ただし、新型ヴェゼルに期待していた、ある機能については、良否が分かれた。

まずはACCの渋滞時停止保持機能にも不可欠な電子パーキングブレーキについて。現状、ホンダの電子パーキングブレーキは、発進時は自動で解除されるものの、電子パーキングブレーキをかける際はスイッチを操作(押す、引くの2種類があるからやっかい)しなければならなかった。

が、他車ではシフターをPレンジに入れることで、自動で電子パーキングブレーキがかかるのが一般的である。

新型ヴェゼルではその面倒が改善されたかと期待していたものの、そのままであった(停車時、Pレンジに入れればクルマは動かないので、あえて作動させなくてもよい、という理由のようだ……)。

エンジンオフでも設定をキープ! オートブレーキホールドの使い勝手がさらに向上

一方、信号待ちやスーパーマーケットなどの駐車場ゲートで超便利かつ快適に使える、ブレーキペダルから足を放しても停止保持されるオートブレーキホールド機能についてだ。例えば最先端機能満載のホンダeでも、エンジン(ホンダeの場合は電源オフ)を切るとリセットされ、次に走り出す際は、オートブレーキホールドのスイッチを再度、ONにセットする面倒があったのだ。

だが、新型ヴェゼルでは、オートブレーキホールド機能がエンジンオフ以降も引き継がれるようになっていたのである。個人的にオートブレーキホールド機能の有難みを毎日のように強く実感している身としては、細かすぎる改良点とはいえ、ホンダ初の快挙!? と歓迎したいところである。

ネガはほぼなし! 新型ヴェゼルもバカ売れ必至

フルスペックが公開された新型ヴェゼルだが、こうして試乗前の紹介記事を書いているだけで、走りを含めた期待は一段と大きく膨らむ。

さて、新型ヴェゼルはどんな走りを見せて、我々を驚かしてくれるのだろうか。そして空前のSUVブームの中、国産SUV販売台数NO.1の座に返り咲くことができるのか。試乗できる日を心待ちにしたい。

【筆者:青山 尚暉/撮影:茂呂 幸正】

新型ヴェゼル注目のコネクテッド機能、内外装解説の動画はコチラ

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