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ファミリー層注目! 三菱 新型エクリプスクロス vs ホンダ 新型ヴェゼル どっちが買い!?【ファミリー向け最新コンパクトSUV対決! 】

MōTA / 2021年4月24日 19時0分

三菱 エクリプスクロス 1.5リッターターボ(ガソリン) [2020年12月4日発売/マイナーチェンジモデル] vs ホンダ 新型ヴェゼル[2021年4月22日フルモデルチェンジ(2代目)]

2021年4月22日(木)、ホンダから新型ヴェゼルが発表された。コンパクトSUVジャンルを開拓したヴェゼル初のフルモデルチェンジとあって大きな話題を呼んでいる。そんな新型ヴェゼルには多くのライバル車が存在するが、今回は価格帯の近い三菱の新型エクリプスクロス(1.5ターボ)を比較! エクリプスクロスもまた2020年12月4日に大規模なマイナーチェンジを実施し、デザインなど大きな刷新が行われている。最新のコンパクトSUV対決、果たしてどちらが買いなのか!?

三菱 エクリプスクロス 1.5リッターターボ(ガソリン) [2020年12月4日発売/マイナーチェンジモデル] vs ホンダ 新型ヴェゼル[2021年4月22日フルモデルチェンジ(2代目)]

価格も室内の広さも互角の勝負!「ホンダ 新型ヴェゼル」と「三菱 新型エクリプスクロス」

ホンダ 新型ヴェゼル

2021年4月23日に「ホンダ ヴェゼル」がフルモデルチェンジを行った。新型ヴェゼルは全長が4330mm、全幅も1790mmに収まるコンパクトなSUVで、先代型と同じく燃料タンクを前席の下に搭載したから、後席と荷室が広い。

この特徴を考慮して、2020年12月4日に大規模なマイナーチェンジを実施した「三菱 エクリプスクロス」の1.5リッターターボと比べてみたい。エクリプスクロスの全長は4545mm、全幅は1805mmで、ヴェゼルに比べやや大きい。

全長が4m少々のライバル車としては、ひとまわり小柄な「トヨタ ヤリスクロス」(全長4180mm)や「日産 キックス」(全長4290mm)などのコンパクトSUVも挙げられるが、両車ともにコンパクトな分、ヴェゼルに比べて後席はやや狭い。

全長が長いエクリプスクロスはそれだけ後席空間にも余裕がある。ファミリーカーとしての使い勝手も勝っている。

三菱 新型エクリプスクロス 1.5ターボ G

まず新型ヴェゼルと新型エクリプスクロスの価格を比べると、ヴェゼルの主力グレードは、ハイブリッドの「e:HEV Z」になる。価格はFF(前輪駆動・2WD)が289万8500円、4WDは311万8500円だ(価格は消費税込み、以下同)。

この価格帯に見合うエクリプスクロスは、ターボエンジンを搭載した主力グレードの「G」で、価格はFF・2WDが286万7700円、4WDは308万7700円になる。ヴェゼル e:HEV Zとエクリプスクロス Gは、ほぼ同じ価格に設定されている。

燃費に勝る新型ヴェゼル e:HEVと、走りの爽快さで勝る新型エクリプスクロス 1.5ターボ

新型ヴェゼルはハイブリッド「e:HEV」の滑らかな加速と低燃費性能が大きな特徴

ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」

新型ヴェゼルのメリットは、ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」の搭載だ。

直列4気筒1.5リッターエンジンは主に発電機を作動させ、発電された電気を使ってモーターを駆動する。従って加減速の感覚は電気自動車に近い。アクセル操作に対して機敏に反応して、加速も滑らかだ。

そしてカタログ燃費は、新型ヴェゼル e:HEV Zの2WDが24.8km/L、4WDは22km/Lと低燃費な数値である(共にWLTCモード燃費)。

新型エクリプスクロスの1.5ターボは2.4リッターノンターボ車並みの高性能を街乗りでも享受できる

新型エクリプスクロスの直列4気筒1.5リッターターボエンジン

対する三菱の新型エクリプスクロス Gは、直列4気筒1.5リッターエンジンにターボを装着した。

カタログ燃費は、2WDが13.4km/L、4WDは12.4km/Lだ(WLTCモード燃費)。

1.5リッターターボエンジンの最高出力は150馬力(5500回転)、最大トルクは24.5kg-m(2000~3500回転)に達する。最大トルクは2.4リッターのノーマル(ノンターボ)エンジンと同等の実力で、しかも街乗りなど実用回転域で発揮されるからさらに運転しやすい。

この1.5リッターターボエンジンのパワフルな走りは、三菱 新型エクリプスクロスの大きな特徴だ。

クルマ好きもうならせる! 一体感ある走りを楽しめるのが新型エクリプスクロスの美点

写真は新型エクリプスクロスPHEV

また三菱 新型エクリプスクロスは、操舵に対する反応の仕方も適度に機敏でスポーティに感じられる。峠道を走っても旋回軌跡を拡大させにくく、操舵角に応じて確実に曲がるから運転しやすくて楽しい。

エクリプスクロスの運転感覚には、スポーティなクーペやセダンなど、低重心の車種とは違うSUV特有の楽しさがある。全高は1685mmだから、クーペやセダンに比べると200mm以上高く、カーブを曲がる時には物理的にどうしてもボディの傾き方も拡大しやすい。

ただしこの少し大きめの挙動変化が、新型エクリプスクロスでは滑らかに進む。そのためにドライバーがクルマを操る実感は、クーペやセダンよりもむしろ強まる。

もちろん、サーキットでタイムを測るような走り方をするなら、かつての三菱 ランサーエボリューション(ランエボ)シリーズのように低重心のスポーツモデルが有利だが、市販車で大切なのはタイム計測のような速さではない。車両との一体感や運転の楽しさだ。新型エクリプスクロスはこの点を入念に煮詰めた。

特にエクリプスクロスの4WDでは、前後輪の駆動力配分を走行状態に応じて積極的に変化させる。またアクセルペダルを踏みながらカーブを曲がる時でも、必要に応じて内側のホイールにブレーキを作動させ、車両の進行方向を内側に向けて曲がりやすさを助ける制御も行う。

このようにエクリプスクロスは、総じてクルマ好きに適した運転感覚に仕上げた。

居心地の良さを重視する新型ヴェゼルと、スポーティさを前面に推す新型エクリプスクロス

荷室の広さは両車とも合格! ただし使い勝手は新型ヴェゼルの良さが有利

新型ヴェゼルのハンズフリーテールゲートは予約クローズ機能付

車内の広さは、新型ヴェゼル、新型エクリプスクロスともに同程度だが、荷室の使い勝手はヴェゼルが上まわる。前述の通り燃料タンクを前席の下に設置したから、後席の座面を持ち上げて、車内の中央に背の高い荷物を積むことも可能だ。ただし荷室の面積自体はエクリプスクロスも十分に広い。

ホンダと三菱の各販売店に出かけた時は、新型ヴェゼルと新型エクリプスクロスの試乗車でそれぞれ使い勝手を確認すると良いだろう。

両車ともにリヤゲートを寝かせたので、ヒンジが前寄りに装着され、ミニバンなどに比べると狭い場所でも開閉しやすい。縦列駐車をしているような時でも、荷物を出し入れできるのは大きな利点だ。

居住性の高さは共通だが、質感を重視した新型ヴェゼルとスポーティな雰囲気を重視した新型エクリプスクロスで、キャラクターは大きく異なる

スポーティなムードが漂う三菱 新型エクリプスクロスの内装

また両車を比べると、内装の雰囲気やシートの座り心地にも違いがある。

ホンダ 新型ヴェゼルは質感を重視した印象。対する三菱 新型エクリプスクロスは、各部をスポーティに仕上げた。先に述べた運転感覚と同様の特徴が、内装にも当てはまる。

新型ヴェゼル、新型エクリプスクロスともに前後席の居住性が快適な点は共通する。また荷物も積みやすく、ファミリーカーとして使いやすい。売れ筋グレードの価格も同程度だ。

その上で車種のコンセプトと性格は明確に異なる。実際に販売店で両車を乗り比べて判断したい。

新型ヴェゼルは早くも納期待ちが発生! 車検切れ間近な乗換えユーザーは注意せよ!

納期を待ってでも買うか、それともこの夏に間に合うクルマですぐに楽しむか!

なお販売会社によると、ヴェゼルは7年ぶりのフルモデルチェンジということもあり、既に納期待ちが発生している。

2021年4月下旬に契約した場合、新型ヴェゼル e:HEV Zなどは納車が9月頃になる。最上級のヴェゼル e:HEV PLaYは、パノラマルーフなどの専用装備も採用し生産量に限りがあるようで、納期は2022年2月以降と、早くも半年以上の納期待ちとなっているようだ。

いっぽう三菱 新型エクリプスクロスの納期はおよそ2か月前後だから、平常通りの納期になる。

[筆者:渡辺 陽一郎]

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