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いすゞ ビークロスが今見ても超絶カッコいい! コンセプトカーの姿のまま発売された異色のSUV

MōTA / 2021年4月27日 20時0分

いすゞ ヴィークロス(VehiCROSS)

ちょっと浮世離れした近未来的なスタイリングという、コンセプトカーほぼそのままの姿で市販化された車がある。1993年にいすゞが発表したコンセプトカー「ヴィークロス(VehiCROSS)」をもとに誕生した「いすゞ ビークロス」(1997年)だ。 曲線を多用した柔らかなデザインでありながら、不思議と速さや強さといったたくましい印象の併せ持つ、クロスオーバーSUVの先駆者的コンセプトカーのいすゞ ヴィークロスの全貌を写真とともに紹介する。

いすゞ ヴィークロス(VehiCROSS)

93年当時はまだ珍しかったクロスオーバーSUVを体現した先駆者

いすゞ ヴィークロス(VehiCROSS)は1993年に東京モーターショーで発表され、近未来的でスポーティなデザインが来場者の注目を集めた。

また、クロスオーバーSUVという、当時ではまだ珍しかったコンセプトを体現したスペシャルティSUVというジャンルだったことも異彩を放っていた理由だ。

当時SUVと言えば、クロスカントリー色の濃いオフロードを意識したモデルが多数だったことを考えると、かなり目立つ存在だったと言える。

コンセプトは「ワイルド&フレンドリー」

外観をパッと見た瞬間は、逞しく力強いイメージがまず伝わってくる。一方で曲線を多用し、街なかでも浮かない柔らかいデザインとなっており、クロスオーバーSUV(街乗りと悪路を考慮したSUV)というコンセプトがはっきりと分かるデザインだ。

「ワイルド&フレンドリー」というコンセプトの通り、高速走行性、悪路走破性といった機能に影響する部分のデザインは、硬派でスパルタンな機能美を追求。丸みを帯びてどこか愛らしいフロントマスクなど、機能に影響しない部分は親しみやすさを意識したデザインとなっている。

高速走行性と悪路走破性を兼ね備えた性能

フレームやボディはカーボンファイバーとアルミニウムを組み合わせ、軽量化と剛性の両立を図り、高速でも悪路でも走破可能な車体構造だった。

また、足回りにはダブルウィッシュボーンを採用し、左右車輪の間隔を超ワイドトレッド設計にするこで、さらなる安定性を獲得している。

コンセプトカー“ほぼ”そのままの姿で市販されたビークロス

市販化されたいすゞ ビークロス

ヴィークロスは、発表から4年後となる1997年に「ビークロス」として発売された。

ボディ構造や内装など実用的な部分は、残念ながら現実的な形に変更されたものの、外観などは、コンセプトカーほぼそのままのスタイリングで市販化となった珍しい車だ。

人気を博していた四輪駆動車「いすゞ ビッグホーン」と同型の3.2L V型6気筒ガソリンエンジンを搭載。コンパクトなボディには十分すぎるほどのパワーで、スポーティな走りを実現するクロスオーバーSUVであった。

室内はレカロ製セミバケットシート、エアバック内蔵のMOMO製レザーステアリングなど豪華な装備が満載。また、当時としては珍しくバックカメラを標準で装着していた。

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