[新型ヴェゼルとヤリスクロス荷室比較]荷室は割り切った!? コンパクトながらも多数の工夫でヴェゼル・ヤリスクロスとも使い勝手は良好
MōTA / 2021年4月29日 11時0分
SUVのライバル車「ホンダ 新型ヴェゼル」と「トヨタ ヤリスクロス」は、全長4.2メートルから4.3メートル前後のコンパクトなボディが特徴だが、室内空間は十分な広さを確保している。 では、荷室はどうだろう。アウトドアレジャーなどにも活躍出来る使いやすさや容量は確保できているだろうか。 今回は人気コンパクトSUVのライバル2台を荷室の使い勝手の面で比較してみると……これが2台とも思った以上の工夫が凝らされていたのだ!
コンパクトに見える新型ヴェゼルとヤリスクロスだが、荷室空間は意外と広かった!?
TOP画像にホンダ 新型ヴェゼルとトヨタ 新型ヤリスクロスの2台のサイドビューを並べてみた。ざっくりに言って後輪の軸から後ろが荷室空間だとイメージすると、2台とも決して広くはなさそうなイメージだ。
特に新型ヴェゼルの外観デザインはクーペ風の流麗なフォルムに変身し、リアゲートは先代に比べ寝かせられている。さて、実際の荷室はどうなのだろうか。これがそれぞれ工夫が加えられ、見た目以上に実用的な空間だったのだ。
2台の写真とともに、ホンダ 新型ヴェゼルとトヨタ 新型ヤリスクロスの荷室について比べてみよう。
数値よりも実用性! 新型ヴェゼルの荷室はゴルフバッグから自転車まで、リアルに積める使い勝手を重視
ホンダ 新型ヴェゼルは、先代ヴェゼルとボディサイズを変えずに後席の足元空間を35mm拡大するなど、パッケージング全体の見直しが図られた。荷室空間自体は拡げられていないが、ユーザーが載せるであろうさまざまな荷物を想定し検証。段差をなくし積み下ろしのしやすい実用的な荷室に仕上げた。
ホンダ 新型ヴェゼル最大の見どころは、先代から受け継がれた後席チップダウン&ダイブダウン機構による、使い勝手バツグンなアレンジ性能が挙げられる。これは初代フィット以来、ホンダのコンパクトカー・軽に採用される独自のセンタータンクレイアウトのおかげ。通常は後席後ろの床下に置かれる燃料タンクを前席床下へ移動したことで後席足元や荷室を拡大することが出来た。
また多機能なだけでなく、操作が簡単なのも嬉しいところ。日常的に使えてこその機能だけに、手軽さは重要なポイントだ。写真の通り、様々な荷物を自在に積むことが出来る。
またテールゲートは、スマートキーを携帯していれば足をかざすだけで開閉が出来る「ハンズフリーアクセスパワーテールゲート」を設定。新型ヴェゼルでは予約クローズ機能も新たに追加し、クルマから離れると自動でテールゲートを閉めることが可能となった。ヤリスクロスの使い勝手を格段に上げる便利アイテム! 変幻自在な「デッキボード」に注目!
新型ヤリスクロスの全長×全幅×全高は4180mm×1765mm×1590mm、ホイールベース(前後車軸間の長さ)は2560mmだ。新型ヴェゼルのサイズは4330mm×1790mm×1590mm、ホイールベースは2610mmに対し、ひと回り小さなボディサイズとなり、荷室の空間についても不利な条件となる。ただし、旧型ヴェゼル同等の390リットルの荷室容量を確保するなど、荷室空間は十分に取られている。
ヤリスクロスの荷室空間で最大の見どころは、6:4分割タイプのアジャスタブルデッキボードだろう。デッキボードは左右それぞれ上下2段にアレンジ可能。上段にすると後席を倒した際にフルフラットな荷室空間を生み出せる。いっぽう下段にすると、後席を使ったまま大きな荷物を縦に積んだりすることも出来るようになる。全長が短いだけに、天地方向で出来るだけ空間を稼ぐ工夫がなされている訳だ。
こちらも新型ヴェゼル同様に、スマートキーを携帯したままリアバンパー下に足を出し入れするだけで、バックドアの自動開閉が可能なハンズフリーパワーバックドアを設定する。ただし新型ヴェゼルのような予約クローズ機能は備わっていない。新型ヴェゼルとヤリスクロスをディーラーでチェックする際には荷室の確認もお忘れなく!
コンパクトな外観からはなかなかわからない、新型ヴェゼルとヤリスクロスの荷室やシートアレンジについてご紹介してきた。ライバルのコンパクトSUVは、2台ともユーザーの使い勝手向上のために様々なアイデアを用いて工夫を凝らしていたことがわかる。週末に新型ヴェゼルとヤリスクロスの実車をホンダとトヨタの各新車販売ディーラーでチェックする際には、荷室アレンジの数々と使い勝手についてもしっかりと試してほしい。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル]
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