2021年GWは都市部近郊で渋滞発生か!? 2020年・2019年の過去実績から5月連休の渋滞を予測する!
MōTA / 2021年5月1日 7時0分
2021年5月、コロナ禍の中で迎える2回目のゴールデンウィーク(GW)がやってきた。混雑が予想されるGWや年末年始、お盆休みなどは例年通りなら事前に渋滞予測が出されてきたが、今年2021年の渋滞予測情報は皆無! 予測する方法はないのだろうか。 同じコロナ禍の中で外出自粛を迫られていた2020年5月の全国における高速道路の渋滞状況をもとに、2021年の動向を予測してみることにした。果たして今回のゴールデンウィークはどんな動きを見せるのか!?
今年2021年のゴールデンウィークはなぜ渋滞予測を出さない?
例年、ゴールデンウィーク(GW)やお盆、年末年始など渋滞が予想されるときには、事前に渋滞予測が出されてきた。
しかしコロナ禍の2021年においては「新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、昨今の交通状況が大きく変動しており、渋滞予測情報の提供を休止しております。」(NEXCO中日本ホームページより)とのことで、おなじみの渋滞予測が出ていない。また「2021年GW期間(4月29日~5月9日)」は休日割引の適用もない。
来年のGWこそは……と願っていたけれど、2021年のGWも外出は自粛へ
昨年2020年の今頃は、「今年のGWはガマン!また来年!」と多くの人が思っていたはずだが、結局今年も多くの人々が外出自粛を強いられている状況だ。外出自粛ということはわかるが、クルマに乗って家族でドライブする程度なら何の問題もなさそうではある。
クルマの中から外の景色を見るだけでも、大分ストレスが緩和されると思うのだが……
ちなみに、昨年2020年のGW期間は全国13都道府県を「特定警戒都道府県」に定めて緊急事態宣言が発出されていた。
そんな昨年のGW期間、全国の高速道路では、どれくらいの交通量減少があったのだろうか?
2020年ゴールデンウィーク、高速道路の交通量は全国平均で「8割減」だった!
昨年2020年4月25日~5月6日までの期間、前年の2019年に比べて各地の高速道路では大幅に交通量が減少した。実際の数字は以下の通り。
1.NEXCO3社(東日本高速道路・中日本高速道路・西日本高速道路)+本州四国連絡高速道路(本四)
(全国40か所に設置されたトラフィックカウンターなどによる断面交通量などから算出)
・全車 30%
・小型車 21%
・大型車 86%
2.都市高速
<首都高>
・全車 60%
・小型車 54%
・大型車 89%
<阪神高速>
・全車 58%
・小型車 51%
・大型車 94%
[※小型車:乗用車・小型貨物/大型車:バス・普通貨物]
大型車に関して言えばそれほど大きな減少にはなっていないが、小型車は都市高速では約半分。NEXCO3社+本四、つまり全国の高速道路における小型車は2019年のGWに比べてわずか2割と、非常に少ない交通量だったのである。
2020年GW、全国の高速道路で走る小型車は2019年同時期に比べわずか2割の交通量だった!
昨年のGWは緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大された直後で、全国13都道府県が「特定警戒都道府県」に定められて特に重点的な対策が行われていた時期だったのでここまで大幅に減少したと思われる。とくに少なかったのは小型車。新潟県E8北陸道「朝日~親不知」区間で、2019年GWが24400台のところ、2020年は2300台と前年比9%にまで減少した。
その次に少なかったのがE17関越道「湯沢~塩沢石打」区間で、同じく25400台が2900台と同じく11%となっている。
逆に、もっとも減少度合いが少なかった(とはいっても約6割も減少しているが)区間は、東京湾アクアラインで50400台→21200台と前年比42%だ。
今年2021年はどう変化するのだろうか?
先週末の4月24日(土曜日)と25日(日曜日)の交通量速報をチェックしてみた。
まさか!? 2021年4月24日(土)のアクアラインは2019年より混んでいた!
今年2021年のゴールデンウィークは、昨年の13都道府県よりは少ないものの、京都・大阪・兵庫・東京の4府県に緊急事態宣言が発出され、埼玉・千葉・神奈川・愛知の4県がまん延防止等重点措置の実施区域に指定されている。今年の高速道路渋滞はどうなるのだろうか?
緊急事態宣言直前の週末、2021年4月24日(土)の交通量がいつもよりも多かった!
まずは先週末の2021年4月24日(土)と25日(日)の交通量(速報)が出ていたので確認してみたい。
25日は緊急事態宣言が出される日。前日の24日は関東近郊はお天気も良く、「緊急事態宣言前の最後の休日」ということで多くの人が外出していた。そして高速道路を利用した台数で見てみると、その結果は明らかな数字の増加になって表れていた。
まずは、2019年に比べて100%以上(つまり2019年の交通量よりも多い)の区間は以下の通り。
1位 122% 東京湾アクアライン(浮島JCT~海ほたる)
2位 118% 館山自動車道(市原~姉崎袖ケ浦)
3位 110% 東京外環自動車道(三郷中央~三郷南)
4位 109% 東関東道(大栄~佐原香取)
5位 107% 京葉道(京葉市川~原木)
6位 103% 第三京浜道路(都筑 ~ 港北)
6位 103% 東京外環自動車道(川口東 ~ 草加)
全体的に大都市近郊、千葉や埼玉に100%以上が集中しているのがわかる。
緊急事態宣言発出当日の25日は大きな渋滞は発生せず
いっぽう、緊急事態宣言発出当日の25日は100%以上となった区間はゼロ。自粛した人が多かったようだ。
ちなみに、25日の交通量でもっとも多いのが2019年比90%となった「京葉道(京葉市川~原木)」区間である。24日には122%と圧倒的1位になった東京湾アクアラインも25日は78%にまで減少している。
とはいっても4月25日でさえも、首都圏の高速道路においては、激減した2020年に比べると大幅に交通量は増加している。アクアラインも2020年4月26日(日)は2019年GW平均の39%だったのが2021年は78%だから、昨年の2倍に増加していることになる。
2021年5月GWは近場の行楽地が昨年以上に混みあう可能性大!
ということで、5月1日(土)から本格的に始まる2021年のGW期間中においては、多いところでは昨年の交通量の2倍は必至。特に大都市近郊は要注意だ。
「昨年はガラガラだったから今年も空いているだろう」とは思わない方が良いのかもしれない。
2021GWの東京湾アクアライン、5月1日(土)~3日(月)と9日(日)の渋滞に要注意!
なお、この時期多くの人が東京湾アクアラインを使って訪れるであろう千葉県木更津近辺の「潮干狩り」に関しての情報をお伝えしておこう。浜辺のレジャーということで、潮干狩り場はコロナ禍においても営業されている。
2021年GW期間の潮干狩りは5月1(土)~3日(月)と9日(日)がベスト(それ以外の日は潮の状況で潮干狩りができない)。つまりこの日程はアクアラインはかなりの混雑が予想される。
時間をずらして出かけるか、今年はガマンするか…。特に東京湾アクアラインはどの週末においても夕方以降の渋滞がひどい。潮干狩りやキャンプで疲れた体の運転は、居眠りを引き起こす危険もある。事故のないよう、密にならぬよう、時間と空間をゆったりもってGWを楽しんでほしい。
[筆者:加藤 久美子]
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