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「乗ると良いクルマ」ホンダ フィット、もっと売れても良いのになぜ売れない? ユーザーは何を求めているのか?【みんなの声を聞いてみた】

MōTA / 2021年5月22日 15時0分

ホンダ 新型フィット(4代目) FIT HOME(ホーム)[1.3L]

2020年2月より4代目となる現行モデルの発売がスタートしたホンダ フィット。発売から1年以上が経過したが、その売れ行きはあまり芳しくない。同時期に発売されたライバル・トヨタ ヤリスや後発の日産 ノートに後れを取るフィットだが、その差は何なのか? 実際にクルマファン、一般ユーザー、さらには購入検討者はどう捉えられていて、今後どういった展開を求めているのか? ここではSNSで挙げられているみんなの声を紹介していく。

ホンダ 新型フィット クロスター プロトタイプ試乗

発売から1年以上、その売れ行きは芳しくない

登場から1年余りが経過したホンダ フィットの売れ行きが芳しくない。

昨年2020年のフィットの販売台数はおよそ9万8000台。ライバルで同時期に現行の新型モデルが投入されたトヨタ ヤリスの販売台数はおよそ13万1000台を記録している。ヤリスは日本自動車販売協会連合会が発表する通称名別新車販売台数において2020年度でトップを獲得し、フィットは6位となった。

また、2020年12月に発売開始となった後発のライバル日産 ノートに対しても、今年2021年1月~4月の販売台数はノートが3万3841台に対して、フィットは2万4261台程と後塵を拝している状況だ。

歴代フィットの美点である快適性・利便性に加え、数値で語れない心地よさを追求した室内空間や、ハイブリッドモデルではオデッセイハイブリッドやCR-Vハイブリッドで採用されている2モーター方式を新たに搭載し、進化したパワートレインなど魅力は十分。なぜ、ここまで人気が伸びないのか?

SNS上でのみんなの声は?

フィットに対する巷の評判はどのようなものなのか? 早速、SNS上ではどのような意見が飛び交っているのか確認してみた。

変わらないパッケージングの良さは高評価

まず、ポジティブな声としては「居住空間はライバルの中でも秀でている」「すっきりしたデザインのインテリアが良い」「荷室・荷室が広くて使いやすく便利」「乗ると良さがわかる」といった声が見受けられた。フィットを推す声としては、やはりこれまでの同車で築いてきたパッケージングの良さを挙げているようだ。

その反面で「デザイン性」「アピール不足」「N-BOXとのカニバリ」を挙げる声

一方で支持されていない声としては「単純にデザインに惹かれない」「フロントマスクが致命的」「カッコいいとも可愛いとも言い切れないデザイン」「万人には受けないデザイン」といった、デザイン面に関する不満の声が多く見受けられた。

また「総合得点は1番かもしれないが、目に見えるところで際立った特色がなく、逆にアピールに欠ける」「実用性を考え作りこみすぎて、面白みに欠ける」といった声も多く「総合力をホンダがちゃんとアピールしないのが悪い」「乗るととってもいいクルマ」「ディーラーで触れて・試乗して初めて良いクルマと知った」「グレードが多く、それぞれの違いが分り辛い」「グレード構成が分かりにくい」などの「アピール不足」を挙げる声も次いで多かった。

“乗ると良いクルマ”は、一見すると聞こえは良いが、裏を返すとそれまで期待値はさほど高くなかったが、ユーザーが実車に触れて初めてその真価に気づくということだろう。

その他「敵は同カテゴリーの他社種ではなく、N-BOXだと思う」「フィット目的でディーラーに行ったら、完成度の高さでN-BOX購入」「ホンダ内でN-BOXとフィットがカニばっている」と、軽自動車で圧倒的人気を誇る同社のN-BOXの存在がフィット不振と捉えている声もあった。

ホンダもフィット逆襲に向け動いている!?

デザイン性の改善や、訴求力の問題点、N-BOXとの棲み分けなど、フィットの抱える課題の難易度は少々高めの様子。

そんな中、解決の糸に繋がるような声として「MTの設定無く、パドルシフトも設定なしでは、走りを楽しみたい層には残念ながら厳しい」「MT復活希望」「RS欲しい」「もうちょっと尖ったスポーツテイストあるモデルがあれば」といった、総合点を追及するのも悪くないがもっと尖った部分を求める声が一定数見受けられた。

単純にスポーツモデルを設定すれば解決! とまではいかないだろうが、そこには一定のニーズがあるのも事実。

ホンダ社内でもこういった声に反応しているのか、2021年の年次改良前後には、グリル開口部を広げた特別仕様車投入計画などのデザイン改修案や、エアロバンパーなどを備えたスポーツモデルの投入などの噂の声も。

2021年、ホンダ フィットの逆襲はあるのか? 今後の展開に期待したい。

[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]

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