日産 ノートの最上級グレードXが一番人気なのはプロパイロットが選べる唯一のグレードだから! ライバルより割高なのも機能を考えれば納得だった
MōTA / 2021年5月29日 13時30分
2020年はトヨタ ヤリスにホンダ フィット、そして日産 ノートと国産コンパクトカーが全てフルモデルチェンジを果たした1年であった。ヤリスを筆頭に全てのモデルが好調な販売台数を記録している中、日産 ノートに今回は注目したい。というのも一番価格帯が上であり、そしてノートの売れ筋モデルは最上級モデルが一番人気なのである。コンパクトカーといえば安い価格帯のグレードが人気を集める傾向にあるが、一体なぜノートはだけ違う結果となっているのか? 日産ディーラーに聞いてみた。
国産コンパクトカーで唯一スタート価格が200万超え! ノートが割高な印象なのは全車ハイブリッドだから
そもそも日産 新型ノートがヤリスとフィットと大きく異なるのはグレード構成にある。ノート以外の2台はガソリンモデルとハイブリッドをラインアップしており、ヤリスは139万5000円〜、そしてフィットは155万8000円〜と比較的安い価格帯のグレードをラインアップしている。だが、ノートに限っていえばガソリンモデルを用意せず、全車ハイブリッドのe-POWERモデルのみの205万4800円〜とスタート価格は唯一の200万円超えなのだ。
目玉機能のプロパイロットはオプション扱い! しかも最上級グレードのみ装着できる
そして新型ノートの目玉機能であるプロパイロットなる運転支援機能にも秘密がある。プロパイロットは大人気ミニバンのセレナをはじめとする日産の主力モデルに搭載されている運転支援システムで、高速道路やバイパスといった自動車専用道路においてステアリングとアクセル、そしてブレーキ操作をアシストしてくれるもの。長距離運転時には大きな疲労軽減につながる注目の機能である。
新型ノートは大きくF、S、Xと3グレード体制なのだが、そもそもプロパイロットを選べるのは最上級グレードのXのみ。ライバルのヤリスとフィットは全車にアダプティブクルーズコントロール(以下ACC)が備わるにもかかわらず、ノートは最上級グレード。しかもオプション扱いとなっており、ACCが欲しい場合最上級グレードしか選択の余地がないという背景がある。
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ノートならではの機能が人気! 全体の4割がプロパイロットを選択
コレに関して販売の最前線であるディーラーではどのような状況なのか、そしてユーザーはどのように受け止めているのか? という疑問を都内近郊の日産ディーラーに問い合わせてみた。
すると「衝突被害軽減ブレーキなど先進装備が注目されてる今、プロパイロットを望むお客さんは多いです。そのため自動的に最上級グレードをオススメしている」という状況だという。続けて「プロパイロットを他のグレードでもつけられたら、もう少し販売台数が稼げる可能性も考えられます」という。事実、価格の折り合いがつかずフィットやヤリスといったライバル車を選ぶユーザーも少なくないという。
カーブ前減速など、ノートでしか味わえない機能が人気
だが、新型ノートの約40%がプロパイロットを装着しているという状況である。というのも新型ノートにメーカーオプションナビを組み合わせるとナビリンク機能が装備される。
これまでのプロパイロットは任意の設定速度と車間距離を設定すれば、先行車を追従するという機能であった。これはカーブに差し掛かった状態でも設定速度で突き進んでいたのだが、新型ノートのナビリンク機能はナビがカーブなど道路情報を察知して、コーナーの手前でクルマ自らが減速。つまり人間が行うような自然な制御をしてくれるという機能があるのだ。じつはこれヤリスとフィットには装備されておらず「ノートならではの機能がユーザーにウケている」と先述のディーラーマンは語る。
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特別仕様車の追加にも期待!
確かにコンパクトカーと考えればノートは割高な印象を受けるかもしれない。だが、ノートでしか味わえないナビリンク機能など、ならではの装備で選ばれているという結果がある。それだけにプロパイロットの対応グレードを全車に広げるなど、対策を行えばノートはもっと販売台数を伸ばせるのではないだろうか? デビューから半年以上経過しているだけに、特別仕様車などの設定に期待したい。
【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】
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