【予算350万円のミニバン選び】トヨタ ヴォクシーとホンダ ステップワゴンを徹底比較! 価格差約20万円あるも先進安全装備は断然ステップワゴンの勝ちだった
MōTA / 2021年6月9日 16時30分
ミドルサイズミニバンでもっとも人気を博しているのがトヨタ ヴォクシーだが、どうせ買うならライバルも知っておきたいもの。そこで今回はホンダ ステップワゴンと徹底比較を敢行。すると大人気のヴォクシーには設定すらされていないアダプティブクルーズコントロールなど、長距離運転に嬉しい機能をはじめとする先進安全装備はステップワゴンの圧勝という結果であった。ランニングコストや使い勝手を含めて比べると一体どちらがよりよいクルマなのか!?
トヨタ ヴォクシーとホンダ ステップワゴン対決! 価格差は約20万円
子育て中はやっぱりミニバンが欲しい! しかも購入後の維持費を考えたらハイブリッドがいい! と考えているパパ・ママも多いのではないでしょうか? そこでこの記事では、ミドルクラスミニバンのハイブリッドモデルのガチライバル、ホンダ ステップワゴンe:HEVとトヨタ ヴォクシーハイブリッドの快適装備やシートアレンジなどの使い勝手を含め、購入後の維持費も予想して徹底比較します。
燃費も価格も互角の戦い! どちらも7人乗りモデルのみ
ステップワゴンはわくわくゲートなど独自の魅力が満載
まずステップワゴンは、ホンダ得意の低床技術で天井が高く隅々まで広い室内と、バックゲートが2分割して開閉できる「わくわくゲート」が使い勝手を広げる1台。1.5リッターターボのガソリンエンジンモデルとハイブリッドモデルの「e:HEV」があり、基本は3列シート7人乗り、オプションで8人乗りにもできるようになっています。全車に先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」が標準装備で、ガソリンモデルのみ4WDの設定があります。
今回取り上げるグレードは、「e:HEV SPADA G EX・Honda SENSING」364万1000円。
エアロパーツがついたSPADA専用の外観で、16インチアルミホイールで足元もキリリとスポーティ。2列目がキャプテンシートの7人乗りで、WLTCモード燃費は20.0km/Lと優秀です。最上級グレードは「e:HEV Modulo X Honda SENSING」409万4200円になりますが、これは走りと乗り心地を磨いたモデルという位置付けなので、装備としてはどちらもほぼ同等にフル装備となっています。
ヴォクシーはド派手なエアロなど人気なのも納得の見栄え
一方でトヨタ ヴォクシーは、広い室内と使い勝手をバランスよく備えた1台で、2リッターのガソリンモデルと1.8リッターのハイブリッドがあります。基本は3列シート7人乗りで、ガソリンモデルには8人乗りも設定。4WDもガソリンのみとなるなど、ステップワゴンと似たグレード構成となっています。今回取り上げるグレードは、最上級グレードにして特別仕様車となっている「HYBRID ZS”煌”III」344万3000円。
エアロパーツでカスタムされた外観には、HYBRID ZS専用の16インチ鍛造アルミホイール(BBS製)がつき、上質感も感じさせてくれます。WLTCモード燃費は19.0km/L。ベースグレードの「HYBRID ZS」334万7300円と比べると、インテリアのシートがグレードアップするという違いがあります。
【内装比較】エアコン機能はヴォクシーに軍配もドリンクホルダーの数は僅差でステップワゴンの勝ち
それでは、室内の快適装備を比較していきましょう。
ステップワゴンは、プライムスムースとソフトウィーブのブラックコンビシートとなっていて、肌触りがすべすべ。運転席&助手席のシートヒーター、プラズマクラスター搭載で、前席と後席で別々に温度設定できるトリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンが標準装備。2列目にはシートバックテーブル、ロールサンシェード、3列目には右席3個、左席2個のドリンクホルダーもあって、使いやすさ満点。
USBは2個完備しており、オプションで1万9800円ですが、1500Wまで使えるAC電源をセンターコンソールに付けると、さらに便利です。
対するヴォクシーは、合成レザーコンビ素材のブラックシートが大人っぽい雰囲気の室内。前席(運転席・助手席)と後席で別々に温度設定できるトリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンが標準装備です。
カップホルダー2個付いた折りたたみ式サイドテーブル、サンシェードや助手席シートバックテーブルも標準装備ですが、3列目用の収納などがちょっと少なめ。USBは計4個、アクセサリーソケットが1個ついています。
【シートアレンジ比較】最大の違いは3列目の収納方法にアリ! 積載する荷物が多いなら断然ステップワゴン
ステップワゴンのわくわくゲートに注目! 狭い場所でも荷物の乗せ下ろしが可能
ステップワゴンのシートアレンジは、2列目はスライド+リクライニング。助手席と2列目の背もたれを倒して180度水平にできるので、サーフボードなど長い荷物も積めます。 3列目シートは跳ね上げではなく、床下にすっぽり収まる格納式なので、子どもでも簡単に操作できて低くフラットなフロアになるのが特徴です。センターウォークスルーができ、バックドアの「わくわくゲート」は人が乗り降りすることも可能。左右のドアが開けにくい場所などで助かります。
また、ベビーカーを畳まずにそのまま「わくわくゲート」から積んだり、狭い場所や天井の低い駐車場などでバックゲートが開けにくい時にも荷物をサッと出し入れでき、子育て中はとくに助かるのは嬉しいポイント。
ただ、3列目を格納しない時には大容量アンダーボックスとして収納スペースとなりますが、格納する時に荷物を出さなきゃいけないのがネックですね。パワースライドドアは両側に標準装備で、オプションで足の動作で開閉する「ハンズフリースライドドア」もあります。
3列目は左右跳ね上げ式も超簡単操作が魅力
ヴォクシーのシートアレンジは、2列目シートの超ロングスライド+リクライニング+横スライドが使いやすく、2列目を離したりくっつけたりできます。センターウォークスルーも可能です。3列目は跳ね上げ格納タイプで、バネ付きなので簡単に操作できますが、荷室に出っ張りができてしまうのがちょっとネック。パワースライドドアも助手席のみ標準装備で、両側は6万2700円のオプションとなっています。子育て中ならこれは欲しいところですね。
【先進安全装備比較】ヴォクシーは必要最低限の機能だが、ステップワゴンは全部載せ
ステップワゴンの魅力は長距離に嬉しいアダプティブクルーズコントロール
続いて安全装備などを比較してみましょう。ステップワゴンは渋滞追従機能付きACCや車線維持支援システムがあるので、高速道路でのアクセル、ブレーキ、ハンドル操作のサポートがあり、長距離ドライブなどがラクで安心。衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリングも揃う「Honda SENSING」で、とても充実しています。オプションでナビをつけると、車庫入れなどの際にある嬉しいマルチビューカメラシステムや、Hondaスマートパーキングアシストシステムも付けられるので、運転に不慣れな人は予算に入れたいところです。
ヴォクシーはサイドエアバッグすらもオプションなのが残念
対してヴォクシーは、「TOYOTA Safety Sense」という先進安全装備が備わりますが、衝突被害軽減ブレーキが昼間の歩行者と車両を検知する機能で、車線からのはみ出しを警告するレーンデパーチャーアラート、オートマチックハイビーム、静止物を検知するパーキングサポートブレーキがついたインテリジェントクリアランスソナー、というのが主な装備内容です。ステップワゴンはもちろん、同クラスのライバルと比べても、全車速追従機能つきのクルーズコントロールや、誤発進抑制機能などが装備されないのが惜しいところです。
また1列目のサイドエアバッグも標準装備のクルマが多いなか、ヴォクシーは4万9500円のオプションとなっています。バックモニターなどはガソリンモデルにT-connectナビとセットで37万9500円のオプション設定があるのですが、なぜかハイブリッドモデルには設定がないのも残念ですね。
【維持費比較】ランニングコストはほとんど同じだが、ステップワゴンは免税となるのが最大の違い
維持費の面では、ステップワゴンは自動車税が購入翌年は免税。その次の年からは年間3万6000円かかります。ガソリン代は、燃費が20.0km/L(WLTCモード)でレギュラーガソリンの平均価格が146.2円(6月7日現在)なので、500km走行すると3655円です。ヴォクシーは、自動車税が3万6000円。ガソリン代は、燃費が19.0km/L(WLTCモード)なので、500km走行するためには約3847円かかります。
ということで、装備面ではかなりステップワゴンが優位な印象でしたが、3列目シートとラゲッジの使い方はそれぞれ長所があるという結果になりました。いろんな場所で乗り降りや荷物の出し入れをするファミリーならステップワゴン。オーソドックスな使い方で十分ならヴォクシーという感じでしょうか。皆さんのファミリーにはどちらが合うのか、じっくり選んでみてくださいね。
【筆者:まるも 亜希子】
外部リンク
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