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ハイエースのキャンピングカー、大きくて長いのもいいけれど……初心者はまず“標準ボディ・標準ルーフ”から始めてみよう

MōTA / 2021年6月11日 22時30分

トヨタ 新型ハイエースバン ディーゼル 標準ボディ スーパーGL(2WD)[2017年12月1日一部改良] [photo:トヨタ自動車]

キャンピングカーのベース車両としてもお馴染み「トヨタ ハイエース」だが、大小で3タイプの車体の大きさが用意されているのをご存じだろうか。中でも、キャンピングカーのベースとして用いられるのは、背が高くて車体の長いスーパーロングが主流だ。 それでは、小さいサイズのモデルではキャンピングカーとして使いづらいのだろうか。MOTA(モータ)としては「そんなことはない!」と主張したい! 今回はキャンピングカー初心者におススメしたい、標準ボディのハイエースキャンピングカーを特集する。

トヨタ 新型ハイエースバン・コミューター・ワゴン[2020年5月1日一部改良] [photo:トヨタ自動車]

多人数で寝泊まりできる“スーパーロング”はキャンピングカーの究極系だが、ちょっと大きすぎるのが難点

全長5.4メートルの最大版“スーパーロング”はキャンピングカーのベースとしても良く使われるタイプ, トヨタ ハイエースの基本はこの“標準ボディ・標準ルーフ”。大きく見えるが全長と全幅はヴォクシーなどと変わらない

全長5.4メートルの最大版“スーパーロング”はキャンピングカーのベースとしても良く使われるタイプ, トヨタ ハイエースの基本はこの“標準ボディ・標準ルーフ”。大きく見えるが全長と全幅はヴォクシーなどと変わらない

そもそもハイエースには、大きく分けて3つのボディサイズがある。基本は“標準ボディ・標準ルーフ”(「ロング」と表記されることもある)。

手前にゆとりあるリビングやキッチンスペースを確保, リビングとは別に奥にベッドを配置出来るほど自由度の高さがある

手前にゆとりあるリビングやキッチンスペースを確保, リビングとは別に奥にベッドを配置出来るほど自由度の高さがある

これに対し、最大サイズとなるのが全長約5.4メートル、車幅約1.9メートル、全高2.2メートル超の“スーパーロング”だ。キャンピングカーのベース車両としてもっともよく使われるタイプで、大人2人と子供2人分くらいのベッドに加え、調理スペースやリビングまで確保できるくらいの広大過ぎるスペースを有している。スーパーロングのハイエースは、キャンピングカーの究極系だと評する声も多い。

全長5.4メートルのサイズになると、停められない駐車場も多い

キャンピングカーファン憧れの究極系「ハイエース スーパーロング」

しかしこのスーパーロングのハイエース、さすがにちょっとばかり大きすぎるのが難点だ。

日本の駐車場サイズはおおよそ全長5メートル少々で区切られることが多い。だから狭い駐車場でははみ出てしまうし、高さ制限(最大でも2.1メートルというケースが多い)にもひっかかってしまうのである。

いつもの乗用車の感覚で、例えば旅先のショッピングモールにふらっと立ち寄って買い物をしよう、なんて思っても、そもそも駐車出来ないケースもあるのだ。

街中でも使いやすい“標準ボディ”はハイエースで最もポピュラーなサイズ

いっぽう、“標準ボディ・標準ルーフ”は街で最も良く見かけるもので、ハイエースの中でも最もポピュラーなサイズだ。

全長約4.7メートル、車幅1.7メートル弱、全高2メートル弱。一見すると標準ボディでも十分大きく見えるかもしれないが、路上を占有するスペース自体は5ナンバークラスのミニバン「トヨタ ヴォクシー」や「日産 セレナ」と変わらない。

むしろ着座位置が高い分取り回しも良く、街中でも非常に扱いやすい。それでいて、ほぼ真四角なスタイルということもあって、見た目以上に広い荷室が確保されているのが嬉しい。もちろん車体が小さい分、スーパーロングに比べ車両価格が安いのは言うまでもない。

家族3人で川の字になって眠れるだけのスペースを確保出来る標準ボディ・標準ルーフのハイエース

ハイエースの標準ボディ・標準ルーフにシンプルなベッドキットを搭載した状態。これだけの就寝スペースを確保出来れば十分! と感じる人も多いはずだ

それでは標準ボディ・標準ルーフのハイエースは、どのくらいのベッドスペースが確保できるのだろうか。結論から言うと、カップルや夫婦2人での旅なら十分過ぎるスペースを持つ。そればかりか、小学生くらいの子供となら、3人で川の字になって寝ることだって可能である。

もちろんスーパーロングベースのキャンピングカーのように、手前にリビングスペース、奥に就寝スペースと、同時に両方を贅沢に使い分けたりすることは出来ない。

ハイエースを得意とするキャンピングカー専門店に行けば、標準ボディに対応した様々なキャンピング仕様を提案してくれるから、まずは一度相談しに行ってみると良いだろう

しかし、例えばキャンプ場で泊まる事が多いユーザーなら、基本は外で過ごすはず。外にタープを張り、テーブルセットや調理スペースを用意。夜まで屋外で食事をとったり焚火をしたりして過ごし、寝るためだけに車内を使う場合には何の問題もないはずだ。

もちろん使っていくうちにサイズが物足りなくなってきて、やっぱりスーパーロングが欲しいとなるケースもあるかもしれない。しかし最初から高価なスーパーロングを買ったものの持て余してしまい、出かけるのがおっくうになってしまうようでは本末転倒。それまでSUVやミニバンなどで車中泊を楽しんでいた方なら、標準ボディのハイエースでも十分に感動できるはずだ。

キャンピングカー初心者ならば、まずは標準ボディの使い勝手を楽しんでみてはいかがだろうか。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル]

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